新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

休めるチャンスがあれば寝るだけ:そういう気持ちは分かってもらえますでしょうか?

2010-10-30 13:08:40 | 医療

先程、家の近くのうどん屋に食事に行きました。

 

このうどん屋はおいしいので、それは客はいっぱいいるのですけど、どうも医者が多いような気がする。近くで在宅緩和ケアをやっている先生もいたし、僕が来た後、隣に小児科の同級生が来ました。

彼は僕を見つけるや否や隣に座り、愚痴をはじめ・・・

 「もう、無理だ。当直が毎週末あって、月に5回当直の日は徹夜だし、体がもたないもうやめる。小児科もやめるし、勤務医どころか臨床やめる

と言っていました。

 

まぁ、過労状態が続けばそう思いますよね

 

僕も過労状態だと思われますが、できるものならば淡々とこなしていきたいですね。

 

マルクス・アウレーリウスはローマ皇帝という職にありながら、わずかな時間で内省を続けていましたが、彼のようになりたいものだと思います

 

さて、この過労の問題は大きいですよね。

 

今日話をしていた友人も言っていましたが、結局当直をしても夜は寝ることができず、そのまま翌朝仕事をする。休めるチャンスがあれば寝るだけなので、結局何もしないまま人生が進んでいく

 

こういった医者の気持ちは伝わらないでしょうか・・・。

 

そんなことを背景にこちらの記事を紹介します

 

月230時間の時間外労働で自殺…労災と認める

読売新聞 10月29日(金)21時17分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101029-00000918-yom-soci  

月に約230時間の時間外労働によってうつ病となり、自殺したとして、群馬県桐生市の介護サービス会社「メディスコーポレーション」の元部長(当時43歳)の遺族が、同社などを相手に損害賠償を求めた訴訟で、前橋地裁(西口元裁判長)は29日、自殺を労災と認め、同社に約6600万円の支払いを命じた。  

判決によると、元部長は2003年10月に財務経理部長に就任。04年の事業規模拡大で仕事量が大幅に増え、1か月の時間外労働は最大で約230時間に達した。その後、元部長は肉体的、心理的負担から、うつ病を発症し、04年8月に自殺した。  

同社は「弁護士と協議し、今後の対応を検討したい」としている。

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医療もできることが大きく拡大し、仕事量が大幅に増加しています

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

やれることだけでなくて、昔とは全く異なる状況、説明時間も非常に多く必要とします。

 

それでも医師を増やさなくて良いというのは、現場を知らない人と、恐らく日本医師会で開業医を長いこと続けている「できることも大きく変わらない」人だけでしょう。

 

 

他には医者は増やしたいけど、すぐには増えないから…という考えだと思います。

 

医者を増やさない…ということはつまり受診を制限するようなことが必要になってきます。

 

それに伴う問題も大きく発生するでしょう。

 

国民がそれをどう考えるか・・・が問題だと思います。

 

では、また。

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受け入れの限界:それは多くの人に知ってほしい

2010-10-30 12:02:48 | 医療

さて、続けます

 

そもそも人間関係において「一方の話」だけ聞けば、必ずそちらの「色眼鏡」で物事を見てしまいます。 喧嘩している人の仲裁に入るとしたら、両方の話を聞くと思いますが・・・なんでもそうですよね。

それは普通です。

 

そんなことをこの記事を読みながら感じました。

 

閑想閑話:「マスコミは病院側を取材せず記事にしたんです」… /島根

毎日新聞 10月29日(金)15時4分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101029-00000187-mailo-l32  

マスコミは病院側を取材せず記事にしたんです」--。医師不足に悩む大田市の「地域医療シンポ」で、千葉県のNPO法人「地域医療を育てる会」の藤本晴枝理事長は報道陣にとって衝撃的な内容を語った

▼07年に同県東金市で救急搬送された心肺停止の男性が、14回受け入れを断られた後死亡したと一部マスコミが“スクープ”した。だが同会の取材では、打診先は当直医1人で他の患者を次々処置中か、処置できる人員の無い病院だったとのこと。藤本さんは「消防署に聞いた話を書くだけで、記者は医師不足の現実に触れようとしなかった」という

▼前に他県で医療ミス隠しを記事にした際、病院の主張と現状も極力取材した。心ある医療スタッフは協力してくれた。「医療現場をよくしよう」との思いで、綱紀粛正という結果を残せたと自負している。スクープ欲で一方的、安直な取材をしていれば、何の実もない記事ができただけだったろう。医療報道は何のためのものか、改めてかみしめている。【鈴木健太郎】

10月29日朝刊

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むかし、救急搬送された患者さん。吐き気が主訴でしたが、統合失調症もあったので「水中毒」の可能性を考えて検査をしたら、Naが11●でした。Naの補正をするために入院したら痙攣重責で、しょうがないので挿管して、CV入れて…というようなことを夜中にひとりでやっていました。

もういちど家族を呼んだら、「大量服薬」していて、その他の検査結果から「悪性症候群」であることがわかり、翌朝救急部に引き取ってもらってセンターICUに行ったという人もいました。初めてダントロレンをみたのはこの時でしたw

 

 

こんなレベルの患者さんを一人で引き受けたら、病棟で何かあったときに動きが止まります。

これは家族が救急隊にも伝えていなかったので、家族に問題があるわけですが・・・

 

よく救急車を引く後輩が「AML2人」+「ショック」患者を受けた日がありました。

 

そもそもショック患者を単科当直に受け入れ要請する救急隊もどこかずれていますが・・

 

まぁ受け入れる方も「おぃ」という状況ですけど。

 

この時はもう当直の後輩はショック患者で手いっぱい。

そこにAMLの受け入れ要請があって。病棟の余裕はともかく、この地域でAMLの治療ができるのはうちだけですから受けれざるを得ない。

 

だからこそ、

「受け入れていいよ。病棟はこっちで診るから。」

と言ったときに、後輩から

「先生、申し訳ありませんが、救急隊の受け入れからお願いできませんか?」

と言われ

「はぁ?何言ってんの。お前何しているの?」

と言ったところ、ショック患者の対応中でした。

 

これは救急部でないと駄目です。まぁ、救急部ならどうにかできたかと言えば無理でしたでしょうし、結局家族がこれ以上やらないと言ったのですけど。

 

その日、僕が研修医を全員呼び集め、振り分け、AMLの対応が終わった後に検査結果をみてUKカテーテルを入れて、緊急透析の体制を整え、腎臓内科のスタンバイも完了し、挿管の準備まで整えたところで

「家族が透析も挿管も必要ないということです。昇圧剤もこれ以上はいらないと」

 

・・・・

「先生、祝祭日にありがとうございました」

と、腎臓内科の先生にお礼を言い、その日は終了・・・。

 

単科当直が受け入れられるところには限界があります

 

これだって、単科当直に加えて・・たまたま救急(内科分野のみ)が得意な僕、研修医5名(内科●の)、腎臓内科などが集まって、救急部のような対応をしたわけですが、祝祭日ですからね・・・。

 

当直以外でも本当は限界があります。

 

例えばうちの血液内科、現在5名。スタッフは教授と講師だけ。僕ら3名はあくまで別管轄で動かされる医師です。

 

たぶん、すべての大学病院で「血液内科医」が一番少ない病院じゃないか…と思ったりしています。

 

昨日、後輩とそのような話をしていました。

「うちの診療科ってスタッフは5名ですよね」

「5名って内科●として?」

「はい。ありえないなと思って。」

「そだね。血液内科としてもスタッフ2人+俺ら3名だしね」

「他の大学ってどうですか?」

普通は前線に5,6名はいるだろう

と言って、各大学病院を調べると…やはり10名以上いるんですよね。

 

「うちって頑張ってますね~」

「頑張っているけど、綱渡りだよなぁ」

 

誰かが倒れたらそれで一気にきしみますからね。

 

病院長などがこの状況を理解してくれていて、何らかの対応をしてくれると助かるのですけど

 

まぁ・・・僕は・・・この状況でかく陶冶されていったのですが・・・・。

そんなことを考えていたら・・・後輩から

「ここだとドラ○エでいったら4人でパーティを組んで、旅に出るところを一人で旅しているようなもので、経験値は稼げますよね。大変ですけど」

と言われ、思わず大爆笑しました。

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なかのひと 

話がずれましたが、大学病院でも、うちだとこんな感じになっています。地方だったら当然受け入れられる状況であるかは・・・説明も要りません

 

自分が受ければその人が助かるならともかく、自分が受けてもその人は助からない(自分にはその技能がない、人手が足りない、など)上に、助かられる人も助けられなくなる。 そう考えたら断ります。

 

僕は先日も言ったように「受け入れられるのであれば、受ける方」です。それでも、無理なものは無理とはっきり断りますし、逆に「それは大学病院の血液内科などで受けると、本当にここでしか対応できない患者を受けられない」と思った時も受けません。

 

医者は自分が人の命にかかわっていることをよくわかっているので、「自分では無理。ここでは無理」なら「無理」と答えますし、受け入れなくてはと思えば受け入れます。

 

ただ、それが100%やれるほどの医者・看護師はいません。

 

それが日本の医療だと思います。

 

それでは、また。

 

P.S:今日は体調が悪いかな・・・やはり。

 

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時々思う・・・:本当に救急隊?本当に医者?

2010-10-30 11:10:37 | 医療

こんにちは

 

今日は後輩にすべてを託してきました。彼が当直というのもあるのですけど。

 

今週は木曜日に当直、明日も当直、来週の木曜日も当直と結構ハードな週なので今日はお休み体制です。

 

木曜日の夜中、救急車が来ました。救急隊も要領を得ない報告で、イライラっとしてきました。

 「7●歳 女性でめまいの患者さんの受け入れお願いします」

からはじまり、とりあえず

「大学に昔かかっていた。本人、家族が希望している」

ことばかり強調されるので

「わかったから、基本から戻りましょう。意識は・・・清明。他のVital・・・OK、めまいは回転性?嘔吐している?明らかな麻痺は?

話を聞いていて要領を得ないので、

「とりあえず、診ますのでこっち来てください」

と言いました。

 

本当に救急隊か?

 

流石に確認しなかったのですが、この時学生さんが同伴していたようなんですが、学生さんがしゃべっていたんじゃないだろうな・・・・?軽症のようだという判断で・・・。

 

到着してとりあえず救急の要領で「看護師さんと二人でお出迎え」「さりげなくVital Check」。OK

 

部屋に入ってベッドに移動と看護師さんがVitalの再検をしている間に、家族に話を聞いたら

 

「朝から同じ状況で・・・」

「何故、日中に受診しなかったのですか?」

「治るかなと思ったのですが、なかなか治らないので、頭かと不安になって」

 

 

・・・・脳梗塞だったら12時間以上経過しているし、脳出血だったら死んでるぞ…。たぶん、病歴上は頭位性めまいだけど・・・。

軽く診察。脳神経+協調運動などはOK。体を起こそうとすると、クルリクルリ。

 

「お話+診察だと『耳のめまい』のような感じがしますが、脳出血、特に小脳や脳幹はチェックしましょう。MRIは当大学病院は…申し訳ないですけど、夜間や救急時間帯は稼働していないので、明日以降受診してください」

 

といって、さらさらと診察と検査をして行きました。

 

結局何もなくて、耳だろうという形でメイロンなどを入れていたのですが、その過程で

「薬とかは今何を飲まれていますか?」

「~~~」

「それはどういう診断で?」

「いや、いつも薬をくれるだけなので」

「診察は?」

「してません。行ったら薬出してくれるだけです」

 

・・・・ 本当に医者か?

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なかのひと 

聞かなかったことにしよう・・・orz

 

以前、同じような話が「糖尿病」の分野であったと聞いているが・・・採血をずっとしないで薬だけ出していた開業医の先生の患者が救急車で運ばれてきたという・・・。 そんな人も「時々」いるだけだと思うが・・・。

 

あと、どこかで院長をしている卒業生が「派遣」を依頼したら、研修を受けたことのない医者が来て、前の人の処方箋をコピーすることしかしなかったとか・・・。

 

本当は全員がしっかりした研修を受けなくてはいけないのだけど、マッチングにあぶれる人もいるだろうしなぁ・・・。

 

そもそも僕が研修医の時に

お前の罪はあいつを卒業させ、国家試験に合格させたことだ

と言われたような医者もいたしなぁ・・・。

 

たまにはいるか・・・orz

 

 

さて、今日は風邪っぽいのですが、明日までに回復するだろうか?

また、今日の「Lymphoma symposium」に参加できるかしら。風邪+台風で・・・。

 

 

もう少し、記事を作ります

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無医地区:現実的には地域と病院の時間的距離をいかに縮めるか・・・

2010-10-24 17:35:26 | 医療

さて、もう一つ書きます。

 

705集落で医師不在=04年より82カ所減―厚労省

時事通信 10月22日(金)21時50分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000155-jij-soci  

集落内に医師がおらず、近隣に病院もない「無医地区」は、昨年10月末時点で全国に705カ所あったと厚生労働省が22日、発表した。 

 

同省によると、前回調査(2004年12月末時点)より82カ所減った。25道県で減ったが、12府県では診療所閉鎖などの理由で増加していた。 

 

都道府県別では、北海道の101カ所が最多で、広島県53カ所、高知県45カ所、大分県40カ所など。無医地区がゼロの地域は都市部が多いが、新たに佐賀県が加わり6都府県となった。 無医地区の総人口は、前回調査比約2万8000人減の13万6272人で、同省は「巡回診療の取り組みなど成功例の情報交換を進め、医者に掛かりにくい環境の改善を図りたい」としている。  

無医地区は、半径4キロ以内に医療機関が存在せず、最寄りの病院まで1時間以上を要する50人以上が暮らす集落。1971年は2473カ所あったが改善が進み、94年に997カ所となり1000カ所を切った。

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基本的には日本は医者にかかりやすい国(OECDデータでも一目瞭然です)ですが、この記事にあるように「地理的・空間的な問題」はあると思います。

 

ただ、この件に関しても毎回書いていますが「日本」は医者の数が圧倒的に少ないのです。そしてそれをバラバラに分散すれば、各個撃破されるだけです。

 

医者が一人や二人である地域を担当していれば、その医者は過労で倒れます。過労で倒れなかったとしても、人間らしい生活はできなくなります

 

 

人間らしい生活は医者はしてはいけない…医療従事者は人間らしく生きてはいけないというような法律はないはずですが、現実的には「家庭を顧みる」こともできないのが実情だと思います。

 

 

だからこそ、そういう診療科に人が集まらない。

 

日本医師会や厚生労働省が日本は医師は2万4千人足りてない…と言いますが、本当に詭弁だと思います。ついでに言うなら、日本医師会は医者の偏在(地域に関してですね)といっていますが、そんなわけないだろう…と言いたい。

「問題は医師偏在」と改めて強調―必要医師数調査受け日医

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000014-cbn-soci

だって、世界的に見たら日本は地域格差が少ない国ですよ。ただ、絶対的な医師数が少ないというだけで・・・。

だから、現実的にはこういった地域の方に「本当に困ったとき」に受診できるような救急搬送手段と病院との連携、地域と病院の時間的距離をいかに縮めるかだと思います。

 

たぶん、診療所が1個できた・・・だと、その診療所に大勢の方が押し寄せて大変になると思いますし、診療所で対応可能なものはともかく、対応不能な時に病院との連携がどうなっているかの方が重要だと思います。

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なかのひと 

そういう意味では半径4km以内に診療所が1個あるほうが、僕は怖いですけどね。

 

 

それでは、また。

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医学部定員増に関して:大学病院改革が先です

2010-10-24 16:48:09 | 医療

こんにちは

 

先程、女子駅伝をみて刺激を受けて走ってきました(まぁ受けなくても走りましたが)。

昔は1km4分ペースで20kmでも走っていられたものですが、今はやはり4kmくらいしか走り続けられませんね。残りはクーリングダウンに使ってました。

 

大学時代に駅伝で1区 9.5kmくらい(いつも0.1~0.3km変わる)を31分くらいで走っていました。某実業団と一緒にスタートするので、引きずられて入りの1kmを3分切ってしまうなど、毎回痛い展開でした・・・。

 

因みにハーフマラソンも78分くらいが毎回のタイムですが、入りの1kmを3分ちょっと、10kmを35分で入って後半沈没する人です(汗

 

因みに僕のことを知っている人は「ハードル選手」と思っているはず(400mH 56秒台はそこそこのタイム)ですが、典型的な「器用貧乏」です。短距離~長距離、ハードル、跳躍も中途半端にできます。

大学3年の時に2日間で400mH、1500m、3000mSCを予選、決勝と走って死んでおりました。

しかし、高校時代の8種競技は出るとそこそこの順位になってましたw

 

それは置いておいて、走ってきて今は頭もすっきりしてきました。頭がすっきりしたところで、ちょっとBlogを書いていこうと思います。

 

まずはこの医学部定員増に関してです。

 

来年度医学部定員は87人増の見込み―文科省

医療介護CBニュース 10月21日(木)22時39分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101021-00000007-cbn-soci  

厚生労働省が実施した必要医師数の実態調査の結果などを受け、文部科学省は10月21日、来年度の大学医学部の入学定員について、地域の医師不足を解消する目的で、今年度と同様に増員を認めると発表した。両省が大学と都道府県の意向を調べた結果、全国の国公私立大で合わせて87人増える見込み。これにより医学部の総定員数は8933人となる。  

文科省では今年度と同様、▽都道府県の奨学金を活用した選抜枠を設ける大学(各都道府県10人以内)▽大学院教育との一貫した特別コースの設置や奨学金の創設など、他大学との連携で研究医を養成する大学(各大学3人以内、全国で最大10人)▽併設する歯学部定員を振り分ける大学(10人以内、全国で最大30人)―の3つの枠組みで増員を図る。 

増員期間は2019年度までの9年間とし、その後の対応は、終了時点の医師養成数の将来見通しなどを踏まえて判断する。

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僕はあくまで医師数は増やすべきであるという立場は変わりません。それはこのBlogを書き始めた4年前から変わらないです。

 

そして同じころからずっと言っておりますが、今の大学では「臨床」「研究」「教育」の3つをしっかりと行えるほどの人的余裕・物的余裕・時間的余裕はありません。医師数を1.5倍に増やそうといっても、それを教育する施設がなくてはならない。

 

これに対して過去に

 

 

大学病院や地域の病院を改革させる、もしくは改革できるような体制を作らせることが肝要だ

新しい医局制度:全医連に対する期待は・・

派遣の前に:大学への政策を改めよ!

医療連携:縦と横と心

医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?

医師教育制度はどうするべきか?

「ねじれ」と佐藤先生の講演から:医局改革の必要性

医学部定員増を要望:医局員の疲弊から医局完全崩壊するぞ?

医学部定員増加:焼け石に水だが・・・

医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う

医師の大幅増員を求める署名活動:増員後の対応は可能だろうか?

医局を超えた横の連携実施!:群馬大、4大学と連携

定員増は負担

医師養成数5割増し提言:教育システムの改善は必要不可欠

というような記事を書きました。

 

僕は医師数を増やすために「大学病院」の体制を作り直すこと、医局というものを改革することが先だと思っています。

 

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なかのひと 

その後で初めて「医師数増」へ向けての改革ができるのではないかと思っています。

 

では、次に行きます。

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全日本大学女子駅伝

2010-10-24 14:31:28 | Weblog

こんにちは

 

いま、女子駅伝をみていました。佛教大速いですね。

 

医療とは全く関係はないかもしれませんが、陸上競技は大好きです。

基本的には「走ること」が好きです。

 

ということで、走りに行こうと思っています

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では、また。

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ど~でもいい話:僕とバースデイプレゼント

2010-10-17 22:40:31 | 医療

さて、今週は適当な記事3連発です。

 

ど~でもいい話を書く前に、さらにど~でもいい話ですが

 

<クマ>各地で被害拡大 猛暑も影響、餌不足に http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101014-00000105-mai-soci

という記事が、Yahooの医師不足のトピックスにあり

 

「医師不足と何が関係あるのか?」

と思って読んでいましたが、関係が分からず・・・。

 

 

もしかしたら・・・

「餌不足?」

なんでしょうかね?

 

 

まぁ、それは本当にどうでもいいのですが

 

今年の誕生日に何人かからプレゼントやお祝いの言葉を頂きました。個人情報をどこから知ったのか…とも思いましたが、ありがたい話です。

 

その中で偶然だと思いますが、誕生日に届いていたのかしら…と思ったのが「血液専門医証」なるもの

 

なんか届いたこれをみているとちょっとうれしい(w

 

まるでバースデイプレゼントみたいですね。

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さて、今回の研修医の先生(たち)は連絡を良くくれます。今も電話連絡がありました。こういうふうに連絡があるほうが(普通なんですけど)ありがたいところです。

 

 

さて、明日以降また忙しくなりそうですが頑張ります。

それでは、また。

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某クリニックより・・・(汗: 二次救急も適当な・・・・

2010-10-17 22:09:41 | Blogを書く理由

さて、救急搬送の問題はいろいろあるかと思いますが、本日こんなことがありました。

 

日中に当直の先生からこんな話が来ました

「先生、リストカットして出血した患者さんのHbが5台だから、大学病院の血液内科に救急搬送してくれってクリニックから要請が来ていますが、断っていいですか?」

 

丁度、その時患者さんの中心静脈穿刺をしていたのですが

「どこのクリニックだ。第一、リストカットした患者を血液内科に診せてどうする?

「リストカットしたのは数日前だそうです」

輸血だけなら大学病院でなくてもいい。外科的処置も含めてだったら、ますます血液内科ではない

ということで、流石に断ったのですが・・・ こういうのも世間的には「受け入れ拒否」とかといわれるのだろうな~

 

 

はっきり言えば、うちの病院が受け入れるベッドが少しでも空いていれば「白血病」などの大学病院クラスでなければ救命できない患者さんを受け入れることができる。そう思っています。

 

 

僕は上の先生方から

「どちらかというと、新患を無理やり受け入れる

と言われます。

 

 

「自分で無理して患者を引き受けるのに、人手が足りないというから

と言われ

僕の方はまだ頑張れますが、看護師さんも含め病棟機能自体が限界に達してきています

と答え、

「研修医の先生も限界」

というような話をしています。

 

 

それゆえ、今回は申し訳ないですけど何故大学病院の血液内科が受け入れる必要があるのか・・・(大学病院でそれを受け入れていたら、白血病の患者さんをみるところはなくなるよ?)と思ったりしています。

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あとで救急隊などの話を総合して判断すると

近隣の二次病院がすべて断って、うちの一つが大学病院には血液内科があるからそこで診てもらえ

と言ったそうな・・・。

 

どこもかしこも適当な・・・。

 

そう思って、いらっとしていた僕でした。

 

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研修医がやっていいのはどこまでか:最後の実行は確認してからやるべきだと思う

2010-10-17 20:50:37 | Weblog

こんばんは

 

今日も昨日もおおむね19時前後に帰りました。

結局、12時間は勤務していますね

 

 

これでも、最近は休んでいるのですけど・・・。まぁ、仕方がないですね。

 

 

昨日、帰るまでに時間がかかったのは研修医の先生が変わったからです。

 

前回の研修医の先生には申し訳ないですけど、今までの中でどうしようもない(研修医)と思わざるを得ませんでした。

 

研修医の先生がやっていいのは

「患者さんに何かが起こって」

患者さんを診察して

評価して、その為の検査を行って

それらを評価して、実行するための計画を立てる

ことだと思っています。

 

 

申し訳ないですけど、どれほど有能な先生であっても独断専行するのはアウトです。

そもそも能力的に高くもないのに、勝手に

「酸素8Lにあげました」

とか(酸素そんなに使う状況ならすぐに連絡があってしかるべきだし、勝手に研修医がやっていい話ではない)

 

 

僕が朝病棟に来たら、夜中に何かが起きていて勝手に何かをしていて、僕がその根拠を聞いても答えられないというのが続いて怒っていたのに、結局変わりませんでしたね。

 

はっきり言って、自分がどこまでやって良いのか…どこまで判断してどこまでやっていいのか・・・それがわからないというのは医者として患者さんに対する責任感に欠けると思う。

 

また、自分自身が勝手にそう思ってやっていたら本人が成長しない

 

うちの診療科は研修医の先生にAという物事が発生した時に

「それに対してVitalがどうで、身体所見がどのような状況で、患者さんの基礎疾患やその他がどういう状態で、それを総合してどう判断(診断)して、どのようなPlanを立てるのか

というのを徹底的に追及しています。

 

で、だからどう考えているの

というのが、良く飛び交う診療科ですが、前回は僕の中では「駄目だし」せざるを得ない状況でした。初めてですけどね。

 

 

それゆえ、今回はあらかじめそのあたりも含めて言い聞かせ、病棟の患者さんのことを話をして(引き継ぎすらしていないようなので)いました

 

合計3時間半・・・

 

お互い、えらく時間をかけました。

 

 

今の医学教育において、本当に全員に時間をかけて教育する時間はないです。おそらく、個人個人の学ぶ姿勢や能力、興味などにゆだねられています

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なかのひと 

 

そのような体制で大学病院などの教育が続けられていくことに、非常に不安感を持ちますし、その状況が続けば教育現場から・・・さらなる医療崩壊が進む様な気もします。

 

 

さて、それでは次の記事に行きます。

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気が付くと

2010-10-15 01:02:27 | Blogを書く理由
今、病棟です。
気が付くと日は変わって誕生日終了。

看護師さんから
「よい誕生日を」
と、言われ
「もう、終わったよ」
と、答えました。

昨日は一食(夜)でした。今から帰ります。

明日があるので

では、また
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