
『ワンダーモモ』 (Wonder Momo) はナムコより1987年2月に発表されたアクションゲーム。それまでのナムコのゲームのイメージを、がらりと変えてしまうような、独特の世界観とキャラクターを持った作品でした。

こちらは、PC-エンジン版。人気はともかく知名度は高い作品だと思いますが、当時はPC-エンジンにしか移植されなかったようです。オリジナルは、1話4ステージの構成で4話16ステージですが、PC-エンジン版はアレンジが施され12ステージ構成。見た目や雰囲気的には、がんばって移植されていると思います。またクリア時にデモシーンが追加されています。

ストーリーは、小劇場ナムコシアターのワンダーモモショウという舞台上の設定。主人公であるモモには、ワンダーメーターというパラメータがあり、これがたまるとワンダーモモに変身できます。武器は、新体操のリングのようなワンダーリング、それ以外にも2種の必殺技を使用可能。敵であるワルデモン軍団の雑魚を一定数倒すとボス戦となり、ボスを倒すことでステージクリアとなります。

この頃くらいから、PCゲームなどで萌えの要素をもったいわゆるギャルゲーが登場してきており、その流れをくんだ作品だったと思います。女子高生を主人公とした86年の日本テレネット・夢幻戦士ヴァリス、FCでは1986年のアテナと、その続編の87年のサイコソルジャー(アーケード)、86年サン電子のマドゥーラの翼、ナムコのものとしては1986年のワルキューレの冒険と、その続編の89年のワルキューレの伝説(アーケード)など。ナムコのアーケードゲームとしても、この後88年のメルヘンメイズ、89年のフェリオスなどギャルゲーの要素を含んだゲームが発表されていました。ただ87年の時点では、アーケードゲームとしてはまだ珍しかったと思いますし、キャラクター性の強いわりと硬派なイメージのナムコのゲームとしても、(この時点では)かなり異質だったと思います。

操作法や遊んだ感覚としてもかなり特殊で、横スクロール型のゲームですが、舞台という設定のためすぐに舞台の袖に行き着いてしまいます。モモの操作も左右以外に正面を向く動作、しゃがみアクションなどが入っており、キャラの大きさから当たり判定も大きく、動作ももっさりとした感じで結構癖があり、慣れないと制限が多くてかなり難しいゲームでした。

ライバルとしてアマゾーナという女性の敵キャラも登場。

ということで一般受けはしなかったゲームだと思いますが、キャラが立っていることもあり、ナムコを代表するキャラのひとつだと思います。メインBGMには歌詞がつけられてテーマソングになっており、2005年にはワンダーモモーイというカバー曲なども発表されています。

80年代ナムコの2大ヒロイン。どちらもキャラクターとしては、完成度が高いと思います。

個人的な思い出としては、当時ナムコの新作ということで遊んだのですが、特殊な操作性や世界観についていけず、やり込むことなしに終わってしまいました。この後のべラボーマンでもそうですが、この頃のナムコは新しい方向性や世界観、特殊な操作方法などを模索しているような感じだったと思います。
参考:Wiki ワンダーモモ、ワルキューレの冒険、サイコソルジャー、ギャルゲーの項、Beep復刻版、ワンダーモモ取扱説明書
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