新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医学部定員増で教育水準低下:前から言ってましたが可能性は高いです

2009-10-05 22:05:11 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

 

先程帰ってきました。

 

今日も実はあまり体調が良くなく、先ほど患者さんの御家族と話しながら関節痛や腹痛と闘っておりました

同席していた研修医の先生に言わせると

もう話を切り上げて帰って寝たほうが良いのではないかと思いました

とのこと。

 

 

僕も実際、それ以上はいかんともしがたく…帰ってきたのですが・・・・胃痙攣を起したらしく先程はちょっとベッド上から起き上がれませんでしたw

 

ま、今のは大げさですが…少しベッド上で休んでました。

 

 

さて、体を休める前に今日の記事です。

今日の記事の中で気になるのはこの記事です

 

医学部定員増に悲鳴 東北、教育水準低下の懸念

10月5日6時13分配信 河北新報  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000009-khk-soci

医師不足対策として文部科学省が本年度から実施している大学医学部定員増に対し、受け入れ側の東北の医大・医学部から不満の声が上がっている。各大学で学生が10人程度増えて少人数教育に支障が出始めている上、指導教員の手当ては一切なし実験機器などが不足する所もある。国は定員増を続ける方針で、さらに人数が増える来年度以降、十分な医師養成教育ができなくなる恐れが出てきた。(編集委員・大和田雅人)  

 

各大学の状況は表の通り。1年が110人となった東北大では、1人の教員が5~10人に教えるグループ制の臨床実習などで人数が増えた分、細かいところに目が届きにくくなったという。  

 

教育担当の柴原茂樹教授は「大教室での講義と違い、実習は詰め込めば何とかなるものではない。少人数を続けようとすればグループ数を増やすほかなく、教員の負担が増す」と言う。  

 

一気に15人増えた岩手医大は机や顕微鏡、実験台を購入、2000万円を出費した。「医療機器は高価。これ以上、学生を増やすのは限界」(学務部)と悲鳴を上げる。  

 

各大学が口をそろえる問題が教員不足。教員数は大学の規模によって規定されており、各大学は増員を国に要求したが認められなかった。  

 

医師である教員は日中、付属病院で診察しながら講義を受け持つ。柴原教授は「研究に打ち込む医師も多く、このままでは疲弊する」と訴える。  

 

学生は6年学んだ後、臨床研修に臨むが、研修先の病院は教育水準の低下を危ぶむ。東北大病院の加賀谷豊卒後研修センター副センター長は「先進医療が進み、覚えることは多い。大学では一人一人手を取るように教えてほしい。教員不足では、質の悪い医師を増やすだけ」と語る。  

 

文科省は7月、来年度も定員をさらに370人増やす計画を発表。民主党も政権公約で「医師養成数の1.5倍増」を掲げ、定員増は続くとみられる。教員不足などへの対応について文科省は「新政権が発足したばかりで何も決まっていない」(医学教育課)との立場だ。  

 

定員増分は、卒業後も地元に残ることを奨励する「都道府県枠」の設定が期待されたが、医師養成には10年近くかかることから東北大は3年次に選択、山形大などは枠を設けないなど対応はさまざま。  

 

全国医学部長病院長会議の専門委員長を務める嘉山孝正山形大医学部長は「教育環境が整わないのに、今から地域枠を設けるのは無理がある。教員増員など態勢整備が先だ」と話す。最終更新:10月5日6時13分

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僕は過去にいろいろな記事を書いて、医学部増員を行う前に教育体制を固めるのが先・・・ということを言ってきました。

 

いろいろと「医師数増員」に関しての旗振り役として有名な先生と一度お話をさせていただき、そう言う内容の話をしたこともあります。あれは全医連発足の日だから2年前でしょうか?

 

これまでの次のような記事を書きました。

大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だ

旧体制へ逆戻りか・・・・:僕はそうなると反対だな・・・

臨床研修のあり方に関して

臨床研修改革案?

臨床研修1年へ:前後をどう変えるかが重要でしょう・・・

医学部定員693人増へ:とりあえず、対応可能範囲でしょうか?

医学部定員増:教育予算の十分な確保を!

医師養成数5割増し提言:教育システムの改善は必要不可欠

定員増は負担

医局を超えた横の連携実施!:群馬大、4大学と連携

医師の大幅増員を求める署名活動:増員後の対応は可能だろうか?

若手医師、大半は戻らず:僕たちが中堅になるころに完全崩壊します

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

久坂部羊の医師増員批判:病院勤務医の待遇改善のためにも医師増員は必要だと思いますよ?

医学部定員増加:焼け石に水だが・・・

医学部定員増を要望:医局員の疲弊から医局完全崩壊するぞ?

医師定員増へ:しかし、良いところはKeepすべきかな・・・

医師不足は新臨床研修制度のせい:ただ、魅力のある場所に人が集まっただけです!

「ねじれ」と佐藤先生の講演から:医局改革の必要性

医師教育制度はどうするべきか?

医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?

医療連携:縦と横と心

意見投稿してきました

派遣の前に:大学への政策を改めよ!

新しい医局制度:全医連に対する期待は・・(これはただの僕の考えですけどね)

 

 

大学病院という劣悪な臨床環境の中、教育、研究も行うことはほぼ不可能。行うとすれば患者さん・・・という存在があるので臨床を最優先として、次に教育、最後に研究とならざるを得ないのではないか…という趣旨です

 

他にもいろいろなことを書いています

 

状況の改善のためにまず行うべきことは「大学教育、大学病院の勤務体制の改善」が先でその後に医師数を増やさなければどうしようもなくなる…というのは100人いたら100人が予想のつくことであると思っています。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

現場を知っていれば…という条件付きですが。

 

そんなことをこの記事を見て思い、可能であれば大学病院の環境を改善するようにしていただきたいと思っています。

 

それでは、また・・・・。

P.S1

何とか体調を改善させたいと思います・・・。頼むよ、本当に・・・。そろそろ体調が戻らないと辛いんだから・・・。

 

P.S 2

先程、看護師さんの勉強会で

「鼻が両方詰まっていて息ができない」

という笑える事態になりました。

 

医者って「話すこと」が多いので、こういう事態はきついです・・・。

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4 コメント

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Unknown (ピンクい天使♪)
2009-10-05 23:02:24
先生~~。
だいぃぃぶキツそうですが、大丈夫ですかぁ!?

大事な患者さんを守るためにも、ご自分の体も大切になさってくださいね~(^_-)-☆

早くスッキリ爽やかになれるよう・・南の島から祈ってますよぉ
返信する
胃痙攣!? (sakura)
2009-10-06 00:19:11
胃痙攣ってなったことないから分からないけど、足の指がつった時のように胃がつった状態って感じなのでしょうか。だとすれば、さぞ苦しかったでしょうね。

風邪の菌が入ったのかな?ストレスかな?
それともお腹の空き過ぎでしょうか?

中川氏のように突然死なんてことにはなりませんように。
日本の医療の大損失になりますから。

どうぞお大事に。

p.s.鼻づまりも苦しいですよね。自分は昔から鼻つまるとよく鼻の穴にメンソレータム塗って気を紛らわしてましたw
返信する
Unknown (kei☆)
2009-10-06 23:06:04
関節痛って、インフルになってるとか??
研修医の先生にも、寝たほうがいいって言われるくらいって、よほど顔色も悪かったのではないでしょうか?

風邪は、休むのが特効薬ですし、ブログは放って、1分でもたくさん寝てください~。

鼻がつまると思考も停止しますよね~。

おだいじに...。
返信する
ありがとうございます (アンフェタミン)
2009-10-06 23:39:42
>ピンクい天使さん
こんばんは、コメントありがとうございます

今朝まではきつかったのですが、今日の日中からかなり調子が良くなってきました

なんとか、明日からは7割以上の力は発揮できそうな気がします。

南の島、気持ちが良さそうですね。時々南の島でのんびりしたいような気がします

また、コメントいただければと存じます

>sakuraさん
こんばんは、コメントありがとうございます

胃痙攣。それなりの腹痛なんですが…時間がたつと改善してきます。薬もありますが使わなくて済みました

突然死はしないようにしたいですが、こればかりは予測できませんので・・・。

なんとか体調を改善させたいと思います

また、コメントいただければと存じます

>Kei☆さん
こんばんは、コメントありがとうございます

インフルエンザではなかったようですが、話を聞く限りでは最近はやっている風邪のようです。

ブログをなんとか更新したいという気持ちがあり、可能であれば更新しようと思っています。

これからも応援よろしくお願いいたします

また、コメントいただければと存じます


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