80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

大人のコロコロコミック(熱血!コロコロ伝説)・小学館

2007-05-30 22:11:41 | 書籍・漫画

 これは、コロコロコミック30周年を記念して、小学館より発売された『熱血!コロコロコミック伝説』です。コロコロコミックは、1877年4月より発売され現在まで続く、子供向け長寿コミック雑誌です。特に80年代には、ファミコン、ミニ4駆など、子供向けのブームを発信する役割を果たしていました。


 今回発売されたのは、1977-78(Vol.1)、1987-88(Vol.6)の2冊。毎月2冊ずつ、1977~96年の20年間を全10巻で振り返るという企画のようです。内容は、その年代に人気のあった連載漫画を収録(復刻)した本誌、人気コミックのミニチュア復刻版2冊、初回特典としてコロコロの表紙型メタルストラップ付きというのものです。Vol.1の方はドラえもん、オバQ、いなかっぺ大将、ハムサラダくん、ゴリポンくんなど。Vol.2の方には、ドラえもん、おぼっちゃまくん、つるピカハゲ丸くん、ビックリマンなどが収録されています。1,000円という価格は、漫画雑誌としてはちょっと高いかな(付録の単行本が、ミニサイズでなければ良かったのですが)という気もしますが、30周年記念の復刻というイベント(お祭り)への参加料として考えるならば、それもありかなという気もします。個人的には、おぼっちゃまくん以降はおそらく知らないので、10巻揃えるかどうかは微妙なところです(全部で1万円ですからね)。まあ、自分の思い入れのある年代だけ買うのも、いいんじゃないでしょうか。

 
 ぱらぱらと眺めていると、夏休みの暑い日にアイスを食べながら読んだ思い出だとか、年末にコタツの中でどの電子ゲームを買おうかと、あれこれ思案しながら繰り返し広告を眺めた思い出が、よみがえって来ます。80年代に幼稚園、小~中学生をすごした年代であれば、似たような思い出があるのではないでしょうか。玩具メーカーや、ゲームメーカーと組んでFC、ポケモン、ミニ4駆など、子供向けマーチャンダイジング(商品化計画)のはしりのような雑誌で、それほど当時の子供への影響は絶大なものがありました。ライバル講談社からも『コミックボンボン』という、同系統のライバル誌が発売されたりしていましたね。ボンボンも『プラモ狂四郎』という、当時のガンプラブームにのった名作を生み出しましたが、それでも柱に『ドラえもん』を持つ、コロコロの優位性は揺らがなかったように思います。少子化の影響からか、最近は子供向けのブームも減っているような気がします。80年代は、子供の数が多かったですから、子供向けのブームも多くて活気(熱気)があったように思います。

 個人的には、ゲームセンターあらし辺りがツボになりますので、次回以降が楽しみです。この復活というイベントは、そう何度もあるものではないと思いますので、『コロコロコミック』に懐かしい思い出のある方は、(本を手にすることによって)このお祭りに参加してみるのもよいのではないでしょうか。

プチ散財日記

2007-05-23 21:18:53 | 散財日記・雑記
 ほんとにプチ散財ですが、散財日記です。

EL-SPIRITS・スペースインベーダー・(新品/エポック) 500円
EL-SPIRITS・ブロックくずし・(新品/エポック) 398円
オリジナル・モーラー・(新品/増田屋) 420円

 モーラーは昨日紹介しましたので省略。実はこれらを買った時に、たまたま目に付いて懐かしかったので購入。EL-SPIRITSは、エポック社のLCDゲームのブランドで、これらはカラーシリーズのもの。G&Wのパノラマスクリーンと同じ原理で、カラー液晶化してあります。このシリーズ以前は、『パックマン』や、『ワニワニ』などが増田屋より発売されてましたが、いつの間にかエポック社に移っています。どういう経緯なのでしょうか。液晶化する題材としては、いまさらの感じもあって面白みは少ないですが、それでもこの値段であればよいでしょう。これらはMiniゲームで小さいというイメージですが、実際は意外と大きくしっかりした作りで、G&Wを横に並べてもそれほど引けをとりません。エポック社には、本格的な液晶ゲームを(3,000円位で)また出して欲しいですね。

モーラー・増田屋コーポレーション

2007-05-22 21:16:36 | 玩具・雑貨

 『モーラー』とは、増田屋コーポレーションが1970年代に発売した子供向けの玩具。ちょっと小ネタになりますが、これを紹介して見ます。


 このおもちゃ、しくみなどはごく簡単で、テグスを先端に結び付けた(手芸などに使う)モールに目玉をつけたものです。テグスを引くことで、まるで生きているように操れるというおもちゃです。しかしこれが発売された時には、TVCMも打たれ実演販売なども行われて爆発的なヒット(初年度200万個)を飛ばしたようです。今から見てもなにが面白いのかよくわかりませんが、これは日本だけでなく世界的にヒットした商品だったようです。Wikiによれば、オーストリアの24才の青年が特許をとって路上などで実演販売をしたものが、これのオリジナルだったようです。ミュンヘンオリンピックの会場で実演販売をして10万個、それがアメリカのバイヤーの目にとまり商品として販売されて500万個、ドイツ、フランス、英国など世界中で知られているおもちゃなんだそうです。


 日本では、ラジコンやブリキの玩具で有名な増田屋コーポレーション(マスダヤ)が販売。日本でも大ヒットとなったようです。オリジナルだけではなく、パチ物や果てはガチャガチャにまで登場するほどの人気だったみたいです。そういえば、この頃ってスライムだとか、伸びる人形だとか、ちょっと意味不明のおもちゃが流行っていました。あれはなんだったんでしょうね。駄菓子屋にあるクジとか、駄玩具、ポケットメイトのパチ物の野球ゲームアスレスチックゲーム、20円のコスモス(77年~88年)のガチャガチャなど、なんだかよくわからないものに、子供はより好奇心をひかれるのでしょうか。それにしても、モーラーは日本に限ったことではないですから、芋虫みたいなものがひょこひょこ動くさまは、(昆虫を捕食していた太古の記憶みたいな)人間共通の深いところに引っかかるのかもしれません(ちょっと大げさですか)。


 ちなみにこれはパチ物でもなんでもなく、増田屋コーポレーションより現在も発売されている正規品です。※オリジナルの当時物はパッケージが違ってました。ガチャガチャに入っていたパチ物は、残念ながら画像が見つからず。現在では、これ以外にも電池でボールを追いかけて動く『じゃれっこモーラー』(猫などを遊ばせる玩具)や、お風呂で遊ぶための『すいちゅうモーラー』(水中モーターの駄洒落)などのシリーズがあるようです。



参考:Wiki モーラー、増田屋コーポレーションの項、増田屋コーポレーションのサイト

同級生if・同級生2・下級生・エルフ/NECインターチャネル

2007-05-20 22:12:47 | レトロゲームReview


 『同級生』は、株式会社エルフより1992年に発売された18禁のアドベンチャーゲームです。続編として1995年に『同級生2』、1996年に同システムを使った『下級生』が発表されました。いわゆる恋愛アドベンチャー(育成シミュレーション)の源流であり、それまでアダルトなグラフィックを見せることに主眼においていた成人向けゲームに、新しい変化をもたらしました。同じく恋愛(育成)シミュレーションの元祖として知られる『プリンセス・メーカー』は91年、『ときめきメモリアル』は94年に登場しています。


 PCを使ったいわゆるアダルトゲームの源流は、8ビット機の頃にまで遡るようです。それ以前にも、ごく単純な野球拳のような作品はあったみたいですが、本格的なものとしては、1982年に光栄(コーエー)が大人向けに発売した『ナイトライフ』が始まりのようです。アドベンチャー形式のものは『天使たちの午後』(85年 JAST)、シュミレーション形式のものは『TOKYOナンパストリート』(85年 エニックス)などが、最初期の作品のようです。90年代に入って、『プリンセス・メーカー』(91 ガイナックス)、『卒業』(92 ジャパンホームビデオ)など、育成シュミレーションと呼ばれるものが登場します。『同級生』は、最初は街をうろついてナンパをするという企画だったようです。その後登場人物の数を絞り、ひとりひとりにストーリー性のある物語(シナリオ)を付加した恋愛アドベンチャーゲームとして完成されました。それまでは主にアダルトなグラフィックを見せることを目的としていたこのジャンルに、物語性やキャラクター性という新しい方向性を持ち込んだ作品といえるでしょう。


 94年の『ときめきメモリアル』の爆発的なヒットにより、アダルトな表現は制限されるコンシューマー(PCE、FX、SS、PS)にもこれらの作品は移植されました。私は当時バンプレストより発売されていた、PS版『同級生2』を遊びました。(※これしか遊んだことがありませんので以下は、『同級生2』の感想です)。ゲームはRPGのような2D見下ろし型のマップを歩き回り、登場人物と接触することで進行します。それぞれの登場人物には、好感度のパラメーターと個別の物語(ストーリー)が存在しています。会って会話をすることによってフラグが立ち、ストーリーが進行する形になっています。育成シュミレーションの『ときメモ』と違って、こちらはアドベンチャーですから、登場人物の立ち寄りそうな場所を探してイベントを発生させることが主になります。コンシューマー版のためアダルトな表現はないのですが、それでもゲームとして十分成り立っていましたので、もとの完成度が高かったということなのでしょう。


 90年代初頭に作られたゲームですから、物語や登場人物に80年代~90年代にかけて流行した(あだち充氏の『タッチ』、『みゆき』、高橋留美子氏の『うる星やつら』、『めぞん一刻』などの)、ラブコメ学園漫画の影響を数多く見つけることができます。主人公の実家は喫茶店で、子供の頃より一緒に育った同居人の母娘がいて、向かいの家には成績優秀な幼馴染みのヒロイン、病院の窓より外を眺める病弱な少女がいたりと、80年代ラブコメ漫画(やTVドラマ)へのオマージュがちりばめられています。つまりその時点(発売された95~96年前後)でも、非常にノスタルジックで懐かしい感じがするわけですね。(アダルトを排除した)コンシューマー版に限って言うなら、読者として読んだ漫画やドラマの世界へ、主人公として参加できる『80年代ラブコメ・シミュレーター』という側面があったように思います。


 写真は、SS版『同級生2』、『下級生』、『同級生if』(同級生のコンシューマー版)です。これ以外にも、PC-EやPC-FX、PS、Win版があるようですが、もっとも簡単で安価に手に入れやすいのはこれだろうと思います。また株式会社エルフのサイトより、ダウンロード販売の形でも入手可能なようです。



プロジェクトA・プロジェクトA2・(83・87/香港)

2007-05-19 21:55:25 | 映画・DVD・CD

 プロジェクトAとプロジェクトA2は、ジャッキー・チェン主演の香港製カンフー映画です。舞台は20世紀初頭のイギリス統治下の香港で、ジャッキー自身にとっても、それまでの時代劇としてのカンフー映画から、現代を舞台にしたリアルな格闘路線へのちょうど過渡期に当たる作品です。ジャッキー全盛期の80年代に撮影された、ジャッキー映画を代表する作品のひとつだといってよいでしょう。


 プロジェクトA(原題:A計劃/83)は、ジャッキーが主演・監督・脚本・武術指導をひとりでこなした、20世紀初頭の香港を舞台としたカンフー映画です。反目する陸上警察の隊長(ジャガー)にユン・ピョウ、盗賊(フェイ)役にサモハン・キンポーと、3大スターが揃い踏みした作品です。また舞台を近代に設定したことによる、豪華なセットや衣装も見所のひとつでしょう。ジャッキーは海上警察の隊長(ドラゴン)として、海賊などの取り締まりにあたっています。しかし海上警察は、成果を上げられず陸上警察へと併合。海賊に武器を流している暗黒街のマフィアへの捜査中に、罠にはめられて失職してしまいます。失職したドラゴンは、フェイと組んで武器の横取りを計画、それが原因で組織より狙われ町中を逃げ回るはめになります。そのうちに海賊の横行がひどくなり、水上警察の隊長に復帰したドラゴンは、ジャガーとフェイと組んで海賊の壊滅に乗り出すことになります。


 コミカルなカンフー映画で人気者になったジャッキーでしたが、初期のカンフーものは、格闘シーンなどが時代劇的な様式に沿ったものでした。この映画では、舞台を近代に設定したことで時代劇的な様式を崩し、自由で多彩なアクションと、リアルな格闘シーンを実現していました。有名な時計台からの落下、自転車を使った逃走シーン、椅子を使った酒場での陸上警察との乱闘シーンなど、現在に続くジャッキー映画の形がここで完成されたのだと思います。また豪華なセットと衣装によって作られた、東洋と西洋、近代と現代の入り混じった世界観は、その後の映画やゲームにも多大な影響をもたらしたように思います。ジャッキーが誇らしげに歌うテーマ曲も、意味もなく明るく楽しげでとても印象的でした。プロジェクトA - goo 映画


 プロジェクトA2 史上最大の標的(原題:A計劃 續集/87)は、大ヒット作となった前作の設定を引き継いだ続編です。続編とはいっても、ジャッキー(ドラゴン)率いる水上警察という設定はそのままですが、ユン・ピョウ、サモハンともに出演しておらず、前作の敵であった海賊も海上警察に壊滅され落ちぶれた姿でしか登場しません。今作の敵は、私腹を肥やす堕落した警察署長チャンと、彼と裏で手を結ぶ暗黒街の首魁タイガー。そこに倒朝派の革命工作員、清朝の密偵がからみ、物語は少し複雑な様相を呈していきます。設定だけは前作より引き継がれていますが、全くの別な映画として考えたほうがよいかもしれません。


 物語は前作で手柄を立てた海上警察のドラゴンが、陸上の警察署長を任命されたところより始まります。ここの前所長チャンは、裏で暗黒街の組織と手を結び私腹を肥やす悪党。十分な人員もいないことから署員にはあきらめムードが漂っており、ジャッキーは海上警察の力を借りて、暗黒街の首魁タイガー逮捕に成功します。しかしチャンの罠にはまり、冤罪の容疑をかけられてしまいます。ここに倒朝派の革命工作員、清朝の密偵が絡み、濡れ衣をはらしたドラゴンはチャンを追い詰めることになります。今作の一番の特徴は、時期的に香港返還が話題になっていた頃ですから、物語の設定にその影響がうかがえるつくりになっている事です。そのためか(政治的なニュアンスも含んで)少しシリアスな話になっています。結果として前作の軽快さは薄れてしまい、話題に上ることが少ない作品となってしまいました。ただし、あの意味もなく爽やかなジャッキーの明るい歌声は、今作でも健在です。プロジェクトA2 史上最大の標的 - goo 映画

 これらの作品は、明るく楽しいジャッキー映画の代表作であると同時に、底抜けに明るかった80年代の空気をもっともよく表している作品だと思います。ジャッキー引退の噂もでていますが、もう一度このような楽しい作品を制作してもらいたいものです。