これは、コロコロコミック30周年を記念して、小学館より発売された『熱血!コロコロコミック伝説』です。コロコロコミックは、1877年4月より発売され現在まで続く、子供向け長寿コミック雑誌です。特に80年代には、ファミコン、ミニ4駆など、子供向けのブームを発信する役割を果たしていました。
今回発売されたのは、1977-78(Vol.1)、1987-88(Vol.6)の2冊。毎月2冊ずつ、1977~96年の20年間を全10巻で振り返るという企画のようです。内容は、その年代に人気のあった連載漫画を収録(復刻)した本誌、人気コミックのミニチュア復刻版2冊、初回特典としてコロコロの表紙型メタルストラップ付きというのものです。Vol.1の方はドラえもん、オバQ、いなかっぺ大将、ハムサラダくん、ゴリポンくんなど。Vol.2の方には、ドラえもん、おぼっちゃまくん、つるピカハゲ丸くん、ビックリマンなどが収録されています。1,000円という価格は、漫画雑誌としてはちょっと高いかな(付録の単行本が、ミニサイズでなければ良かったのですが)という気もしますが、30周年記念の復刻というイベント(お祭り)への参加料として考えるならば、それもありかなという気もします。個人的には、おぼっちゃまくん以降はおそらく知らないので、10巻揃えるかどうかは微妙なところです(全部で1万円ですからね)。まあ、自分の思い入れのある年代だけ買うのも、いいんじゃないでしょうか。
ぱらぱらと眺めていると、夏休みの暑い日にアイスを食べながら読んだ思い出だとか、年末にコタツの中でどの電子ゲームを買おうかと、あれこれ思案しながら繰り返し広告を眺めた思い出が、よみがえって来ます。80年代に幼稚園、小~中学生をすごした年代であれば、似たような思い出があるのではないでしょうか。玩具メーカーや、ゲームメーカーと組んでFC、ポケモン、ミニ4駆など、子供向けマーチャンダイジング(商品化計画)のはしりのような雑誌で、それほど当時の子供への影響は絶大なものがありました。ライバル講談社からも『コミックボンボン』という、同系統のライバル誌が発売されたりしていましたね。ボンボンも『プラモ狂四郎』という、当時のガンプラブームにのった名作を生み出しましたが、それでも柱に『ドラえもん』を持つ、コロコロの優位性は揺らがなかったように思います。少子化の影響からか、最近は子供向けのブームも減っているような気がします。80年代は、子供の数が多かったですから、子供向けのブームも多くて活気(熱気)があったように思います。
個人的には、ゲームセンターあらし辺りがツボになりますので、次回以降が楽しみです。この復活というイベントは、そう何度もあるものではないと思いますので、『コロコロコミック』に懐かしい思い出のある方は、(本を手にすることによって)このお祭りに参加してみるのもよいのではないでしょうか。