これはタカラが1991年に発売した、ファンタジーRPGボードゲーム『ヒーロークエスト』です。新年に相応しく双六ネタを・・というわけではなく、ただ単に片付けをしていたら発見したため、紹介することにしました。自分でも、このようなものを持っていたことをすっかり忘れていました。
これは、よくあるファンタジーっぽいボードゲームとは、すこし異なっていて英国のゲーム会社Games Workshopが開発を担当したものです。Games Workshopは英国最大級のゲーム製作・販売会社であり、あのイアン・リビングストンとスティーブ・ジャクソンによって設立された由緒ある会社です。そのため内容も本格的で、TRPGを遊びやすいように子供向けにアレンジしたものとなっています。
箱を開けたところです。ゲーム盤、フィギュア・小道具(プラ製)、ルールブック&シナリオ集、キャラクターシート、トレジャーカード、ダイス×6などが入っています。一般のボードゲームと比べて目に付くのは、プラモデルのように切り取ってつかうフィギュアがやたらと多いところと、サイコロが6つも付いてくるところでしょうか。またゲーム盤やスクリーン、キャラクターパネルなど、板ものが多いです。
ゲーム盤とフィギュア、キャラクターシートはこんな感じです。ゲーム盤は一般的なボードゲームとは全く異なり、部屋割りと床の模様が書いてあるのみで、ボード上には規制はありません。キャラクターシートは、自分のキャラの数値を書き込むようになっていて、ゲームブックに附属していたものを思い出します。またフィギュアは、日本風のかわいくデフォルメされたものでなく、いかにも海外作品らしい良い雰囲気をもっています。
これは全くの未使用品で、実は私も遊んだ事はないため、解説書を見ながらの紹介です。家具や調度品などの組み立て方の指示がしてあって、本棚、武器庫、王座、祭壇、拷問台などをプラモデルのように組み立てる必要があり、なかなか凝っています。子供の頃に、これを入手していたとしたら、きっとホビー心がくすぐられてわくわくしていた事でしょう。今でも専門のショップ等行けば、このような(もっと大人向けの)セットは、入手できます。しかし、これは一般の子供向けに大手のタカラが販売したものです。当時の子供達にとって、いかにRPGが興味を惹く遊びであったかを示しているとも言えそうです。
このような感じで、ダンジョンマスター役にシナリオ集が準備されています。これに部屋の配置やトラップなどが記されていて、シナリオごとに設定を作り直して遊ぶわけですね。ほんとうに子供向けに、遊びやすくした簡易TRPGセットだと言えると思います。TRPGは、本格的にやると基本ルールセット(5千円~)や、メタルフィギュア(一個1,000円~)などお金のかかる大人のホビーです。このようにセットになっていて手軽に遊べるのは、入門用になかなか良い商品だったと言えるでしょう。(ただ箱に張ってある当時の値札は6,800円となっていますから、ボードゲームとしては破格の値段だったようですが)
これはボードゲームを愛好する人には、結構知られていて意外とレアなもののようです。そのためかネット上にもほとんど情報らしい情報がありません。追記:再度ヒーロークエスについて紹介しなおしました。より詳しい記事は、こちら。