新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の13年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医師の大幅増員を求める署名活動:増員後の対応は可能だろうか?

2008-07-22 19:55:42 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

今日は有給休暇を利用して実験をしていました。

 

さすがに外来は僕の担当は今週からなくなったのですが、「アンフェタミン指名」の患者さんがいるということで、金曜日だけ外来をすることにしました。

結構、うれしいものです。

 

今日の午前中から13時くらいまでの時間でWesternやっていたのですが、ちょっとうまくいきそうになかったので中止しました。

 

その後は「実験助手」の子にマウスの採血(心臓採血ではなく、眼窩静脈採血:尾静脈採血はしてません。IVはするけど)と静脈注射を教えていました。この2つができれば「マウスを扱えます」と言って、次の就職に有利になりますからね。

 

その後、メインの職場から電話があったのでそちらに移動し(有給ですけど)、帰宅したところです

 

明日以降は流石に…実験もストップかけれそうな感じで、足りない家具・家電製品の購入などを行おうかと思っています

 

さて、今日の記事ですが…まず毎日新聞からです。

尊敬する本田先生の話ではありますが、この件に関しては少しだけ疑問をあげたいと思います。

<勤務医>医師の大幅増員などを求め大規模な署名活動開始

7月22日2時31分配信 毎日新聞  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080722-00000011-mai-soci

医療崩壊を防ぐため医師の大幅増員などを求める署名活動を、病院の勤務医らが始めた。国が6月に打ち出した大学医学部の定員増程度では、医師不足を解消できないという現場の強い危機感の表れといえそうだ。  

国は6月の「骨太の方針2008」の中で、大学医学部の定員を現在から約700人増やし、早急に過去最大規模(約8300人)にする方針を盛り込んだ。しかし、この程度の増員では医師不足を解消できない上、医療費など社会保障費を抑制する政策は変わらない。そこで、医師の大幅増員を実現させようと現場の医師らが「医療崩壊阻止! 医師・医学生署名をすすめる会」を作った。  

署名は医師や医学生が対象。病院の勤務医が働き続けられる抜本的対策OECD(経済協力開発機構)諸国並みの医師数を目指し大幅な医学部定員増必要な予算措置--などを求めている。  

署名用紙を全国の8200病院と、全国80の医学部長・医科大学長に発送。衆参両院議長に提出する予定だ。  

日本の人口1000人当たりの医師数は2人(04年)で、OECD加盟30カ国中27位。GDP(国内総生産)に占める医療費も8%で、OECD加盟30カ国中22位と少ない。  代表呼びかけ人の1人である医療制度研究会副理事長の本田宏・埼玉県済生会栗橋病院副院長は「団塊世代の高齢化で、医療需要が爆発的に増えれば、大量の医療難民が出る。日本より早く医療危機に直面した英国では医学部定員を5割も増やした。医療崩壊を防ぐには医師の大幅増員こそ必要で、国は実効性ある施策を早急に実施してほしい」と話す。ホームページ(http://ishizouin.jp/)でも参加を呼びかけている。【河内敏康】

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基本的には「医師の大増員が必要」という本田先生の考えには賛成です。しかし、今行えるかという疑問があります。

 

過去にも僕はいくつかの記事で書きましたが「急に医師の数を増やしても、養成できなくなるだけ」「医局が崩壊して、医療教育自体が難しくなる」という考えでいます。

参考記事

新しい医局制度:全医連に対する期待は・・

派遣の前に:大学への政策を改めよ!

医療連携:縦と横と心

医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?

医師教育制度はどうするべきか?

本田宏先生の訴え:せめて先進諸国レベルまで医療費と医師数を!

医師不足は新臨床研修制度のせい:ただ、魅力のある場所に人が集まっただけです!

医学部定員増を要望:医局員の疲弊から医局完全崩壊するぞ?

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

若手医師、大半は戻らず:僕たちが中堅になるころに完全崩壊します

地域医療も大学医局も再生するには:横断的な教育組織を作ってみたら?

実は一度だけ本田先生にお会いした時にこの話は直にした時があります。

 

もしかすると、僕の杞憂かもしれませんが・・・。

 

今の時点では「医師を増やす」政策を実行しても、医局の負担がさらに重くなり「医局から人が逃げ出すだけ」ではないかとも思っています。

 

今の人数でも・・・ある程度の方策を実行すれば、50%アップまで対応できるかもしれないとは考えていますが、今の時点では「大学医療の崩壊」にはつながるのではないかと危惧しています。

 

やるのであれば「医局の改革」が先で、その後・・もしくは並行して「医師の大増員」へつなげるべきだと考えています。

 

まとめます。

医師の大増員、これは必要です。ほかの政策に関しては当然必要です。

 

しかし、今医師を大増員してしまっては「医局の負担」が過度になってしまい、医局から医師が逃げ出すと思います

 

そのぐらい「大学病院の医師」の待遇は悪いのです。やることも多いですしね。

 

ですから、医局制度改革・医療教育制度改革を行い、しかる後に「医師の大増員」へ踏み切るべきだと考えています

 

http://blog.with2.net/link.php?602868

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ただ、本田先生がいまこのような活動をしてくださるから、僕のような人間の考えも生きてくる可能性があるのかもしれない・・・ そう考えています。

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