さて、続いていきます。
珍しく批判記事ですw
CBの記事ですが、医学部長が集まった会議で、医学部定員増を要望しています。これは間違っていないと思いますが、「もともと定員を減らされていた状態だから、教官の数は十分に対応でき、質を落とさず教育できる。大学として定員増を引き受ける覚悟がある」というのは、無理だと思う。
すでに質が落ちているのだから。ついでに医局員の負担は高いと思うけど?
と言うより、臨床で手一杯になっているでしょうに・・・・。
医学部定員増を要望―全国医学部長病院長会議
医学部や医科大学のトップなどで構成する全国医学部長病院長会議は6月20日、福田康夫首相と舛添要一厚生労働相が医学部定員削減の閣議決定を見直すことで合意したことを受け、「一日も早い医師養成数の増加の実現を強く求める」との声明を発表。同会議専門委員会委員長会の嘉山孝正委員長は記者会見で、「もともと定員を減らされていた状態だから、教官の数は十分に対応でき、質を落とさず教育できる。大学として定員増を引き受ける覚悟がある」と述べ、定員増への対応に自信を示した。声明は、同日中に担当部局を通じて舛添厚労相と渡海紀三郎文部科学相に提出する。
声明は、勤務医の過酷な労働環境や、国民の医療に対するニーズの多様化などを指摘。その上で、「現在の医師数では医療崩壊はますます深刻化することが予想される」とした。この現状を打開するために抜本的な医師養成数の増加が必要とし、17日に決まった1997年の医学部定員削減に取り組むとの閣議決定の見直しを評価している。最後に「全国80の医学部、医科大学は国民の命を守るべく一致一丸結束して、医師養成に取り組む所存。この観点から、医師養成数の増加の一日も早い実現を強く求める」とした。
嘉山委員長は、これまでは閣議決定により定員を削減されていたたため、「財政支援があれば、教育の質を落とさずにできる。私立医科大学は10%、国立大学は15%可能」との認識を示した。
同会議の小川彰会長は「医学部の定員増だけで医療崩壊の問題が解決するとは思っていない。今回の閣議決定見直しで、問題のファクターの一つが取り除かれると考えている」と述べ、医療費抑制政策など日本の医療政策自体を抜本的に見直す必要があるとの考えを示した。
-------------------------------
基本的には同意見ですが、最初にも書きましたが現状では「医学部の教育」に支障がないとは思えません。
数年前まで学生でしたし、もともと「おせっかい」のため学生の相談にものっていましたが、絶対無理だと思う。
それとも・・・ここで書いているのは「講義」に関してだけなのだろうか?
質の高い病院実習をさせていると言う自信がある病院があったら、是非モデルとして病院実習の様子を拝見させていただきたい。
それを参考に各地域の医学部の状況に合わせた「臨床実習」も可能だと思う。
ついでにいうと、各大学の給料は「病院」と言われる場所の中では最も安く、大学病院の医師がバイトなしでやっていくには厳しいものがある。特に大学院生。
「臨床実習に対して力を入れる」と言う選択肢が、各医局の医師を疲弊させ、更にバイトなどを不可能にさせて経済的に厳しくして、医局崩壊が加速する可能性もある。
手順は逆だろう。
しかし、なんだかの形で医学部の定員増を測る必要はある。
そのやり方に関しては今までこのBlogでも書いてきたとおりです。僕はむしろ今よりは、足元を見ずに上ばかり見ているのでw
まとめます。 医学部定員増に対して、医学部長会議は「医学部学生が増えても対応可能」としているが現在でも臨床実習の状況は悪化している。 また、医局員の負担が増す事で、大学医局に人がまったくいなくなり、医局崩壊から日本の医療が崩壊するかもしれない。
まずは様々な意味での医局の建て直し、ただし元の形ではなく発展した形に作り直すことが必要最低条件だと思う。
医局員の負担をあげすぎないで、医学部定員増を達成するためにも「医局改革」を行う必要が在ると思われる方は、応援をよろしくお願いいたします。
http://blog.with2.net/link.php?602868
人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします
こんな事いって、つるし上げられたりしてw
ま、今の世の中・・医局の権力はこのまま加速度的に落ちていくのだから、別の形で権威を持っといたほうがよいと思いますけどね
これは、医師の目、医局の目、厚労省の目、患者さんの目から見た意見のつもりです。
会見聞きながら、「ああもう本当になんて書こう」と頭抱え込みました。
あまりに突っ込みどころが満載過ぎて(T_T)。
こんばんは、コメントありがとうございます
これリエさんの記事でしたか。記事を書くほうも大変ですね・・。
個人的には医学生が増えても大丈夫なようにする事はできると思っていますが、そこまで仕組みを大きく変えられるか・・・。
また、やり方を変えてもすぐには効果は出ないと言う事を納得して上層部の方々が理解してくれるだろうかと思っています。
突っ込みどころがあると言う事は、そこを改善させればよいのですけど・・・それに頭がいくかどうか・・・といえば、医学部長会議の方々はまったくこういった話には頭が行かなかったのでしょう
結局は教授たちの集まりですので、現場の状況などわからないだろうとは思っています。
よく、本田先生も現在の日本の医療の現状を知ってびっくりするのは教授たちだといいますしね・・。
また、良い記事を書いてください。期待しております。
また、コメントいただければと存じます