天気は下り坂だが、タミちゃんの姉ちゃんが磐梯山に登りたいと千葉からやって来た。なんとか夕方までは雨は大丈夫そうなので、朝飯後に出発、9時に裏磐梯の八方台登山口に到着する。磐梯山に登るには、ここが一番楽なコースで、頂上まで2時間ほどで着く。山は霞がかかったように真っ白で、山頂に立っても展望がきくかどうか怪しいが、とりあえず雨さえ降らなければオーケーということにし出発する。
磐梯山は3回目。最初はトトと、次はタミちゃんと。もう来ることはないかなと思っていたが、今回は僕とタミちゃんとタミちゃんの姉ちゃんの3人組だ。
登り始めは、広葉樹の林を抜ける静かな遊歩道。その後急勾配の上り坂になり、最初の30分で顎が上がってくる。
途中、硫黄の匂いが立ち込める廃墟の横を通り過ぎ、2時間弱で弘法清水に到着。心配していた展望はまずまずで、山にかかった霧がミストになって汗をかいた体に気持ちがいい。
が、最後の500メートルはますます急勾配になる。
大きな岩のゴロゴロする登山道を30分近くかけて山頂に無事到着すると、猪苗代湖方面は見えないものの、そこそこの展望が得られた。
ということで、山岳ガイドの役目はおしまい。この後、弘法清水まで降りたところでお弁当とする。山の上で熱いお湯を沸かす。持参したインスタントの味噌汁でオニギリを食う。ところが、コーヒーを淹れようとしたら、コーヒーフィルターを忘れて来ていた。せっかく豆を挽き、重いのに陶器のカリタ(コーヒーをこす道具)まで抱えてきたのに、コーヒーを飲めないなんて。
ただそれだけが心残りで、下山することになった磐梯山であった。