おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

健康でいるのはむずかしい

2018-02-01 12:17:11 | 福島

 健康診断で、血圧やコレステロールの値が高いと測定され、薬を飲まされる人は多い。欧米に比べると、その数値は異常なほどシビアらしく、正常値からちょっとはみ出しただけで、お薬の世話にならなければならないのが日本の医療のようだ。最近の研究では、認知症は欧米に比べると日本は大幅に増加しているという。もしかしたら、歳をとると自然とコレステロールの値が高くなるのが当たり前で、成人病予防にと無理に抑えることで、今度は認知症を発症している可能性だってある。コレステロールだって、まったくの悪者というわけではないのだろう。自然界には無用に見えても、ないと困るものは山とある。

 塩分取りすぎは良くないと、役所を先頭にうるさいくらい「うす味」にこだわるが、あるお医者さんの話では、塩分の取りすぎで病気になっている人というのは、ほんのごく一握りの人間だけで、ほとんどの人は少しくらい塩分を摂ったところで、そうそう病気になるものでもないらしい。ただ、お役所としては、医療費を抑えるために、面倒臭いので十ぱひとからげに「うす味」を勧めている。

 健康や体質というのは、個人によって違うことくらい誰だって知っている。ところが、統計を取って平均を求めた数字ばかりが先走りし、数値だけを見て異常かどうかを判断する。ある女性は、通常の人だととっくに死んでるくらいの高血圧だったが、本人はいたって健康で日常生活になんら支障はなかったが、診断した医者はびっくり仰天し、せっせと血圧を下げる薬を飲ませた。結果、その女性は生理が止まり、体調不良に悩まされた挙句、ヒゲまで生えてきたそうである。すぐに薬をやめて血圧を元に戻すことで、その女性は健康を取り戻すのである。

 健康や免疫というのは、個人差もあるが、地域差ということもある。今読んでいる歴史の本によれば、文明国と言われる旧大陸から、アメリカやオーストラリアといった新大陸への移住が始まった時、原住民の多くが死んでしまったのは、残忍な殺戮も数多くあったけれども、それ以上に、侵入者が持ち込んだ疫病によるところが大きいという。インフルエンザ、コレラ、ペスト、チフスといった病気はすべて、文明国からもたらされたものなのである。ということを考えると、大勢の人間がひしめき合って生活している都市というのは、新しい生活様式を生み出すのと同時に、新しい疫病も生み出しているとも言えそうだ。

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