三角形の外心の座標計算はネットに上がっていて、しかし一見ややこしそうな数式に見えます。外接円から推論すると三頂点から等距離にある点ですから、2次関数が出てきそうに思えます。しかし、垂直二等分線の一致点である、と解釈し直すと連立一次方程式の問題になってしまいます。数式がややこしく見えるのは行列式を展開したから、だけのようです。
などといきなり外心の話をしたのも、現在進行中の今は趣味のコンピュータグラフィックスで、平射図法を採用したくて…。
平射図法とかステレオ図法とか呼ばれているのは世界地図の図法の一つです。地球上の2地点の最短コース、大圏コースとか測地線とか呼ばれる線が円弧になります。等角図法の一種なので、図形の性質を調べる場合に役立ちます。結晶学に出てきたはずです。
地図ですからユークリッド平面上の話。単位円を描いて、他に2地点を打つと、その大圏コースは円の一部、つまり弧となります。2点がたまたまその単位円上にある場合を除いて、弧の円は単位円と2回交叉します。その交差点は単位円の直径の地点にあります。
問題は、2地点の座標から大圏コースの円の中心座標と半径を算出すること。
一見、距離の問題なので2次式が出てくると思っていたためか、座標変換を繰り返して数値計算する方法を2年間も探っていました。が、実際に距離で連立方程式を組むとあっという間に2次の項が消えて、これ幸いと強引に計算して、よく考えたら最初に上げた理由とほぼ同じ理由で単に連立一次方程式の問題だったようですorz、これが今回の落ち。
調子に乗って、次元を一つあげて3次元地図にて。実は今回考えている表示法ではこれが必要でした。つまり、空間上に単位球面を置いて、それとは別に任意の3点を置き、その3点を通る「互いに大圏コース」の球面の中心座標と半径を求めること。
そう、こちらも三連連立一次方程式になってしまいます。普通の数式の扱いでは行列式が展開されてしまうので結構な文字数ですが、要するに機械的に解けてしまいます。
表計算ソフトに入れると見事に等距離が「証明」されます。やったぜ。
数式は上述の理由で(見かけ上は)やたらと長くなるのでここには書きません。おそらく楽しい図が出てきますから、そちらの方をご覧に入れたいと思います。解説が必要と思われたら、その時に。