80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

散財日記 in バンダイ FLバトルビーム

2014-11-29 13:39:16 | 散財日記・雑記

 ということで、久々の散財日記&雑記。今週末、来週末と予定が入っていて、だらだらと用事が続いてなかなか時間がない。全部仕事というわけではないので、すごく忙しいということでもないのですが、なかなか一息つけない。散財も他に要りようがあるため、ほとんどしていません。オークションにも参加しているのですが、高い金額をつけれないため、ほとんど競り負けしてしまいます。

バンダイ FLバトルビーム・(展示未使用品/バンダイ) 2,800円

 FLバトルビームは、蛍光表示管を使用したバンダイの初期FLゲーム。蛍光表示管は、世界的にはVFDと呼ばれますが、バンダイはFLゲームと表記していた。その中でもFLグランプリチャンピオンと並んで最初期のもの。


 ウェブ上にもほとんど情報がないため、あまり詳しくやっちゃうとネタにするとき困るので、簡単に紹介します。


 位置的には、大ヒットしたLEDゲームのミサイルベーダーから、初期のFLゲームとしてはヒットしたFLビームギャラクシアンまでの間をつなぐ作品。そのためボタンレイアウトやパッケージイラスト、文字のフォントなど共通点が多い。ミサイルベーダーは、3,980円という価格もあって大ヒットしましたが、これはおそらく6~7,000円程度はしたはずですので、手が届かず高嶺の花だった。


 レバーで左右、ファイアボタンで攻撃とシンプル。レバー両脇のミサイルのシルエットみたいな無駄なデザインがかっこいい。


 初期FLなので、ゲームも飛来する戦闘機をビーム砲台で攻撃するだけと極めてシンプルなもの。やかましい電子音が鳴り響きます。マイナーなのでプレミア価格が付くような人気はありませんが、それほどオークションにも出てこない。2,800円という価格は、未使用品ということも含めれば良い買い物といえるが、送料が1,000円近くかかっていることを考えると微妙な感じ。


 学研のジェットファイターみたいな感じかな。とは言っても、こちらもマイナーなので例えになってませんが。ということで、こちらはまたネタとして紹介します。


 学研 ポーカー・(未使用展示品/学研) 220円

 こちらは、学研より発売されていた電子ゲームのポーカー。ポーカーやトランプ系のゲームは、今日ではミニLCDゲームなどで1,000円以下で売ってますから、特に珍しいものではありませんが、まあ当時モノということで。学研は、インベーダーや平安京エイリアンなどの売れ筋のものと平行して、バックギャモンやブラックジャック、チェスなどの大人向きのものもラインナップしていました。こういう囲碁や将棋、麻雀、オセロなどの大人向けのものは、当時は結構高価なものでした。


 何も知らない人に見せたら、まず100パーセント電卓としか思われない、素敵なデザイン。デジタル表示の数字のところがQやKなどアルファベットも表示できる。


 大人向けと書きましたが、くばる、かける、しょうぶとひらがなですな。


 未使用品が200円なので、まあお買い得だったのではないでしょうか。定形外で送っていただいたので、送料も400円程度でした。ということで、こちらもまたネタとして紹介します。


GBドルアーガの塔・(中古/エンジェル) 480円

 こちらは、既にネタとしてやったGB版のドルアーガの塔。ゲームボーイソフトは、箱なしのものが多いので、箱付である事がまず大事。


 84年のドルアーガの塔の登場時は斬新で、当時の8ビットパソコンなどに電波新聞社の手により次々と移植されていきました。こちらは、90年発売とドラクエなどが出て以降のものになりますので、インパクトとしてはもう弱かったと思います。


 ゲームボーイカラーでフルカラーでオリジナルに忠実に移植してくれたほうが良かったような気がします。ゲームボーイオリジナルの要素が入っていますので、ドルアーガの移植モノとしては資料的価値はあるかと思いますが。


ダイハード2・(中古/20世紀フォックスエンターテイメント) 250円
ダイハード4.0・(中古/20世紀フォックスエンターテイメント) 100円

 ブルースウィルス出世作の2作目と4作目。第1作目では、高層ビルという閉鎖された空間でのテロリストとのバトルでしたが、2作目では空港とその周辺という広い空間が舞台。4作目では、コンピュータを使用したハッカーとの勝負。1作目、2作目はもう名作として古典の域に達していると思いますが、4作目もCGを使いまくってアクションに次ぐアクションの連続となかなか面白かった。


パイレーツ・オブ・カリビアン・(中古/プエナビスタホームエンターティメント) 250円
リーグ・オブ・レジェンド・(中古/20世紀フォックスエンターテイメント) 250円
 
 パイレーツ・オブ・カリビアンはいわずと知れた、ジョニーデップ主演のディズニーのアトラクションを基にした王道の海洋冒険映画。リーグ・オブ・レジェンドは、時空を超えてネモ船長やトムソーヤ、ジキルとハイド氏などの伝説のヒーローが集合して戦うという、ショーンコネリー主演のインディジョーンズばりの冒険映画。設定は面白いと思うのですが、日本だとあまり伝説のヒーローの選択基準が、よくわからないという難点が。


 2001年宇宙の旅・(中古/ワーナーホームビデオ) 250円

 キューブリックの古典的名作スペースオペラ。CGもない時代ということを考えると驚異的。宇宙空間やスペースコロニーどころか、宇宙船内のモニターに映し出されるワイヤーフレームも画像すら、針金でそれっぽく作られたものだという、時代を考えると信じらない作品。ちなみに80年代には2010年という続編が作られており、2001年の謎を丁重に解き明かしてくれるという、あまりに蛇足な展開もあった。


ラフ・(中古/東宝) 500円
東京マリーゴールド・(中古/バンダイビジュアル) 250円

 ラフは、東宝のタッチに続く長澤まさみ主演の80年代あだち充作品の映画化。タッチほどは話題にはならなかった。 主役の大和圭介役に速水もこみちさんというのはやはりちょっと微妙。東京マリーゴールドは、田中麗奈主演、市川準監督の2001年の青春映画。このころオンエアされていた、田中麗奈さんと樹木希林さんが共演した味の素ほんだしのCから展開したという経緯の作品。2001年頃のCMですら、充分に懐かしいというのもなんだかな。


天然コケッコー・(中古/ASMIK集英社) 480円
虹の女神・(アミューズソフトエンターテイメント) 250円

 天然コケッコーは、くらもちふさこ原作の漫画を夏帆さんの主演で映画化した青春映画。これはもう紹介しました。星★★★★+☆(星半分)くらいの良い作品だと思います。虹の女神は、市原隼人さん、上野受理さん主演青春映画。大学の映研を舞台にした、岩井俊二監督もの。いわゆる岩井節が映画の根底に流れている。


至福のとき・(中古/20世紀フォックスエンターテイメント) 250円

 初恋の来た道でチャンツィイーを世に送り出した、チャンイーモウ監督のしあわせ3部作の最終章。あの子を探してとか、初恋の来た道と比べると、かなりべたな作品。主演のドンジェさんはかなり魅力的で、この人だけで持っている作品と言えるかも。前2作に比べると、人を選ぶと思います。


ベストモータリング2006年8月号、2007年2月号・(中古/2&4モータリング社) 各250円

 古いベスモ。もう廃刊してしまったベストモータリングですが、100円~250円程度の価格で売っていれば、値段分は充分に楽しめると思います。箱バン型の軽やエコカーばかりの世の中になりましたので、この手の企画はもう役割は終えてしまったのでしょうけど。中古で安い価格でスポーツカーが入手できていた頃が懐かしいですな。


マイト&マジック6.7公式ガイド・(古本/ソフトバンクパブリッシング) 2冊で300円程度

 日本では知名度がそれほどでもありませんが、ウィザードリィ、ウルティマと並んで世界三大RPGに数えられることもあるマイト&マジック6.7の公式ガイド。なぜ、こんなものを買ったかというと、イマジニアから出ていたマイト&マジック7日本語版を持っているので。恐らくもうやることはないでしょうけどねえ。


 とにかく広い世界観とあきれるほどの自由度が売りの作品。どこに行って何から始めても良いという、10代の頃のように溢れるほど時間があれば楽しいのでしょうけど。


田宮模型の仕事・(古本/ネスコ、文芸春秋) 100円

 田宮模型の2代目社長で、静岡の片隅で木工模型を製造していた小さな会社を、世界的な模型メーカーにまで育て上げた田宮俊作氏の回想録。まだ読んでいませんが、今まで知らなかったエピソードが楽しい。ゆるやかな時間が流れる中に読みたい一冊。
 

 ということで、久しぶりでまとまりがなく、とりとめのない散財日記でした。

リッジレーサー RIDGE RACER &リッジレーサー レボリューション・ナムコ

2014-11-24 12:59:04 | レトロゲームReview

 これは、1993年にナムコより発売されたリッジレーサー(RIDGE RACER)。プレイステーション版は、プレイステーション発売とほぼ同時の94年にローンチタイトルとして登場した。


 テクスチャマッピングを施したポリゴンを使用した3Dのレースゲームとしては、94年のセガデイトナUSAと同時期の最初期ものになる。ポリゴンを使用したレースゲームとしては、日本ゲーム業界初のポリゴン処理機能を搭載したシステム基板システム21を使用したウイニングラン(WINNING RUN)を1988年に発売しており、ナムコが先陣を切っていた。ただし、これはF3000やF1を題材としたシミュレーションゲームにも近いもので、あまりに難しくて爽快感に欠けていた。その後、92年のセガのバーチャレーシング(Virtua Racing)あたりから、レースゲームもポリゴンを使用したものが主流になり始めてきていたが、体感ゲームやポリゴンを使用のリアルさを追求した3Dゲームでは、AM2研を擁するセガの独壇場ともいった感じであった。その流れに対してのナムコからの回答がこの作品だった。


 セガサターンが登場したときには、バーチャファイターと並んでセガラリーが遊べることが魅力の一つでしたが、プレイステーション初期におけるセガラリーの役目を果たしたのが本作。80年代の黄金期だったナムコが、ファミコンでゼビウスを発売したことをきっかけにファミコン人気が盛り上がりましたが、この時期でもナムコのゲームが遊べるということは大きかった。


 それまでフライトシミュレータなどに使用されていたポリゴンを使用した3Dのゲームというと、リアルさを追求したシミュレーション色の強いものが多かった。リッジレーサーでは、リアルさよりもドリフトという挙動の面白さを前面に出した。


 ハンドルできっかけを作ってやるだけで簡単にリアが流れ出し、リアリティを度外視した爽快感を重視した作りになっている。


 また登場してくる車も、他の3Dレースゲームでは実車を模したリアルなものが多かったが、ナムコらしくキャラクター性を持たせたもの。おまけにBGMもなんか洒落ていた。


 舞台となるレースコースも無機的なレース場ではなく、海岸線を通る風光明媚なコースだった。コース上空には、ヘリコプターが舞っており、リプレイ時の映像を記録している。ありそうでなさそうな、でも印象に残るコースだった。


 レースとしてのリアルさではなくゲームとしての面白さを追求しており、完成度の高い練られた作品でした。その面白さと完成度から、アーケードゲームとしてもヒット作となり、ポリゴンを使用した新しい時代を感じさせてくれた。その後もシリーズ化され、新しいゲーム機が発売されると同時にリリースされるローンチタイトルとなった。


 個人的な思い出としては、当時アーケードゲームでかなりやり込みました。プレイステーションの中古を手に入れてからは、やはり同時期くらいに入手し、こちらでも随分遊びました。レースゲームがだんだん高度になってゆく中、タイムを競わなくてもよく簡単にドリフトの挙動を作り出せるという、ライトなゲーム性が楽しかったのだと思います。




 こちらは、1995年にナムコよりプレイステーション用のゲームとして発売されたリッジレーサーレボリューション(RIDGE RACER Revolution) 。


 アーケード版のリッジレーサーは、マイナーチェンジ版ともいえるリッジレーサー2の後、95年のレイブレーサーへと移行した。プレイステーションでは、レボリューションと銘打って独自の路線へと進歩した。内容は、バックミラーが付くなどの改良版だが、複雑なオリジナルコースの追加、選択できるマシンの追加、BGMの変更など大幅にパワーアップしていた。


 アーケードからの移植ではなく家庭用のオリジナルのため、前作ほどの気分の盛り上がりはなかったが、オリジナルのアーケード版を遊ぶと物足りなくなるくらい変化していた。


 一作目に比べると狭くてツィスティなコースが多い。壁にぶち当たりながらも、テクニカルなコースをドリフトで抜けてゆく無理やり感が楽しかった。


 前作にも登場したプレイヤーが操作できるノーマルカー。条件を満たすとデビルカーというハイスペックな敵車が登場し、勝利することでこれも使用可能になる。


 ナムコが発売していたアナログ式コントローラーのネジコン。リッジレーサーといえば、やはりこれ。使ったことはないので、他社の製品と比べて使いやすかったのかはわからない。でも、中古品などがわりと安価に手に入った。


 プレイステーション登場時のナムコの初期ラインナップ。実在の選手を登場させたJリーグサッカー プライムゴールが楽しかった。鉄拳、エースコンバットなどは長く続く定番のシリーズとなった。


 同時期のライバルと言えば、やはりこれ。こちらは、どちらかというとリアルさとゲーム性の両方を追求した作りでした。ゲーム性やキャラクター性と追求したナムコ作品と、リアルさや見た目の派手さ、エンターテイメント性を追求したセガの作品。両社のカラーの違いが出ていて面白いと思います。


 ということで、ポリゴン初期のレースゲームを彩ったリッジレーサー(RIDGE RACER)リッジレーサーレボリューション(RIDGE RACER Revolution) でした。



参考:Wiki リッジレーサー、リッジレーサーレボリューション、リッジレーサーシリーズ、バーチャルレーシング、ウイニングランの項

ゲームボーイ版 ドルアーガの塔・エンジェル/ナムコ

2014-11-22 12:07:21 | RPGゲームReview

 こちらは、1990年にエンジェルより発売されたゲームボーイ版 ドルアーガの塔(The Tower of Druaga GB)。発売元のエンジェルは、バンダイの子会社。


 元ネタとなったドルアーガの塔(The Tower of Druaga)は、1984年にナムコより発売されたアーケードゲーム。作者は、ゼビウスでいちやく脚光を浴びた遠藤雅伸氏。84年という早い段階でRPGの成長の要素とファンタジーの要素を取り入れ話題となった。プレイ時間に制約のあるアーケードゲームのため、経験値ではなくアイテムを入手することで、プレイヤーキャラが成長する仕組みだった。アイテムは、60にも及ぶフロアに隠されており、入手方法自体が謎であった。翌85年にはFCにも移植され、理不尽な謎を解くのはマニア以外には難しいため攻略本も発売されて、以後のゲーム攻略本の先駆けともなった。


 ゲームボーイ版は、90年とちょっと遅い移植。ナムコではなく、バンダイ子会社のエンジェルという聞きなれない会社から発売されていたため、知名度的にもちょっとマイナーなドルアーガ。原作者の遠藤雅伸氏もかかわってないはず。


 ドルアーガの塔は、バビロニアン・キャッスル・サーガというバビロニア神話を基にした世界観をもつ物語の1作目。ドルアーガという悪魔に囚われの身となった巫女のカイを救うため、ゴールドアーマーに身を包んだギルを操作して、60階にも及ぶドルアーガの塔に挑む。


 ゲームボーイ版の画面はこのような感じ。白黒なのは仕方がないとしても、この大きさで狭い迷路を探索するのは厳しいものがあります。85年頃から当時の8ビットPCにも移植されており、その性能差からなかなかアーケードの完全な移植版は難しかった。ゲームボーイ版は、性能を考えるとよく出来ています。


 ただし、移植されたのが遅かったこともあってか、大幅なアレンジが加えられている。まず、ギルが残機制からライフ制に変更されている。AC版でもヒットポイントの概念はあったのだが、マスクされており画面からは見えなかった。これに伴い、ACでは一発死だった魔術師の呪文を受けても、ライフが10減るだけで死ななくなった。


 アイテムは、オリジナルに準拠していますが、画面下に取ったアイテムが並ばなくなった。アイテム画面を開いて、何をとったか確認しないとまったくわかりません。


 最大の変更点と思われるのは、隠しフロアが存在し、中ボスを倒さないと先へ進めなくなった。またオープニングとエンディングに、一枚絵を使ったデモシーンが追加されている。この90年という時代、ゲームボーイという機種に合わせて、アレンジが施されたのだと思います。この後の92年にはPC-エンジンにも移植されて、こちらも大幅なアレンジが施されている。ただしPC-エンジン版では、遠藤氏が本当にやりたかった形としてのアレンジになっている。


 こちらは、2000年にゲームボーイカラー向けにナムコより発売された攻めCOMダンジョン ドルルルアーガバビロニアン・キャッスル・サーガの一つだが、遠藤雅伸氏はかかわっていない外伝的な作品。


 ドルアーガの塔の時代から百年後が舞台で、カードバトルとシステムも全く異なっている。ドルアーガの塔に登場したモンスターやアイテムをカード化し、持ち運べるようになっている。プレイヤーはデッキと呼ばれるカードセットを組み、相手のフィールドへ攻め込み、ダンジョンの何処かに置いてある3つの鍵を取得する。敵側もボスも同じようにプレイヤー側のフィールドに攻め入ってくる。ダンジョン中枢に有るジュエルを先に取れば勝ちと云うルール。


 ゲームボーイカラーの時代ともなるとゲーム画面やパッケージも綺麗。マニュアルもカラーで、ところどころ漫画仕立て。


 この2000年頃というのは、カードバトルものが流行っていた頃。ドルアーガの塔が登場した1984年という年は、RPGやファンタジーが話題となり始めた頃でしたので、登場した時代背景も含めて考えると面白い。他の外伝では、ローグや不思議のダンジョンのシステムを基にしたものもあった。


 作者は、パックランドやバラデューク、ファミスタを生んだ元ナムコの岸本好弘氏。遠藤雅伸氏は携わってないが、わりと好意的な見解を述べられていたと思います。


 こちらは、バビロニアン・キャッスル・サーガの出発点となったアーケード版のドルアーガの塔。86年には、経験値の概念やパスワード、2人同時プレイと、よりRPGの要素を盛り込んだ続編イシターの復活(The Return of ISHTAR)も登場した。


 88年にアーケードからプラットホームをFCへと移したカイの冒険(THE QUEST OF KI)。アタリが開発したアーケードゲーム、メジャーハボックのシステムを流用した、独特の浮遊感を持つジャンプアクションゲーム。


 94年にプラットホームをSFCへと移して発売されたザ・ブルークリスタルロッド(the Destiny of GILGAMESH)。選択肢を選んで物語を進めていく、ゲームブックの様なアドベンチャー。この当時、流行っていたサウンドノベルに近いと考えても良いのかも。48種類という、驚異的なエンディング数を誇る。この後、ドルアーガ正史は2011年のドルアーガの迷宮(THE LABY RIDTH OF DRUAGA)へと続く。


 こちらは、1986年に東京創元社より発売されたゲームブック版 ドルアーガの塔三部作。1作目のドルアーガの塔をゲームブック化したもの。2006年には、創土社より復刊されている。


 これの最大の特徴は、60にも及ぶフロアをゲームブックに再現してしまったこと。日本製ゲームブックとしては、最高峰と呼ばれることも。一巻では、わりと原作に忠実なのだが、巻が進むにつれてオリジナルの登場人物や塔の外に出てしまう展開なども。作者の鈴木直人氏は、ゲームブック作家としては有名人。


 ということで、ドルアーガの移植作品としては、ちょっとマイナーで異質なゲームボーイ版 ドルアーガの塔(The Tower of Druaga GB)でした。



参考:Wiki ドルアーガの塔、イシターの復活、カイの冒険、ブルークリスタルロッド、攻めCOMダンジョン ドルルルアーガ、岸本好弘、ドルアーガの塔(ゲームブック)の項

刻命館・テクモ

2014-11-15 12:23:54 | レトロゲームReview

 刻命館(こくめいかん)は、1996年にテクモより発売されたPlayStation用のシミュレーションゲーム。


 トラップシミュレーションゲームと銘打った、この時期としてはかなり斬新な新しいシステムを持ったゲームであり、影牢 〜刻命館 真章〜、蒼魔灯、影牢II -Dark illusion-、影牢 〜ダークサイド プリンセス〜などのたくさんの続編が作られるヒットシリーズとなった。この時期のプレイステーションでは、それまでにないゲーム性を持った実験的な作品が数多く作られており、ゲームにホラーやサスペンス性を持ち込んだクロックタワー(CLOCK TOWER/95年 SFC)や同年のバイオハザード(BIO HAZARD)などと並んで、ダークな雰囲気を醸し出した作品だった。


 こちらは、そのトラップシミュレーションシリーズの基礎となった第1作目。


 物語は、弟や側近の罠にはめられ失脚したゼメキア王国の第一王子が主人公。復讐を近い悪魔と契約を結んだ彼は、暗い森の中にひっそりと立つ刻命館という屋敷の主となる。封印された魔人の復活に向けて彼は、この館の中で罠を仕掛けて侵入者を捕獲する人間狩りを行なってゆく…。


 ゲームは、プレイヤーの主観視点で進行する。この時期、一般的になり始めたポリゴンを使用した3DのRPGにも近い。こちらは、元々のこの館の契約者アルデバラン。ゲームは、まずこの男をトラップにかけ屋敷をのっとることから始まる。


 チュートリアルや進行役を勤める、使い魔アスタルテ。魔人を復活するという目的のために主人公を導く。物語は、章仕立てになっており、選択肢により途中で分岐をするマルチシナリオになっている。この他にも兄を陥れたゼメキア王国の第二王子ユリアスや、ゼメキア王国に仕える大魔導士ザムールなど様々な登場人物の思惑が入り乱れて物語は進行する。


 これは、罠を仕掛けるための作戦モード。罠を仕掛けるにはMPを消費する。MPは人間を捕獲し魂を魔神に捧げることで回復できる。Warlという貨幣を使って屋敷の増改築も行なえる。つまり、ベースとなっているのは経営型シュミレーション。


 こちらが、本作の肝であるトラップ。侵入者を惑わすもの、ダメージを与えるもの、捕獲するものと様々なタイプがある。続編では、より多彩になった。


 壁から棘が飛び出して侵入者にダメージを与える罠。主観視点なので、侵入者の近くまで行きおびき寄せてから、スイッチを入れて罠を発動させる。タイミング重視のアクションゲームの要素も持っている。


 捕獲するタイプの罠。捕獲した敵は魔人にささげてMPにしたり、殺害して所持金を奪ったり、モンスター合成の材料にする。


 捕獲した侵入者を合成することにより、モンスターを生み出せる。強く威力の高いモンスターほど、様々な種類の人間が必要で物語の進行とは別に、侵入者捕獲のためだけのモードもある。


 主人公のいいなずけであるエンゼリオ帝国の王女フィアナ。主人公を慕って屋敷へと訪れる。物語の進行や選択しだいでは、主人公の手によりモンスターの材料とされてしまうえげつない展開もある。


 ということで、設定や物語はダークでえげつない感じなのですが、世界観がドラクエっぽいファンタジーの世界なので、そこまでダーティさはありません。刻命館も中世風というよりは、近代的な洋館だったりとちぐはぐな感じもあります。侵入者もアイテムを買えるトルネコっぽい商人が出てきたり、魔女っ子だの、宇宙人だのとなんでもあり。ホラー調なのだけど、なんでもありのごった煮さがこのゲームの本質かもしれません。刻命館というネーミングから連想するのは、やっぱりあの一刻館だったりしますし。


 ということで、当時としては斬新なゲームデザインでしたが、最も近いものを探すならやはりこれ。エレクトロニック・アーツ・スクウェアより発売された、異色のリアルタイムダンジョン設営シミュレーションゲーム、ダンジョンキーパー(Dungeon Keeper)。ダンジョンの主となって、ダンジョンを訪れる勇者をトラップで撃退します。ちなみに発売は、1997年とこちらが後。


 世界観や空気感が似ているのは、嵐の中訪れた亡霊や悪魔、狂信者のうごめく洋館を攻略するゲームブック地獄の館。


 こちらは、プレイヤーがモンスター側という逆転の発想で構成された異色の作品であるゲームブック、モンスター誕生。


 プレイヤーがモンスター側の主という逆転の発想としては、かなり古いウィザードリィシナリオ4。このような善悪の逆転ものは、伝説の勇者ではできないプレイを可能にしてくれるという意味でも新鮮でした。新めのものとしては、悪代官となって水戸黄門などを撃退する悪代官というシリーズもある。これも、これらの刻命館の系統に属するものだと思います。


 ということで、世界観、ゲーム性と共に斬新であったテクモの刻命館(こくめいかん)でした。

参考:Wiki 刻命館、刻命館シリーズの罠一覧、クロックタワー、ダンジョンキーパーの項