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LSI Portable Game ベースボールBASE BALL・バンダイ

2015-05-29 01:49:10 | 電子ゲーム


 これは、1977年~78年頃にバンダイから発売されたLSI Portable Game ベースボール BASE BALL。数種類が発売されたバンダイの電子ゲームベースボールの中でも、もっともベーシックな最初期に発売されたもの。


 ゲームの処理にLSI(大規模集積回路)を使った日本製のものとしては、最初期のものになると思います。野球の室内ゲームとしては、電気を使わないものとして1958年にエポック社より野球盤(似たようなものは戦前からあったらしい)が発売されています。学校の休み時間などでも遊べるものとして、タカラが78年から98年までの21年間販売していたカードゲームえんぴつ野球があり、70年代後半頃になると、電池やギアを使ったエレメカが登場してきます、その後昭和50年代前半頃に登場してきたのが、この電子ゲームの野球ということになります。アーケードゲームの方では、パチンコやピンボールタイプのエレメカがあり、83年にはアルファ電子開発、セガ販売のチャンピオンベースボールが登場。ファミコン発売以降の83年には任天堂ベースボール、86年にはファミスタが登場して人気を博します。この頃までは、野球が人気スポーツの王者であり、プレイや観戦も含めて娯楽の中心でもあった。


 バンダイエレクトロニクスの文字が誇らしげ。それまで野球ゲームの主役であった野球盤では、手動でやっていた点数付けやランナーの進塁などを、すべて自動化したところが新しかった。また、対戦相手がいなくともコンピュータが相手をしてくれる点が、核家族化や鍵っ子などと言われ始めた時代にもマッチしていた。


 箱裏の解説。イメージとしては、小型の野球盤に近い。野球盤をLSIチップで制御し自動化したものと言える。


 個人的には、野球はあまり興味ありませんでしたが、この頃多くいた野球少年たちの目には、輝いて映ったはず。


 取扱説明書と保証書。アンケート葉書。点数掲示板風の目隠し板が付いている。


 こちらが本体。ベーシックというか、完成されたデザインというか、この後もエポック社、トミー、学研、モリタニなど各社から同じような電子ゲームがでましたが、それらの中でも一番良いのではないかと思います。


 写真やネットなどで見るときには、あまり見かけませんが、スコアボードを模した板が付いている。こちらは、点数を電光掲示してくれるというようなものではなく、単なる紙の板でピッチャーの手元を隠すためのものだと思われる。


 攻撃役と守備側のそれぞれの操作系。投手側は、カーブ・スローボール・スピードボール・シュートの4種が投げられる。バッター側は、バッティングのみが可能。チェンジアップを含めて5種類の球種やスチールが可能になった改良版のLSIベースボールや、ゴージャスなスーパーベースボールが存在する。オートとマニュアルの切り替えスイッチが付いており、ピッチャーをコンピュータにして一人で遊ぶときにはオート、2人で対戦する場合にはマニュアルを選択する。


 単三電池3本という、なかなか変わった設定になっている。電子ゲームの場合だと、大抵は単三電池4本か単二電池を4本だった。


 前回紹介したサブマリンが5000番台だったのに対して、81万番台と2桁ほど桁が違う。メジャーな野球ゲームということで、売れ方のスケールが違っていたのでしょう。


 こちらは、同時期に発売されていたエポック社のデジコムナイン。これもとてもよく見かけた。直接のライバルと言えるかも。


 バッティングできる範囲は0.5秒(ハイスピードボールでは0.25秒)。この0.5秒の時間内で、早打ちするとレフト方向、遅打ちするとライト方向に飛ぶようになっている。ちょうど中間のポイントでヒットした場合にホームランとなる。完全ランダムかと思っていたら、そうではなかった。とはいっても、ヒットとなるかアウトになるかは運しだい。


 gifアニメなのであくまでもイメージですが、ボールの軌跡のイメージとしては、このような感じ。ちゃんとランナーも塁に進塁する。ルールとしては、もちろん高低差の概念はありませんので、ほとんど野球盤と同じと考えてよいと思います。


 自動でカウントも表示してくれる。改良版のLSIベースボールでは、カウント表示もストライクが黄色、ボールが緑とカラフルになっている。


 イメージと少し異なる点としては、オートでコンピュータがやってくれるのはピッチャーのみ。そのため一人で遊ぶ場合は、延々バッティングをすることになる。また、2人対戦の場合でも1回ごとに終了し、累積点数をカウントしないため、9イニングの試合を行いたい場合には、紙に点数をメモしておく必要がある。出始めの頃の電子ゲームなので、色々と制約はあります。各社が出していた電子ゲームごとのより詳しい解説は、こちらにあります


 バンダイの電子ゲームの中でももっとも最初期のものなので、機能面で多少見劣りするのは仕方がないかも。まず最初に野球ゲームが出て、ミサイルベーダーなどのLEDゲーム、FLバトルビーム、FLグランプリチャンピオンからはの蛍光表示菅ゲームへとなり、FLビームギャラクシアンFLパックリモンスターFLクレイジークライミングといった時系列だったと思います。


 個人的な思い出としては、前回のサブマリンを買ってもらった日に、いとこの家に行ったらこれがあった。変わりばんこに、交代交代遊んだが、それは少し前に買ってもらっていたものだったので、もうその時点でも少し古い印象がした。こちらの方がサブマリンなどよりも発売時期が古いことがわかります。いとこは、電子ゲームなどにそれほど興味あるタイプではなかったと思いますが、野球ゲームということで買ってもらったのでしょう。そういった意味で、そうとう売れていたためあちこちで見かけたため、多くの方の思い出の中に登場するゲームだと思います。


 ということで、バンダイ電子ゲームの基本とでも言えそうなLSI Portable Game ベースボール BASE BALLでした。



参考:Wiki 野球盤、プロ野球ゲームの項、ドライブイン環8 電子野球には手を出さないほうがいい、Nostalgia バンダイの項、野球盤道場、TNCおアソビ探偵団、すかせが


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