80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

Go! Go! Monkey! まるごとモンキー・八重洲出版

2009-01-25 20:07:22 | 原付趣味&Bianchi
 『Go! Go! Monkey! まるごとモンキー』は、ホンダモンキー生誕40周年記念として2007年に八重洲出版より発売されたムック本です。割と薄めの本で、モンキーの大まかな歴史、車種を俯瞰できるようになっています。モンキーほど歴史のある人気車種になりますと、専門書や定期的に刊行されているムック本の数も膨大なものとなります。また内容もマニアックな、カスタムの話題がメインとなりますので、あまり詳しくない場合どこから入ってよいやら敷居が高く感じてしまうのですね。この本は、マニアックに掘り下げることよりも、全体像を掴むのに最適な内容となっていますので、モンキーの世界への入り口、入門書として購入してみました。

 内容はモンキーのミニチュア、プラモより始まって、モンキーを使ってのツーリングレポ、モンキーの車種を紹介したモンキー40年の歩み、モンキーに魅せられた人々、当時の記事などを再現したモンキー誕生秘話、熊本製作所のモンキー製造ラインレポ、などとなっています。実際モンキーを所有している人、モンキーのカスタムをしている人などの場合には、ちょっと物足りない内容かと思いますが、私のようにモンキーに詳しくないものが、モンキーのことを大まかに知るには丁度よい書籍だと思います。こういった歴史などを全て俯瞰してみせる、(これ一冊でOK)みたいなカタログ本って、結構好きなんですよね。モンキーは元々遊園地向けの乗り物から発展していったこと、変わってないように見えて何度もモデルチェンジを受けており初代と現行型はまったく別物ということ、ゴリラ、モンキーR、モンキーBAJAを初めとして、数多くの派生モデルがあるということなどを知りました。

 初期型などの古いモデルはプレミアが付いて高価な値段で取引をされていて、様々な派生モデルに記念モデル、豊富なカラーバリエーションがあるなど、大人が夢中になり、根強い人気を誇っている理由がよくわかります。大人のホビー感満載で、おもちゃとして、コレクションとして、これは楽しいよなあと実感させてくれます。またかわいらしいイメージと、50ccのレジャーバイクという事、カスタムパーツが豊富にあってカスタムが盛んという事などから、(主に)若者向けの趣味バイクかと思っていたのですが、実際にはモンキーの主要な購入層は40代~50代なのだそうで、大人が面白がっちゃってる世界のようです。ある意味、高級ラジコンやポケバイにも共通する部分があって、余裕のある大人の趣味ということなのでしょう。部屋の中に持ち込めたり、保管場所をとらないというのも大きいのかもしれません。私の所有しているドリーム50も、お気楽で安価な原付趣味という部分は楽しませてくれますが、とてもモンキーのようにはいきません。

 そんな感じで、時間のあるときにパラパラっと眺めるカタログ本として楽しんでいます。ただ実際にモンキーを購入するといった目途はついてません。中古であれば10万~15万円くらいからありますので、購入することは可能なのですが、やはり玩具としては大きな金額ですね。せっかく買ったならば、カスタムもしたくなるでしょうし。これほど急激に景気が先行き不透明にならなければ、後先考えずにいっちゃってたかもしれないんですけどねえ。寒いためドリーム号も置物になってますし、部品を交換して初期化する計画も進んでいません。そのため、もうしばらくは書籍などを眺めて憧れている時間というものが続きそうです。

ワルキューレの冒険 時の鍵伝説・ナムコ(バンダイナムコゲームス)

2009-01-25 18:11:39 | RPGゲームReview
 『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』は、1986年にナムコより発売されたFC用のアクションRPGです。ナムコは、FC参入後しばらくはパックマンゼビウス等のアーケード作品の移植を行なっていましたが、この辺りからFCオリジナル作品を発表するようになっていました。この時点では、(FCでは)まだそれほどRPGは出ていなかったと思いますが、PCでは『ドラゴンスレイヤー』、『ハイドライド』、『イース』等、アクションゲームにRPGの要素を加えたもの(アクティブRPGなんていってた)が人気をはくしていました。ナムコの新作で、FCオリジナル作品、しかもアクションRPGということで、発売当時は結構注目されていた作品だったと思います。この作品のイメージ作りに、大きな影響を及ぼしたと思われるキャラクターデザインは、ナムコ出身の富士宏氏。




 このゲームのヒロイン「ワルキューレ」は、北欧神話に出てくる戦場で戦死者を導く半神、Walküre「ヴァルキューレ」が元になっているようです。(あらためて調べてみるまで気づいてなかったのですが)この「ワルキューレ」の英語読みが Valkyr(ヴァルキアー)、Valkyrie(ヴァルキリー)で、この2つは同じものなのですね。北欧神話とは、ゲルマン人の神話(ゲルマン神話)のうち、ノルウェー、スウェーデン、デンマークおよびアイスランドに伝わっていたものをさすそうで、これらはキリスト教化以前の古い土着の信仰が元になっており、キリスト教的な世界とはまた異なった世界観をもつようです。ファンタジーRPGの源流となった『指輪物語』もここからかなり影響を受けているようで、エルフやドワーフといったRPGでお馴染みの種族も、元々はこの世界の住人のようです。この北欧神話の世界は、西洋の創作物の豊かな源泉となっているのですね(RPGに神秘的な文字としてよく登場するルーン文字も、元々はこのゲルマン人のもの)。


 それでこのゲーム中のワルキューレですが、元となった神話とはそれほど関係がないみたいで、ゲーム世界もオリジナルのものとなっています。あちらの人が考えるワルキューレ像は、どちらかというと筋骨隆々のアマゾネス的イメージで、日本におけるワルキューレ像を作り出したという点で、このゲームの果たした役割は大きかったのかもしれません。FCのドット絵のキャラは、あまりかわいい感じのものではありませんので富士宏氏の手によるパッケージ絵のワルキューレが、このゲームのヒットやワルキューレのイメージ作りに大きく貢献していたように思います。続編として『ワルキューレの伝説』、外伝『サンドラの大冒険』等が作られており、たびたびナムコ作品に登場するなど、ナムコのキャラクターの中でも非常に知名度が高いキャラの1つになりました。ゲーム自体は、会話がないため、(攻略本がなかった場合)ヒントのない非常に難易度の高い作品として知られています。ただこの当時のPCのRPGは、ヒントがないのが普通でしたので、特に気になるものでもなかったように思います。


 最初の写真左は、東京創元社より発売されていたゲームブック『ワルキューレの冒険①迷宮のドラゴン』。この頃ほかに、『ゼビウス』、『ドルアーガの塔』、『ドラゴンバスター』、『カイの冒険』などがゲームブック化されていました。ナムコゲームブックのほとんどを書かれてた古川尚美氏、ドルアーガ3部作の鈴木直人氏ともナムコ出身のようで、この頃のナムコにいかに才能が集まっていたかがわかります。下に敷いてあるものはゲームに付属の地図。この頃は(ウルティマの影響からか)地図やフィギュア等をオマケとしてつけているものがありました。こういった付属品などもRPGの世界観(雰囲気)づくりに一役買っていた気がします。

参考:Wikipedia ワルキューレの冒険、ワルキューレ、北欧神話の項

SEX MACHINE ・西風/リイド社

2009-01-11 20:11:20 | 原付趣味&Bianchi
 『SEX MACHINE』は、あの『GTロマン』の作者・西風氏の手によるコミック作品です。中学生の頃に、裏返しでレジに持っていった(甘酸っぱい)思い出がよみがえってきそうな表紙とタイトルですが、2002年にオートバイ雑誌「BikeBros」誌の10周年記念として連載された、ちょっとお洒落なバイク漫画です。内容は、カブ、モンキー、ベンリィ、などのゼロハン(50㏄バイク)を題材とした高校生の青春グラフティで(というほどさわやかなものでもない)、ドリーム50も登場してきます。ドリーム50が登場する漫画は、これ以外にも『R-16』(原作・佐木飛朗斗、漫画・桑原真也)という作品があるようですが、そもそも原付漫画というもの自体が希少ですので、(ベンリィ、ドリーム50乗りには)バイブルとでも言える一冊ではないでしょうか(大袈裟ですね)。まあ、ドリーム、ベンリィ関連グッズということでは、抑えておきたい一冊だと思います。

 物語は、主人公“菊川 礼”を中心とする高校生3人組と、伝説の(モンキー乗りの)バイク店店主“波勝崎さん”、(べスパ乗りの)巨乳のヒロイン“伊集院 ひかる”などを軸として展開してゆきます。これに(カブ乗りの)ストリートギャングなどが絡んできて、やばい方向にゆきそうにもなりますが、シリアスな展開へとなることはなく、そこは西風氏らしいすかし方でかわされてしまいます。主人公“礼”のマシンは、父親の黒いベンリィ・CD50で、ドリーム50はライバルの乗る単車として登場してきます(主人公の高校生の目からみれば、30万以上もするドリームなんて高級原付でしょう)。主人公のベンリィとドリームのバトルという展開もあるのですが、ここでもシリアスなバトルを描きつつ、おばちゃんのスクーターに抜かれて終わるという結末を迎えています。(べスパ乗りの)巨乳のヒロインとも、何かありそうで何も起こらなかったりして、(何か起こりそうで、実はたいしたことは起こらないという)意外と等身大の青春漫画に仕上がっているような気がします。

 まさかいい大人(おっさん)を主人公にした、“50ccバイク乗りのバトル”という展開もありえないでしょうから、原付漫画としてはなかなかよいのではないでしょうか。「BikeBros」誌には、この漫画の連載と平行して「西風レーシング倶楽部」という、“HONDA ベンリィ・CD50S”のスペシャル・カスタム企画も連載されており、こちらも単行本に収録されています。(※表紙の女性の下にある赤いバイク)。ここで50万以上掛けてイタリアのカフェレーサー風のマシンを製作しており、これは現在定期的に発行されているムック本『西風 GT Roman STRADALE』にも登場しています。西風氏の描く車は、どこか女性的な繊細なラインを持っており非常に魅力的ですが、同じようにバイク(ベンリィ、ドリーム)も、とても繊細で緻密なタッチで描かれ、なかなかいい雰囲気を出しています。ということで、原付趣味にはおすすめしたい一冊かなという気がします。

キン肉マン・キン肉星王位争奪編~炸裂!マッスルパワー(ポケットクラブミニ)・バンダイ

2009-01-01 21:42:17 | 電子ゲーム


 『キン肉マン・キン肉星王位争奪編~炸裂!マッスルパワー』は、バンダイより1991年にポケットクラブの1つとして発売されたLCDゲームです。ポケットクラブは、電子ゲームブームも終わった90年代頃に、バンダイが発売していたLCDゲームのシリーズ名です。ポケットクラブ P-1、P-1ミニ、P-1ミニ2…と様々なバリエーションがあり、その当時流行っていたキャラクターを使用した、SFCなどがまだ早い層を(主な)ターゲットにした商品だったようです。SDガンダム、ウルトラマン倶楽部、機動警察パトレイバー、ドラゴンボールZなどなど、今見てもなかなか豪華なラインナップです。ただ時代はFCの大ブームを過ぎ、PC-エンジン、メガドライブ、SFCの熱狂を迎えていた時期ですから、玩具店のショーケースの中央を飾ることはなく、注目度も低かっただろうと思います。ということで、G&W、FC世代とはひとつ下の(当時まだ幼児だった)世代の方が、思い出を持っている商品かもしれませんね。


 『キン肉マン・キン肉星王位争奪編』の本体です。キャラクターの描かれたカラフルな本体は、なかなかいい感じです。このシリーズ、リサイクルショップの片隅などに、時々置いてあったりしますので、見たことある人も多いのでは。ただ、全体的な作りは(特にこれは、P-1ミニということもあるのでしょうが)、G&Wや電子ゲーム全盛期にバンダイが発売していたゲームデジタルと比べると、液晶部分も狭くかなりちゃちな感じです(ボタン電池一個で動きます)。キャラも小さくて薄いため、現在の1,000円位のミニLCDゲームのような雰囲気です。箱にはラックに掛けて陳列する穴も開いており、電子ゲームにショーケースの主役を担う役割は、この頃にはもうなかったということを実感させてくれます。


 ゲーム画面です。ゲーム内容は、キン肉マン(左)を上中下に動かして“スーパーフェニックス”(右)に必殺技を仕掛けるというものです。技を掛けるのが遅れた場合、“スーパーフェニックス”に反撃を喰らってしまいます。場外には“ミスターVTR”、“ザ・ミステリアンズ”、“マンモスマン”がおり、妨害をしてきます。ということで、バンダイのゲームデジタル『THEプロレス』の流用品(キャラ替えバージョン)ですね。キン肉マンの電子ゲームは、これ以外にも※『キン肉マン対決悪魔超人』(テーブルタイプ)もあるのですが、これもキャラ替えの同内容のようです。『THEプロレス』の頃は、猪木風のレスラーと覆面の対決で、あの当時としては(プロレスゲーム自体少なかったため)けっこう新鮮でした。トミーのウォッチマン・プロレスと、『ザ・ビッグプロレスリング』(テクノスジャパン/データイースト)くらい?だったでしょうか。ただこの『王位争奪編』の時代は、あの大ヒットしたバンダイのFC参入第一弾『キン肉マン マッスルタッグマッチ』(youtube)の後のことですから(システムとしては古く)、『THEプロレス』の最後のおつとめ(流用)といったところだったでしょう。
※追記:これ以外にも『キン肉マンII戦えラーメンマン』、『キン肉マンIII黄金のマスク編』もあるようです。


 ということで、これは特にレトロ扱いもされておらず300円でした。もう少し豪華な“ポケットクラブ P-1”だと、ドラゴンボールなどのキャラ物が2,980円ほどで売られていることもあるようです。ただ新しいため、コレクターにはそれほど人気がないようですね。この項を作成するため、調べていて思ったのですが、このシリーズをキャラクター商品(の電子ゲーム)としてみた場合、SDガンダム、ウルトラマン倶楽部、ドラゴンボールZから始まって、ゲゲゲの鬼太郎、クレヨンしんちゃん、アンパンマン、まじかる☆タルるートくん、ジャングルの王者ターちゃん、セーラームーンR…、ひよっこりひょうたん島や、サンダーバードまであるなど凄く豪華です。私には、到底無理ですが、これをコンプリートされた方がいたら、さぞかし圧巻でしょうね。

参考:帰ってきた電子ゲーム、Nostalgia・バンダイポケットクラブの項