新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

広島大学医学部の再試験問題:確かにやりすぎだと思う

2014-04-27 13:08:58 | 医療

こんにちは

 

今、帰ってきました。金曜日に当直をしていてこれも少しバタバタ(閉塞性化膿性胆管炎疑い+膵炎で消化器内科にお願いしました)しましたが、まぁよくなっているようでよかったです。

昨日はそのまま病棟のバックアップもして14時半くらいに帰ったのですが、当直室では眠れないせいか帰宅したら非常に眠くなりました。今日もバックアップをして、先程PICCカテーテルを挿入して帰ってきました。

 

少し病棟の患者さんが減ってきたので受け入れ可能だったというのが第一ですが、金曜日に初発の白血病の患者さんが来たので緊急入院していただきました。先程そのかたにPICCカテーテルを入れてました。いつもは鎖骨下穿刺(軽いDICなら普通に入れます)なのですが、今回は骨髄穿刺の部位から血が止まらないようなレベルのため、深い位置にアプローチしたくなかったのでそういう対応にしました。

 

3月、4月に行っていた移植の患者さん(僕の担当)も順調に改善してきたので(一人は3系統すべての生着を確認して、GVHDもなし。もう一人はまだ3週間は経過してませんが、何とか生着し始めた感じです)、GWはゆっくりできるかなぁと思っているところです。

 

さて、ちょっと気になる記事があったので紹介します。

 

広島大医学部で何が起きた…「神経解剖学」追試120人「全員不合格」の仰天、“悪しき伝統”暴露でネット炎上

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140426/waf14042618000001-n1.htm

2014.4.26 18:00 (1/3ページ)衝撃事件の核心 west

広島大医学部で2年生が受けた「神経解剖学」のテストで126人中120人が不合格となり、さらに120人全員が追試も突破できなかったことが発覚した。この話題はインターネット上でも騒ぎとなり、大学側は単位取得の問題だけでなく、ネットのモラル面でも対応を迫られる事態となった(写真はイメージ)

 名門国立大の若きヒポクラテスたちに不名誉な歴史が残された。今年1月、広島大医学部の2年生が受けた「神経解剖学」のテストで、合格したのは126人中6人だけとなり、追試でも120人全員が不合格となる事態が起きた。追試を受けたとみられる人物がインターネット上でツイッターに《本試はみんなノー勉で行き、追試は本試と同じ問題っていうのが伝統だった》などと投稿したことから、「広大の悪しき伝統」と試験形態に非難が殺到する騒ぎに。また、教員の中傷など配慮を欠いた投稿が相次いだことから学生はネットマナーの指導を受ける結果にもなった。結局、このテストで不合格だった学生を含む11人が3年生に進級できず、大学関係者は「学生にはいい薬になったかもしれない」と、人の命を預かる医師への道の厳しさを指摘している。

「全員不合格!」の赤字

 広島大医学部の担当者によると、神経解剖学の本試験が行われたのは1月11日で、2年生126人がテストを受けた。

 広大では神経解剖学に加え、「組織学」「解剖学実習」など5科目の成績を総合的に評価して「人体構造学」の単位を決める。

 1つでも単位を落とせば留年となる医学部生にとって、当然おろそかにできないテストだが、120人がパスできなかった。その上、20日間の猶予があったにもかかわらず、31日の追試でも全員が不合格となった。

 担当教員は掲示板に「これまでの学生生活を大いに反省し、各自の責任において対処されたし」と反省を促す文章を添え、赤字で「全員不合格!」と張り出した。

 「120人が留年か」と不安になった学生から大学側には問い合わせが相次ぎ、大学側は対応策として4コマの補講と小テストを実施し、落第か否かの判断を行った。結果として2年生は11人が留年となったが、大学側は「全員が人体構造学の単位を落とした学生ではない。留年した人数も、今回が突出して多いわけでもない」と説明する。

ツイッターで拡散

 120人の追試不合格が明らかになった直後の2月上旬、この問題はネット上で話題となった。

 

 全員不合格の理由として「例年、本試験と追試験は同じような出題内容だったが、今年は異なった問題が出たから」などとする書き込みが物議を醸したからだ。

 ツイッターには学生からとみられるつぶやきが相次いで投稿された。

 《本試はみんなノー勉で行き、追試は本試と同じ問題っていうのが伝統だったんじゃけど、今年は違う問題が出た》

 《本試の解答用紙に追試も問題同じだから勉強しないって書いた人が居たらしく試験問題が変更されました。笑》

 《本試の解答用紙で○○(担当教員のニックネーム)煽(あお)ったのだれや笑笑》

 これらの投稿に対し、「広大の悪しき伝統」「国立大医学部でこれか」「勉強しろ」「こんな考えの奴らが医療の道に進むとか恐ろしい」など、広大の教育姿勢と学生のあり方の双方に批判が集まった。

 しかし、広大の担当者は「以前は本試と追試で同じような問題を出すことはあったと聞いているが、近年では見直している」と反論する。

 今回の試験で問われた神経解剖学は、数え切れないほどある人体の器官の特徴を問われるもので、範囲が非常に広い学問分野。「似たような内容が本試と追試で出ることはあっても、まったく同じ問題を出すような甘い試験は行わない」と強調する。

 医学部の4年生に課され、合格しなければ臨床実習に進めない共用試験(CBT)や医師国家試験をクリアするためには、膨大な知識量を求められるからだという。

 また、出題を担当した教員が神経解剖学のテストを作問するのは今年が初めてで、「悪しき伝統」は存在しようがないとも説明した。

ネットマナーにも課題

 大学側は、大量の追試不合格者が出たことだけではなく、学生が投稿したとみられるツイッターでの不適切な文言や写真が相次いだ点も問題視している。

 ツイッターにアップされた追試不合格を伝える担当教員の文章を撮影した写真は、教員名が隠されておらず、別の投稿では教員の肩書や業績を中傷、揶揄(やゆ)するような言葉がつづられたものも多かった。

 このため、大学側は「本学の学生による投稿かは特定できない部分がある」としながらも、ツイッターやフェイスブック(FB)といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の使用法を改めて学生に指導した。

 大学によると、指導を受けた学生からは「あそこまでの反響があるとは思わなかった」という声も上がったといい、広大の関係者は「不適切な言葉が掲載され、教員の張り紙もツイッターに載せていいものか判断が付かなかったのか」と肩を落とす

 大学側は大量の追試不合格者が出たことについて「留年した人数は例年と変わらなくても、今回は正常だとは思っていない。今後、工夫して教育にあたりたい」としている。ある広大医学部OBは「追試で不合格となった学生が単純に不勉強だったとはいえないし、膨大で複雑な分野から出題されるテストにパスすることは簡単ではない」と語り、そして後輩たちをこう叱咤(しった)した。

 「しかし、人命を預かる医師となる可能性が高い以上、強い使命感をもって勉強しなければいけない。いい人生勉強になったのでは」

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解剖学を含めて覚える範囲が多いのは医学部の特徴だと思います。こういう形であまり勉強もせずに切り抜けていけば当然後々困ることにはなります。

 

実臨床ではどうですかと言えばある程度わかっていれば対応はできるので、重箱の隅を突っつくような問題を出す傾向があるのであればそこまでの知識は不要ということになると思います。ただ、今は臨床ではなくて解剖学として勉強をしているので勉強はするべきだと思います。

 

勉強はしたのですけど、後々使わなくなったからすぐに出てこなくなったというのは多々あります。例えば細かい動脈の名前、走行などは外科医などは必要かもしれませんが、僕はあまり使いませんのででなかったりします。けど、こういう内容があったということを知っているのと知らないのとでは雲泥の差で、勉強しなければその分野を調べることすらできません。つまり一度でもしっかり勉強していれば、「こんなことが書かれていた気がする」などと調べることができます。

重箱の隅を突っついてくるから勉強はしない。別に勉強しなくても合格さえできればよいというのであれば、まぁ試験問題にも修正の必要性があるのでしょうけど、「勉強はしないのが常識」のようにしているのであれば、さすがに学生の質などに問題があるような気がします。

 

勉強はするのが常識です。ちなみに僕は昔、USMLEの膨大な過去問から試験を出す先生がいて、その方が普通に落とす方だということでUSMLEの勉強を皆していたのですけど、その問題集を試験勉強として解くのが気に入らなくて担当した分野以外は一切解かずに、普通に生理学の勉強だけして受験しました(ギリギリだったので、少し冷えましたがw)。大学に入ってから勉強をしなくなる人が多いような気がするのですが、大学に入ってからこそが勉強をするタイミングだと思うのですけどね。

 

 

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久々の投稿です

2014-04-13 17:08:29 | Weblog

こんにちは

 

先程、家に帰ってきました。

最低でも週1回は投稿しようと思っていましたが、いろいろ忙しくて4月最初の投稿が本日になりました。

 

3月に造血幹細胞移植学会の総会で学会発表をして、その後2つの論文からReviseが帰ってきて、それらを少しやりつつ、日本血液学会総会へ抄録を投稿するための臨床研究と、研修医の先生の症例報告の作成をしておりました。

それをやり終えて、内科学会総会の発表準備に取り掛かり、昨日発表が無事終了したという感じです。

 

病棟でも難しい移植症例(On disease症例)が続いておりいろいろやってきたのですが、もう少し移植日から日数がたたないと厳しい状況です。

 

まぁ、何とか粘るつもりですが。

 

というような感じで、全然自分の時間が取れなかったため、Blogの更新ができませんでした。

 

この後も病棟業務の傍ら、Reviseかかっている2つの論文と、来月発表予定の輸血学会の発表の準備をしつつ・・・と思っています。

 

ただ、少し疲れたので今から休憩しようと思います。

 

うちの奥さんに「14時過ぎには帰るつもり~」といって17時になったので、次の休みにはどこか行かないといけないかなと思っております。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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それでは、また

 

 

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