おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

野菜長者

2022-08-05 11:18:27 | 福島
 テオを連れて散歩していると、どこからともなく「テオ」と呼ぶ声がする。声のする方を振り返ると、通り過ぎてきた家の前で僕らに手招きしている人がいる。この時期、家庭菜園を持っている人は、自分ちだけでは収穫した野菜を処理できなくなり、通り過ぎる人を捕まえては野菜を持たせるのだ。

 「インゲン豆ある?」
 「いえ」と答えると、ビニール袋いっぱいインゲン豆を詰め込んでくれる。
 「万願寺とうがらしある?」
 「今年は作ってないんですよ」と答えると、ビニールいっぱい万願寺とうがらしを詰め込んでくれる。
 「ピーマンある?」
 「ピーマンは作ってます」と答えると、ビニール袋いっぱいピーマンを詰め込んでくれる。

 結局何を言っても野菜を持って帰らせようという魂胆なので、持てるだけ持たされると、散歩を続けることになる。

 我が家もタマネギ、ジャガイモ、キュウリと次々に大量に収穫できるので、貰ってくれる人を見つけてはせっせとあげていたが、そのうち誰もが「もうあちこちから貰っているの」と言い始める。そうなるとどこへも行き場所をなくした野菜たちは、自分ちでなんとかしなければならなくなるのである。

 そんなわけで、毎日野菜づくしのメニューが食卓を飾る。一昨日は夏野菜カレーを作る。タマネギ、ジャガイモ、ナス、ズッキーニを大量に鍋に放り込み、カレー粉で煮ればかなりの量の野菜が消費できる。

 昨夜は野菜たっぷりの麻婆豆腐を作る。肉は入れず、タマネギ、ナス、ズッキーニ、インゲン豆、万願寺とうがらし、そして豆腐を入れて、豆板醤や甜麺醤などで甘辛く味つければかなりの量の野菜が消費できる。ついでに形の悪いジャガイモをスライサーで薄くすると、カラッとなるまで揚げてポテトチップスを作る。我が家ではもう長い間ポテトチップスは買っていない。揚げたポテトにガーリックパウダーやコンソメや青のり、カレー粉とその時の気分で味付けを変える。

 今夜はすべての野菜を大量に消費できるポトフでも作ろうかと思っている。味付けはコンソメと塩胡椒、クローブ少々。それでおしまい。あとはマスタードを添えれば本格的な料理になる。

 それにしても、まだまだ野菜は山のように残っているし、これから収穫を迎える野菜もある。ああ、大変だ。胃袋よ、夏バテなんかに負けずに頑張れ。
コメント
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