世界中に、Happy を smile を!

どんなときも笑顔で!元気よく!毎日カンシャ!
みんながhappyでsmilyな世界になりますように。

目の前

2007-06-09 09:27:55 | その他

あっと言う間に、月~金曜が過ぎました。
今まで、どんだけ、知識とスキルが足りなかったことか、よーく分かりました。苦笑

今回ってる科は、血液内科で、朝は7時半から夜は10時くらいまで、ひっきりなしにやることがあります。ひっきりなしに、学ぶことがあるし、先生方も熱心で、教えてくださるから、この環境に、すっごいカンシャです。
カルテの書き方から、身体所見の取り方から、毎日顕微鏡覗いては血球の見方も細かく指導してもらえるし…。

ホントに「学生を、よりよい医療者に育てよう」という意欲にあふれた科で、尊敬です。
確かに、時間的にはきついけど、内容は楽しいし、やってて嫌じゃないです。
こんな風に、働けたらとも、思う。

今まで回ってた科は、1週間だけだったり、先生が放置系だったり、手術が長かったり、私自身のやる気がそんなに持ち上がらなかった。なんとなく過ぎていく、つまんないことも多くて。
でもそれって、わかってなかったし、わかろうとしてなかったんだなーって思う。
ちょっと、もったいないことを、してたんじゃないかって。


毎日全力投球なんて出来ないこともあるし、体調や他のやりたいことにも気を取られるし、今の科は環境に恵まれているから勉強するけど、どんな環境でも、やっぱ、目の前の患者さんのこと、考えなきゃなぁって、ほんと思う。



今週の私の担当患者さんが、88歳の耳の遠いおばあちゃんだった。
コミュニケーションとるのも難しくて、大変だったけど。
毎日会いに行って、体さわらせてもらって。

あぁ、88歳の人の皮膚って、こんな風にあったかくって、気持ちいいんだな~って初めて知った。
この人は、私の4倍、生きている方なんだ。4倍?どんだけ長いのか想像がつかないし、どれだけの楽しいこととか苦しいこととか、悲しみ、喜びがあったんだろうって考えたりした。きっと想像もつかないくらい、たくさんの、長い道のりだったはずで。


 

昨日の夜、来週の担当の患者さんの、IC(インフォームドコンセント)の部屋に同席させてもらった。正直、初めての「予後の告知」で、凹んだ。
患者さんは、まだ31歳。
「造血肝細胞移植をしても、5~10年生存率は、50%です。」
その文字は、夕方、文字で私は読んでいた。
「そんなもんなんだー」としか、そのとき、思わなかった。
でも、患者さんと一緒に、Drの言葉を耳にしたら、すっごいショックだった。
私のお兄ちゃんがそういわれたら。
私がそういわれたら。
妹だったら。
「…(今まで治療してきてもよくならなかったけど、移植をすることで)
今度こそ、やっとうまく行くと思ってたのに…。
そんな、低いんですか。

…31で、まだ死ねないっす」

という、患者さんの言葉が胸に刺さって、正直、目に涙はいっぱいたまってた。
泣かないのに、必死だった。



先生方は、それでも若いから一緒に頑張りましょうと、深々と頭を下げていた。


あぁ、と思った。
これが、医者の、毎日かって。

今まで2ヶ月まわってたけど、私は全然分かてなかったなぁって。
色々悪く思ったこともあったし、悪く言う人もいっぱいいるし、テレビとかでも色々、今の医療に対して、言われているけれど、
もちろんいい人、いいこと、ばかりじゃないけれど、
それでも、大学病院も必要だし、教授回診も必要だし、
形式ばったカルテの書き方も(その真髄は、誰にとっても誤解なく、真実を伝えるということだし)大事だし、
正直オスキーで丸覚えしなきゃいけなかったからだの身体所見の取り方とか大嫌い(マニュアル過ぎて、嫌だった)と思ってたけど、自分の手・目・耳で異常を見つけられたら、すごいことだし(それは途上国で医療機器がないときに繋がるしとか勝手に考えたりしてた…)。

大学病院は性に合わないと勝手に思ってたけど、
今ここに800人が入院してて、その人のことが心配な家族・友人が4人いたとしたら、その3200人の、安心、不安を、一手に引き受けているわけで、
必要とされている意味とか、役割とか、なんだか少し、思い直しました。

 

なんだかつらつらといっぱい書いちゃって、何が言いたかったことか、よくわからなくなっちゃったけど、とにかく
「目の前のことに、一生懸命取り組んでからしか、判断(不満を言ったり、賛成ってとびついたり)しちゃいけないなー」って思った。

とはいえ、まだまだ精進が足りない私は、一生懸命さも足りてないです。
やっぱ眠くて回診つらいときもあるし。
ちゃんと、ひとつひとつの意味を考えて、背景を考えて、頑張れるようになりたい。

なにせ先生に「僕を患者だと思って身体所見を取って」といわれ、てんぱって、
血圧計り忘れ、腹部診察はやっぱりひざを立ててもらうことを忘れた私。
リンパ節も押しすぎ、とか、僧帽弁領域を聞いてないとか、怒られたけど。
冷や汗たらたら。苦笑
でも、もう二度と、血圧計り忘れることは、ないでしょう~


とにかく毎日あっという間だったから、今日は少し、ゆっくりします!