さて、もう一個だけ行きます
医師であり、作家でもある先生が産経新聞に意見を出されています。個人的には「おぃおぃ」と思うところですが、一部はあたっているのだと思います。
いろいろな考えがあるものですね。
産経新聞です
【断 久坂部羊】医師増員への批判
2008.7.1 03:31 http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080701/acd0807010333001-n1.htm
このニュースのトピックス:コラム・断 医師不足解決の方策として、厚生労働省は、「医療確保ビジョン」で医師の増員を発表した。
医学部の定員を増やすとどうなるか。それで優秀な人材が集まるわけではなく、単に裾野が広がるだけだ。つまりは全体として、医師のレベルが下がる。それはひいては医療ミスの危険を高め、無駄な医療費を増大させる。
現在の医師不足は、主に病院と地方で起きている。勤務が厳しく、収入の少ない病院や地方を離れ、立地条件のよいところで開業する医師が多いのが原因だ。
医師の増員でこの問題が解決するのか。増員すれば開業医が増え、すでに患者の取り合いが起こっている現況に、ますます拍車がかかるばかりだ。やがて失業する開業医があふれるだろう。そんな医師が病院にもどっても、よい医療をできるわけがない。
病院離れ・地方離れを防ぐには、そこで頑張る医師をもっと手厚く遇すべきである。
今、病院でマンパワーが不足しているのは事実だ。しかし、今の病院乱立の状況で、すべての病院が万一に備えたりすれば、“寝るだけ当直”の医師に高い当直料を支払うことになり、無駄な医療費がますます増大する。
こんな状況になったのも、すべては医師の自由を認めすぎたせいだ。科の選択の自由、開業の自由、病院開設の自由。それを放置して、医師の数だけ増やしても、無駄な医療が増えるばかりである。
足りないから増やす。そんな小手先の方法で改善するほど、日本の医療危機は生やさしくない。 (医師・作家)
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この意見の中では、医師を増やすだけではいけない・・・と書かれている。
それは同感である。医師をただ増やすだけではいけないとは思う。しかし、だからといって診療科の自由を認めないだとか、自由を制限しても良い医師は育たないように思う。
医師数を増加させても意味がないというのは「偏差値」の関係で、良い医師は増えないと言う事だろうか?
個人的には異なる意見を持っています。偏差値偏重の状況の中、ただ偏差値が良いだけで医者になった人間よりは多少偏差値が低くても「医療に携わりたい」と言う意識の高い人間が、大学でより良く学び、良い医師にもなると思う。
正直、偏差値が高いだけではどうしようもないと思いますね。もっとも、偏差値で話をするのは嫌いだが、せめて60~65くらいはないと困るかもしれないですけど・・・。
また、医師を増員するだけでは「歯科医師」と同じようになると言うのは僕も同意見です。
実は久坂部羊先生が言っている事に一理あると思っているのは、病院の待遇改善なしに医師数を増やしても、結局開業に流れる可能性があるとは思っています。そうすると「歯科医師」と同じように、開業医が余ると言う現象が起こる可能性はあります。
その中で開業医競争に敗れた医師が「病院勤務医」として再復帰する・・・と言う可能性はあるでしょうね。
もっとも、僕が久坂部羊先生と意見が異なるのは、いずれにせよ今の状況では医療は成り立たなくなるし、医師数増加は絶対に必要であると言う事。
医療危機を解決するために「病院の勤務状況の待遇改善」が必要になり、ある程度の勤務環境の改善のためには・・今後の医療の発展も加味していくと・・・医師数を増やしていく方向にもって行くしかないと思います。
どうせ、今のままでは大した効果はないですので、今のうちに大学医局を中心に病院勤務医の待遇改善をはかることは必要であり、そのためにも医師数はある程度増やさざるを得ないと言うのが僕個人の考えです。
まとめます。
久坂部羊先生のおっしゃるように、医師数をただ増やすだけでは様々な弊害があるかもしれません。
まずは病院勤務医の待遇改善を図り、病院を魅力的な職場にする事が必要であると言う考えは賛成です。
しかし、その待遇改善のためには「将来の医療の発展」も考えると、医師数の増加は必要であり、医師数増員に反対する必要はないと思っています。
病院勤務医の待遇改善をはかる為にも、医師数の増員が必要であると思われる方、応援をよろしくお願いいたします。
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まぁ、この数日海辺で携帯からアップしていたからなんでしょうけど・・・。
今日はこのまま職場で本を読んだり、いろいろな人と会話をしてすごします。
どうでもいいですけど,歯が痛いよ~(T_T)
いつもありがとうございます。目が覚める思いでした。頭に血が上っていたんですね。ご指摘、ありがとうございます。
まだまだ未熟者ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
中間管理職 拝
おはようございます。コメントありがとうございます
先生のような有名Blogになってきますと誹謗中傷のコメントも多く、大変かと存じます。今後とも応援いたしております
こちらこそ、未熟者・若輩者ですので、どうかご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします
また、コメントいただければと存じます
医者になりたいって人間を沢山集めて、訓練して、向いてなきゃ医師免許与えなければいい、ってだけのことでしょ。医学部入学枠を広げるってことは、良いことだと思いますよ。他学部からの編入もどんどん認めればいい。
何より、志がある人間が「試験の点数」「偏差値」に縛られるのではなく、医者を目指せる道があってほしい。
同時に、医師を週休二日にするために、週40時間労働にするために、どれだけの医師が必要なのかを、きちんと論議しなければいけないのだと思います。
こんばんは、コメントありがとうございます
おっしゃっている通りだと思います。本来大学は勉強するための場所ですので、その分野の勉強をしたい人が来ればよいと思います。
まじめに勉強して、力をつけた人が医者として働けるような状況にする事が重要だと思います
先日、一緒に働いていた救命士さんの息子さんは医学部志望でしたが、センター当日に失敗して医学部を受験しなかったそうです。
本当に医学部を熱望している人が入れなくて、たかが偏差値が良いだけで自分の未来を描けない人間が入ってくるのは、どうだろうかと思ったりします。
週休二日までは行かなくても良いですが、家庭のことを省みる事ができるような状況にはするべきだと思います。そのために僕も少しでも何かが出来ればよいと、いつも思っています
また、コメントいただければと存じます
大学の医局員は臨床と研究と教育を行ってきましたが、医局制度の崩壊に伴って教育まで手が回らなくなった大学も多いと思います。
うちのダンナはまだ大学にとどまっていますが、辞めた人の分の講義を引き受けなきゃいけないし、ポリクリの相手をするのも大変みたいです。
また初期研修医は入局希望者ではなく、時間をかけて育てても自分のとこの戦力になるわけでもないので、雑用をさせてるだけみたいです。
充分な教育ができる体制を整えてから学生を増やさないと逆に崩壊を早めかねないかもと危惧しています。
こんばんは、コメントありがとうございます
沼地さんからいただいたコメントに100%同感です。
僕の今までのBlogの記事の中で「医局制度改革・医療教育改革」という記事の中で、今までに訴えてきた事そのものです。
僕もまずは医学教育を立て直す事からはじめなくてはならないと思います。
僕も4月に同じ内容を訴えてみました。
もともとは医局において「臨床」「教育」「研究」とやってきたが、医局の崩壊とともに「研究」「教育」に手が回らなくなり、今は臨床にも影響がでている。
すなわち「緊急事態対処」のみ行っている状態で、将来の布石を何も打てなくなり、崩壊していくだけの状態である・・・という事です。
沼地さんの危惧はまったく同感です。同じ思いを共有してくださる方がいることを知って、とてもうれしく思っております
また、コメントいただければと存じます
>大学の医局員は臨床と研究と教育を行ってき
>ましたが、医局制度の崩壊に伴って教育まで
>手が回らなくなった大学も多いと思います。
確かにある一面そうですが,学生数が減っても教職のポスト数は減っていないと思いますが.
少なくともうちの大学では教官数は減っていないと思います.まあ,以前に比べたら講義,ポリクリだけでなくクリクラとか何とかで実習が増えたりしていますから手は掛かりますが.
以前の数まで戻すというのであればさほど大きな問題はないはずです.
手は掛かっても頑張って教えれば,将来自分たちのところに来てくれる可能性もあるのです.
頑張って教える価値はあるでしょう.
こんばんは、コメントありがとうございます
学生の数が減っても教職の数が減っているわけではないので、もとの数に戻す事は問題ないと僕も思います。
ただ、一般臨床における事務作業などが増えた関係上、臨床+教育、もしくは臨床+研究、もしくは臨床のみ・・・になっているように感じました。
先生がおっしゃっている事、わかります。もちろん、同じ数で行くのであれば多少仕事量がきつくなるだけ(それも問題のように思いますが)で、実行可能だと思います。
もちろん、頑張って教える価値はあると思いますし、教育という分野も視野に入れて活動している先生方はすばらしいと思います
ただ、それ以上に医者を増やせるか・・・という問題と、母校と今いる場所と、2つの大学を見て・・・基本的に医学教育はまだまだ発展途上だという思いがあります。
若輩者が生意気な事を書いております。申し訳ありません。
ただ、教育に対して力を入れている先生もいれば・・「義務」としてやっている先生もいたり、いずれにせよ負担は大きくなっているように思います。
そこを改善することが必要ではないかと考えています。
また、いろいろご指導ください
また、コメントいただければと存じます