新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

末梢血幹細胞採取:非血縁ドナーが増えることに対応できるかが問題かな

2015-10-23 22:49:05 | 医療

こんばんは

 

昨日が当直で…当直明けに外来をして、夕方に外来が終わり・・・眠いと思いながらパソコンに座っております。

 

やはり当直室は眠れない。

 

なんでかなぁ・・・・。夜中は患者さん来なかったんだけどなぁ・・・・。

 

ということで、眠いのでさらっと記事を紹介して終わります。

 

末梢血提供の条件緩和 厚労省、移植増に期待

http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015102301001842.html

2015/10/23 18:42   【共同通信】

 厚生労働省の専門委員会は23日、白血病などの治療で行われる非血縁者間の末梢血幹細胞移植で、血液の提供者の条件を緩和することを了承した。末梢血は主に腕から採取するため、提供者の体の負担が少なく、厚労省は移植の増加を期待している。

 日本骨髄バンクは12月にも緩和した条件を適用する方針。

 厚労省によると現行は、血液の提供者と患者の白血球の型が完全に一致することを求めているが、一部分の不一致でも移植を認めるようにする。提供者が要する通院時間の条件も撤廃。採取時に医師の立ち会いを必要としていたが、看護師でも認める。

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まぁ、いろいろ考えることは多いと思いますが・・・ドナーソースが増えることは良いことだと思います。ただ、それに伴いいろいろ医療従事者の負担も増えるのですが、それに病院側が対応できれば…というところでしょうか。

 

短い記事ですがいろいろ考えました。

では眠いので~

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初期のがんを治療しない選択:すべてのがんであてはまるわけではない

2015-10-21 23:21:17 | 医療

こんばんは

 

連日ですが、記事書きます。

 

初期のがん、治療すべきか―議論促す日米の研究結果

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151021-00009741-wsj-int

ウォール・ストリート・ジャーナル 10月21日(水)15時7分配信

 がんを治療すべきか、すべきでないかについて、議論が白熱しつつある。

 ごく小さな甲状腺がんにさえ積極的な治療を施す状況が何年も続いているが、米国と日本の有名な研究者たちは論文で、古い慣行を見直すよう勧め、多くの早期がん患者は経過をみながら待つのが効果的かもしれないと述べている。

 米国甲状腺協会の専門誌「Thyroid(甲状腺)」掲載の二つの論文によると、小さな甲状腺がんを持つ患者を検査・診察しながら見守るこの方法は「活発な監視療法」とも呼ばれ、成長したり転移したりしそうにないがんの摘出手術に代わる可能性がある

 米国がん協会のオーティス・ブローリー最高医療責任者(CMO)は「いつも、がんは恐れる対象であり、全てのがんは悪だと教わってきた。全てのがんは手術すべきだとも教わった」と述べた。だが、今では、前立腺がん、乳がん、甲状腺がんなどいくつかのがんの初期段階に対する治療に対し、かつてないほどの疑問が持たれているという。

 内分泌学を専門とするスローン・ケタリング記念がんセンターのR・マイケル・タトル博士は、甲状腺がんと診断される人の数が米国で「非常に増えている」と述べた。タトル氏は、二つの論文の一方の主執筆者だ。

 新たな症例が年間6万件を超える状況にあって、タトル氏は早期の甲状腺がんについて、「従来の手法では、直ちに甲状腺手術を受けるよう当たり前のように勧めているが、これを見直すことが重要だ」と話す。電子版に掲載されている日本の研究結果によれば、注意しながら待つことを選んだ患者の経過は、手術を受けた患者と同程度に良好だったという。

 大半の甲状腺がんは症状がなく、無関連の検査で偶発的に判明する。通常、首の付け根の甲状腺に小塊の形で表れ、その後に生体検査と手術が続くことが多い

 だが、一部の手術には正当な理由がないとの声も聞かれそうだ。甲状腺を切除すると疲労や体重増加といった副作用が出ることもある。そのため、手術はもっと慎重にすべきだとタトル氏は主張。「私たちは、技術が自分たちの先を行っていることに気づき始めた」と述べ、「20年前なら見つけられなかっただろう甲状腺がんが見つかっている」とした。

 タトル氏がスローン・ケタリングで数年前に設置したプログラムでは、綿密な超音波検査や医師の定期訪問を伴う経過観察という選択肢を患者に提供している。初期には医師と患者から強い抵抗もあったが、次第に受け入れられて250人の患者が参加しているという。

 甲状腺がん患者のための協会ThyCaは、観察を選択肢に入れることを支持している。だが、経過観察しながら待つことを嫌い、切除を希望する患者もいるという。

 甲状腺がんを注意深く見守るという手法は、より広範な議論の一端だ。米国では、悪影響を受けるリスクがほとんどない、がん以前の病変や初期のがんに対する治療が過剰かどうかが議論されている。

 ダートマス大学医学部のH・ギルバート・ウェルチ教授は、今年出版した著書で、害のない小さな病変の治療ついて、「私たちは行きすぎており、解決する以上に多くの問題を生み出す結果になっている」と書いている。

 一方、観察支持派も含め、一部の医師は過剰治療への反対が行きすぎることを警戒している。前立腺を専門とするカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部内分泌科のピーター・キャロル博士は「『診断からがんという言葉を除外しよう』という人がいた。それは少し危険だと思う」と述べた。初期の患者は、がんという言葉がなければ警戒しないだろうという。

 がん協会のブローリー氏は、非浸潤性乳管がん(DCIS)が危険な侵襲性乳がんに発展しうる時期についてのデータが不足しているため、正式な実験をしたいとの意向を示した。ダナ・ファーバーがん研究所のアン・パートリッジ医師も同意見で、他機関のスタッフと実験の準備をしているという。

By LUCETTE LAGNADO

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全ての癌を一律にしないでいただきたい。

 

まず、甲状腺癌の多くはゆっくりですが、未分化癌はかなり早いです。びっくりするくらい。

 

僕も甲状腺のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)だと思って動き出したら、未分化癌で驚いたことがあります。

転移形式も違いますしね。

 

僕の専門分野で行きますと、たとえば濾胞性リンパ腫であれば最初から治療をしないのは選択肢に入っています。僕も患者さんの希望で治療をしないでいた人や、Rituximab単剤で様子を見た人、治療後に残存していても様子を見ているだけの人、腫瘍量が多く症状があるので治療を積極的に行った人などがいます。濾胞性リンパ腫のはずなのに早い、薬も効かないというケースもあります。

 

逆にDLBCLであれば放っておいたら半年くらいで命にかかわってくることもあります。まぁ、DLBCL自体が複雑な(いろいろなタイプがいる)病型なんですが。そういうものを放置することはないです。

 

記事にも書かれていますが、昔では見つけきらなかったようなものも見つかるようになってきました。それを治療するかしないかは個々の癌種によって異なると思います。例えば早期であれば完治の可能性がありますが、早い時期に転移するタイプの腫瘍を放っておけば治せるチャンスを失うことになります。

 

逆に腫瘍の増殖も遅く、転移しにくいタイプの癌腫に対しては年齢とかいろいろ考えて対応すると思います

 

この記事が「すべてのがん」に対してこのような考えが出ているような書き方をしているので、危ないと思い記事にしました。

杞憂であって、多くの一般の方々が勘違いしなければいいのですが…(汗

 

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基本的に治療を受けたらどうかとか、受けなかったらどうということは言えないのが医療

2015-10-20 22:42:01 | 医療

こんばんは

 

先週末は日本血液学会に参加してきました。

かなり有意義な時間を過ごすことができ、勉強になりました。また、3日とも楽しい飲み会をして、旧友や後輩、先輩ドクターや上司と過ごすことができました

その代り、風邪をひいて昨日は職場で診察などを終えた後、早退して家で一日寝ていましたが(汗

 

医師も風邪をひきますので、許してください。

 

さて、先日より近藤誠医師の話題が出ている。

川島なお美さんの話で、治療を受けなかったら延命できたとか、私のところに来たとかそういう話についてです

 

守秘義務違反かどうかということについては、法律でどうであっても、自分が死んだあとでそんな話を言いふらされたくはないと思う。医師とかどうだとか言う前に人としてどうかとは思います。

 

また、医療現場でいつも言うことがあります。基本的には標準治療とされているものだったり、こういわれているが効くか効かないかはやってみないとわからない(必ず言います)

 

医療に「たら、れば」はないという話である。

 

ある患者さんには有効だったとしても、ある患者さんには無効であることもある。過去の話がすべての患者さんに当てはまるわけではない。

5年生存率90%であっても10%のグループに入ったら、患者さんにとっては同じである。

 

いつも近藤医師の話は「たら、れば」でできており、仮定を繰り返しているだけのようなもので何を言っているのかと思ったりします。

治療を受けなかったら…という話はないし、川島さんは治療を受けたのであって、それ以上もそれ以下もないです

 

僕は悪性リンパ腫とか白血病であっても「標準治療」が適応で、統計学的なことを知っても治療方針に変更がない場合

「もし、○○さんがどのくらい治るのか知りたいとおっしゃられれば、統計学的な話はできます。しかし、それを知ったから何かが変わるわけでもなく、まずはこの治療で治そうという話でよいのではないかと思います。治せるようにまずは頑張る。運悪く治らないようなことがあった場合は、その時に次の手を考えるのは我々医師がその時の最良の手を考えますので、まずは今の治療で治るつもりで頑張ってください

と、言ってしまっている。だからかよくわかりませんが、僕の担当した患者さんは完治率が多分高いです(医師ごとに統計はとっていませんが、一般的な統計学的な確率よりは高いです)

 

もちろん、リスクなどは言っています。

 

そのうえで治療を受けないとおっしゃられた場合は、そのほかの方法を提示したりもしています

 

実際に「たら、れば」はなく、標準的な方法を選ばれなかった患者さんたちにも

自分がこう選んだ以上は、これが最良の選択肢だったのだと信じてください

と言っています。「たら、れば」が入るところはないと思っています。

 

・・・標準的な方法を選ばなかった再発患者さんたちが、寛解に入ったりした人もいるんですよね、何人か。数がもう少し増えたら統計学的に解析してみてもいいのですが・・・。

 

それ故、近藤医師だけは僕も不快に思ってしまいます。役に立っているとは思えないので。

治療をしないのも選択肢、治療を受けるのも選択肢。ただ、それが結果としてどうだったかは誰もわからないし、逆の手段をとった人を批判しても医療不信の種をまいているだけだと

 

 

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日本血液学会総会に参加してきます

2015-10-15 11:16:01 | Weblog

こんにちは。

 

明日から日本血液学会が始まります。

 

今回の学会は金沢ということもあり、初の北陸新幹線を経験する予定です。他に学会で面白いことや、何か研究などのネタになることはないかなぁと思っております。

 

その間、妻と娘はディズニーランドで義母と女だけディズニーを楽しんでくるということで、僕もまぁ金沢をエンジョイしたいと思います。

 

それでは、午後の新幹線には乗るつもりなので、このあたりで。

 

どうでもいいですけど、この記事の女の子はすごいですね。

 

小6孝行娘 缶自動分別ゴミ箱で特許取っちゃった

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151015-00000026-spnannex-soci

スポニチアネックス 10月15日(木)7時2分配信

 愛知県安城市の丈山小学校6年神谷明日香さん(12)が、磁石の力を利用してスチール缶とアルミ缶を自動的に分別するごみ箱を開発し、特許を取得した。公益社団法人発明協会(東京)によると、小学生の特許取得は非常に珍しい。神谷さんも「特許が取れるなんてびっくりした」と喜んでいる。

 「落とすだけ!分別ゴミ箱」と名付けられたごみ箱は、プラスチック板などを組み合わせた直方体で高さ約90センチ。内部に仕切りがあり、スチール缶入れとアルミ缶入れに分かれている。

 投入口はアルミ缶入れの真上に設けた。アルミ缶はそのまま真下に落ちるが、スチール缶は磁石の力で反対側に落ちる仕組み。磁石など全てホームセンターで手に入る安価なもので作った。

 神谷さんがごみ箱を作ったきっかけは、昨年の夏休みの課題として出された自由研究。祖父がスーパーを営んでおり、自動販売機のごみ箱のスチール缶とアルミ缶を苦労しながら仕分けしているのを見て、着想を得た。

 ソムリエの父・豊明さん(40)と協力して作製に取り掛かり、約3週間かけて完成させた。磁石は投入口の下にある小さなプラスチック板に張り付けたが、当初はスチール缶が磁石にくっつき、うまく仕分けられなかった。試行錯誤を重ね、板の大きさや形を調整した。

 自分の好みに合うワインを見つけるスマートフォンのアプリを開発し、特許を取った豊明さんに勧められ、昨年12月に出願、今年8月に認められた。神谷さんは「おじいちゃんに使ってもらいたい」と話している。

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お父さんと一緒に成功体験をしたことで、今後もいろいろと活躍する機会があるのではないでしょうか。

僕も娘の役に立てる父になりたいと思います。

 

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37歳になりました:もうすぐ40だよ…(汗

2015-10-14 00:03:14 | Weblog

こんばんは

 

先日、学生の反省会で「先生ってもうすぐ37なんですか?30くらいだと思っていました」と言われ、少し喜んでいた僕ですが、ついに37歳になりました。

 

たぶん、医学部の5,6年生のころや医師3,4年目くらいが一番物事をよく考えていたなぁと思ってしまったりしております。

 

今はいろいろな意味で時間に追われています(笑

 

まぁ、たぶんもっとうまく使う方法はあるのだと思いますが。

 

とりあえず、日がまたがってしまったので、今日はこの辺で。明後日から日本血液学会総会が始まります。木曜日は休暇を申告しておりますので、夕方までには金沢につきたいと思っています。

 

今回は研修医の先生全員に発表してもらうつもりで、そちらの症例選びや抄録づくりに力をつぎ込んだこともあり、自分の抄録を創る時間(統計解析も含め)が3日しかありませんでしたw

ただ、少数ですが面白いということを発表したいと思っています。たぶん、何かはあるはずなんですが。

 

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ノーベル賞おめでとうございます

2015-10-06 23:12:25 | 医療

こんばんは

 

今日はサイトカインアッセイのELISAをして、生存解析をして、シークエンスをして・・・などいくつか実験をしておりました。

その間、外来の患者の診察と病棟の話も聞いたりしておりましたが。

 

そのあと、学生のBSL反省会でBlog情報がばれるという(これが回答)・・・(笑

 

ちなみに、学生の質が落ちていると書いたのは教官不足もあると思うし、勉強を教わるのに慣れてきていることもあるのかもしれません。自分で勉強する人は教官が不足していようとやるでしょうから。

 

ただ、それだけが原因だとは言い切れません。実際にシステムが悪い。それを改善する必要はあると思います

 

教育システムと言えば・・・ついにICLSのディレクターになってしまいしました。まぁ、JMECCのディレクター取得も念頭に入れているのですが・・・まぁ、頑張ります。

 

さて、ノーベル賞  2夜連続日本人受賞で沸いていますね。

<ノーベル賞・大村さん>「北里先生が応援してくれた」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151006-00000019-mai-sctch&pos=4

毎日新聞 10月6日(火)11時25分配信

 大村智(さとし)・北里大特別栄誉教授(80)は、ノーベル医学生理学賞の受賞決定から一夜明けた6日朝、東京都内の自宅前で取材に応じ、「人のためになりたいという気持ちは人一倍強く、それが結果になった」と終始笑顔で語った。

【写真】2004年にアフリカを視察する大村智・北里大特別栄誉教授

 大村さんは「地道な仕事に光を当ててくれた。私の仕事はハイテクじゃない。土の中から微生物を取って培養して作用を調べる繰り返し。こんなの研究かと思うけど、その中に人の役に立つものがある」と話した。

 2004年にアフリカのガーナに行った時のことを振り返り、「失明して木の下に座っている大人たちの姿を見た。その後で小学校に行ったら、子どもたちが目を輝かせて集まって来た。その姿に、(私の薬で)ああいう状態にならないで済んでよかった、と思った」と話していた。

 一方、第1回のノーベル賞候補になりながら、受賞を逃した北里大創設者の北里柴三郎博士についても触れ「北里先生が応援してくれたおかげです」と受賞を喜んだ。【下桐実雅子】

 

梶田隆章・東大教授にノーベル物理学賞 素粒子ニュートリノの質量発見

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151006-00000547-san-cul

産経新聞 10月6日(火)19時0分配信

 スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2015年のノーベル物理学賞を、東京大宇宙線研究所の梶田隆章教授(56)とカナダ・クイーンズ大のアーサー・マクドナルド名誉教授(72)に授与すると発表した。素粒子ニュートリノに質量があることを発見し、物質や宇宙の謎に迫る素粒子研究を発展させた功績が評価された。

 日本のノーベル賞受賞は5日に医学・生理学賞の受賞が決まった大村智氏に続き計24人。物理学賞は昨年の赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏に次いで2年連続の受賞で計11人となった。

 ニュートリノは物質を構成する最小単位である素粒子の一つで、質量の有無をめぐる議論が半世紀にわたって続いてきた。梶田氏は02年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊氏に師事。ニュートリノに質量があることを観測で突き止め、素粒子研究の進展に大きく貢献した。

 東大助教授だった梶田氏は、岐阜県飛騨市神岡町の地下鉱山跡にあるニュートリノ観測施設「スーパーカミオカンデ」で、大気中で発生する「大気ニュートリノ」を観測。平成10(1998)年、ニュートリノが質量を持つことの証拠になる振動現象を発見した。

 ニュートリノは計3種類あり、飛行中に別の種類に変身する性質がある。これは振動現象と呼ばれ、ニュートリノに質量がある場合だけに起きる。

 1970年代に構築され、素粒子物理学の土台となった標準理論では、ニュートリノは質量を持たないとされてきた。梶田氏らの観測はこれを書き換える歴史的な発見となり、物質や宇宙の根源を探る研究に多大な影響を与えた。

 スーパーカミオカンデは小柴氏が超新星爆発に伴うニュートリノを観測した「カミオカンデ」の後継施設。梶田氏は昭和63年、カミオカンデで観測した大気ニュートリノの数が理論値より少ないことを発表。さらに原因を究明し、日本が得意とするニュートリノ研究を大きく発展させた。

 授賞式は12月10日にストックホルムで行われ、賞金計800万スウェーデンクローナ(約1億1500万円)が贈られる。

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日本人がノーベル賞に値する研究をされ、世界に貢献したことは本当に喜ばしいことだと思います。特に大村先生の寄生虫感染で苦しむ億単位の人に貢献したことは素晴らしいと思いますし、そういう何かを見つけ出したいと思う気持ちがあります。

 

自分のできることで何か貢献できればと思っております。

 

とりあえず、今日は飲み会で酔っているのでこの辺で。

 

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P.S

うちの職場で「良い医師を育てたい」という割に、教官の数は増えず、担当する患者数は減らし、研修医や学生の数は増える

どうやって、教育させるのか・・・

 

経験も重要なんですが・・・・と思っていますし、教えるという意味での教育も重要ですが、両方捨てて何になるのかと思っています(笑

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仕事が増えたのに人数は減った、もしくは変わらないと大変だろうなぁ

2015-10-04 10:46:37 | Weblog

こんばんは

 

先日の記事がなぜかアップされていなかったので、先ほどアップしました。

今日は研究室から先程帰宅しましたが、この後は買い物などに行く予定です。

 

さて、

Yahooの記事にこんなのがありました。

 

患者に恫喝される20代女性職員を見捨てた大学病院の人心荒廃

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150929-00079092-diamond-soci&p=1

ダイヤモンド・オンライン 9月29日(火)8時0分配信

明らかに異常と思われる患者に怒声を浴びせられる受付の20代女性を、誰もが見て見ぬふり。大学病院の人心荒廃は、なぜ起きたのか

 当連載は今回をもって終了する。最終回では、つい最近都内の有名私立大学の医学部付属病院で起きた「事件」を取り上げたい。

【詳細画像または表】

 受付の女性職員に「言葉による暴力・脅迫行為」をする男性がいた。男には、そのような思いはないのかもしれない。しかし、現場にいて一部始終を見ていた筆者からすると、それは「脅迫」にしか見えなかった
 
 しかも、職場にいる他の職員たちは、誰もこの女性を助けようとしなかった。なぜ、名門大学病院の中で、しかも衆人環視の中で、こんな問題が生じたのか……。それを考えていくと、この病院という大組織の中で見た光景からは、多くの企業がぶつかる問題が透けて見えてくる。

● 病院の受付に鳴り響く患者の怒号 顔面蒼白で対応する若い女性

 「だから、何度も同じことを言わせるな! 」

 9月24日、午前10時――。

 「さっきと同じことを聞くな! 」「だから、何度も同じことを言わせるな! 」

 70代前半と思える男性の低く太い声が、フロアに響く。この病院の患者だが、その声には張りがある。老人とは思えないほどに背中は広く、背筋がまっすぐに伸びている。

 ここは、大学病院の消化器内科の受付。JRの某駅から数分の場所にある私立大学の医学部だ。がんの出術や治療で「権威」と呼ばれる医師が多数在籍することで知られている。

 男性が罵声を浴びせているのは、受付の20代半ばとおぼしき女性。入職し、数年を経た感じだった。背が170センチほどと長身でスリム。目が大きく色白で、清潔な雰囲気がある。

 筆者がこの病院を訪れるようになったのは、1995年からだ。年に数回のペースで、胆嚢や胃などの検査を行なっている。十数年前までは、受付に3~4人の女性職員がいたが、ここ5~8年は常時2人になった。しかも、以前は40~50代のベテランの女性たちが多かったが、今の平均年齢は20代後半くらいと若くなっている

(中略)

人の命を預かる病院は、本来緊急のバックアップ体制を整えていないといけない。少なくとも、緊急事態に対応できない数の職員しか現場にいないような状況は、あってはならないと思う。

● 経営陣による人件費の圧縮で リスクに晒される現場の実情

 筆者はその後、この病院の職員らが加盟する労働組合の役員らに確認した。それによると、消化器内科に限らず、ここ5~8年、職員の数は明らかに減っているという。病院の経営陣が、人件費の圧縮をしたいのだそうだ。組合の役員はこうも指摘する

 「もしかして、その女性職員たちは派遣社員だったかもしれない。そうであるならば、不意の事態が起きたときに一層混乱が生じることもあり得る」

(中略)

 

今回のケースについて考えると、前提として70代と思える男性の行為は、大いに問題がある。脅迫めいたものであり、もっと厳しく咎められてよいことだ。警察に通報する人がいても、よかったはずである。そのことを踏まえ、職場のタテマエとホンネを考えたい。

 1.「少数精鋭」という言葉に
 隠された黒いホンネ

 この病院に限らず、ここ十数年、多くの企業は正社員、役員、管理職のポストを減らしている。総額人件費を減らすことが、大きな理由と考えられる。それに伴い、「少数精鋭」「プロ意識」「プロフェッショナル」といった言葉が産業界に浸透した。こうした言葉は、経営者や経済界からメディアなどを通じて、しつこいほどに繰り出されている。

 こういう空気やムードが浸透し、世の中の職場では、社員が20代前半から妙な「プロ意識」を持たされ、仕事に取り組まざるを得ない状況になっている。ところが、そうした状況の裏付けとなる「人材育成の仕掛け」ができていない。十数年前までは、若手はもう少し時間をかけて、しかも見習うべき先輩社員がいる中で、OJT (On the Job Trainingですね)を施されながら働くことができた。

 その意味では、現場の状況はリーマンショック後の2009年頃から、とりわけ厳しくなっている。一段と社員が減り、20代などの若手にしわ寄せがいく職場もある。今回の病院で起きたような問題が顕在化する理由は、この文脈で考えるのが自然ではないかと思う。

 

2.「少数精鋭」「プロ意識」
という言葉に騙されるメディア

 「少数精鋭」「プロ意識」というと、言葉の響きはいいが、これらはあくまでタテマエでしかない。組織のホンネとしては、もっと他の思惑があるはずである。本来、職員に「プロ意識を持て! 」と促すならば、職業意識を植え付けるべきである。たとえば、「私はこの事務という職業で、プロになろう」という意識を、職員が自発的に持てるような環境整備や啓発の仕組みづくりが必要だ。

 しかし労組によると、この病院では、受付の女性などは「事務部門」として採用され、定期的な人事異動や配置転換により、全く分野の違う総務や経理もさせられるのだという。つまり職員に職業意識ではなく、大学病院そのものへの就職意識を求めているのだ。職業人ではなく、「病院職員の一員であれ」と促しているわけだ

 職業意識を植え付けようとしない一方で、職員に「プロフェッショナル」を求めるのは矛盾がないだろうか。労組の役員は、「経営側は医師や看護師はともかく、病院職員に職業意識を植え付けると、人事異動や配置転換などを迅速に、柔軟にできないと危惧している」とも言う。

 このホンネとタテマエの使い分けは、多くの一般企業にも言えることである。経営側は、「職業意識を植え付けよう」「職種別組合をつくるようにしよう」などとは、一切考えていない。そんなことをすれば、経営側にとって不利になるからだ。安易な職業意識は、会社を管理する側にとって、確実にマイナスにに働く。自分たちにとって都合のいい体制を温存しつつ、人件費を削っていく目的で、「プロ意識を持て! 」と促し、発奮させているだけのことなのだ。

 そんなホンネを見抜くことができずに、一部のメディアは企業の経営者が発信する「少数精鋭」「プロ意識」「プロフェッショナル」といった言葉を無批判に受け入れ、報じている。あたかも新しい時代が訪れ、労働者はプロとして黙々と働けば認められる、といわんばかりだ。しかし残念ながら、そんな時代は来ない。もともと多くのメディアは、人事・労務の現場に明るくないこともあり、こういうレトリックで見事なまでに騙されていると言えよう。

 冒頭で述べた通り、連載「黒い職場の事件簿」は今回で終了する。最後にこの場を借りて、愛読してくれた読者諸氏に改めてお礼を申し上げたい。

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この記事に関して僕は「暴言・暴力」をやる患者さんいるよね~ということが一つ。

暴言暴力については時々問題になります。先日も僕が外来しているときに、うちの病棟ではありませんでしたが、暴言暴力に対する対応を緊急で求める放送(わからないようにしていますよ、もちろん)が流れていましたし

 

まぁ、暴言暴力に対する対応のためのスタッフがいたりします。逆にそういうスタッフが必要になることもあるということですね。

 

医師の数が増えないのに、仕事量が増えてきたため、最近は医療事務という形で病院に勤務されている方が増えたと思います。もし、この記事に書かれているように「医療事務」の仕事は増えているのに、スタッフ数が減ったり、若手ばかりになっていけば大変困るだろうなぁと思います。

そういう職場には行きたくないと、この記事を見た医師の方々がSNSでコメントされていました。

 

ちなみに医師の仕事も「パターナリズム(医師主導、医師の言うとおりに治療を受けろ)」から、「患者さん主体(医師と協力して行う)の医療」に代わってきたことで医師の説明に要する時間が爆発的に伸びました

 

僕は基本的にこの医療現場になれていますし、そういうものだと思っていますので患者さん相手に勤務しているときは、自分の時間を削るのが当たり前と思っています(本当はそれがまずい)。しかし、本当はそうではなくて「きちんとした説明」をおこない、患者さんに合わせた医療(それは社会生活だったりいろいろな希望だったり)を行うために、それが通常勤務体制でもできるようにする必要がある(システムの改築)と思っています。

 

僕の外来日で「初診」の患者さんが来ると、血液疾患の患者さんが来たら説明に30分から1時間かかります(本当の血液疾患なら・・・。先日は鉄欠乏性貧血と送られてきて、Hb 12g/dl以上(向こうの採血でも)あり、貧血がないと思っていたら『立ちくらみ』が主訴でした。まぁ、検査をする前に患者さんと家族に話をして総合内科さんに行っていただきました。患者さんをまともに診ない、こういうクリニックを減らすことも必要ですね)。そうすると患者さんを見終わるのはぎりぎり17時。もしくは運が悪いと18時くらい。

 

ちなみにカルテを説明した内容を書く暇がなく、そこからカルテを書き始め、さらに紹介患者さんの返信を書く。まともに診療したらかなり時間がかかります

ちなみに外来患者さんのカルテはほとんどは簡単な記載しかしませんし、できません。それでもそんな感じになります。

 

少なくともその医療体制をまともに構築していくのであれば、しばらくは医師の数は足りないまま続くのでしょう

 

・・・ちなみに・・・予測していた話ですがうちの大学は人数をなかなか増やせないために、増やした医大生などの分だけ教官の負担が増えているようです。まぁ、その結果が将来どういう形になるのかは予測できる気がしますが・・・予測できない人たちも多いらしいので困ったものです。医大生の質は落ちていますよ、確実に

 

と、まあいろいろ書いたところで、今日はこのあたりで。気が向いたらもう一つ質問をいただいていることを書かせていただきます。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また

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