
TPPはアベノミクス・第三の矢の中での重要な役割を担う構造改革に寄与するものと考えています。
少子・高齢化で国内市場が縮小しているのですから、企業は需要を求めて海外(特に成長力のある東南アジア)に進出しなければならなくなっていて、ドーナツ現象で国内の雇用や設備投資が減り、デフレスパイラルを止めることが出来ません。
また、中国もバブル崩壊の危機をはらんで、肥大化した国策経済成長が飽和・高原期に突入し、成長維持のために「一帯一路」政策を掲げ、海外市場の取り込みに注力していて、日本や米国他と競合することとなっていることは、諸兄がご承知の通りです。
しかし、米・トランプ政権は、TPP離脱を実施し、二国間交渉の道を選択しました。
安倍政権は、米国のTPP離脱の引き留めから、ようやく「TPP11」の推進に転換し、欧州とのEPAも推進していますが、そうそう思い通りに進展しないのは、TPPでも各国が前向きに注力していても合意には時間がかかったのと同じでしょう。
通商交渉について、「自転車理論」と言うのがあるそうで、常に自由化交渉などを続けていない限り、保護主義的な流れが広がっていってしまうのだそうです。
トランプ政権誕生で止まってしまったTPP。しかし、日本は自転車を漕ぎ続けなくてはいけないと唱えるのは、伊藤元重教授。
自転車をこぎ続ける、今見えている道は二つで、「TPP11」と、「日米の経済対話」。
TPPは、これまでの経済連携協定とは別格の存在で、これからの自由化のスタンダードとなる内容。米国が入らない形でも、日本にとって相当な経済利益をもたらすということが、専門家のシミュレーション結果などで示されているとし、「TPP11」の道の自転車をこぐことを提言しておられます。
チリでの閣僚級会議に続いて、カナダ・トロントで開かれた首席交渉官会合での「TPP11」への道。11ヵ国の思惑は開きがあり、実現への道は容易ではなく、11ヵ国揃わなくても、合意する国々だけでも先行発効させる、NZや豪州の提案もありました。
TPP 11 主席交渉官会合 意見隔たり大きく年内にどこまで道筋をつけられるかが焦点 - 遊爺雑記帳
もうひとつの道は、「日米経済対話」。
伊藤教授は、米国はTPP以上の自由化を求め、日本にとって難しい問題であっても、日本は米国と積極的に協議を続けるべきだと提言されています。日本にとってデメリットが出るような分野も出るかもしれないが、日本にとってもっとも重要な貿易や投資の相手国である米国との間で、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないものがあると。
甘利氏が、フロマン代表とタフな交渉を重ねて妥結に持ち込んだTPPでの内容。当然この双方が痛みを分け合った成果からの更なる譲歩は安易に譲るべきではありません。その牽制の為にも、「TPP11」や、11ヵ国に拘らない、TPPの早期発効が必要です。伊藤教授が指摘されている通りで、農産物や食肉では、TPPに加入していない米国品の日本での輸入は、米国品が高い関税となっていて、米国の生産者が窮する事態が生じます。(既に日豪EPAでは発効済で、TPP交渉で米国も譲歩した。)
伊藤教授は、対米貿易規模の大きさから、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないとし、自転車理論に戻って言うなら、交渉の結果はさておき、交渉を続けることにも意味があると、譲歩を厭わないニュアンスですが、ここの一線は頑張っていただきたい線ですね。
個々の交渉の進展は、他の交渉に影響を及ぼすものだと指摘されているのは、伊藤教授です。ひとつが崩れれば、他の分野も雪崩現象が生じるのは明らかです。だから、甘利氏が苦労して妥結されたのです。
主な選挙公約ではTPP離脱くらいしか実現できておらず、支持率が低迷しているトランプ政権。シリアの化学兵器使用疑惑に対する空軍基地攻撃や、核とICBM等のミサイル開発を進める北朝鮮への軍事圧力強化といった外交攻勢に転じ、北朝鮮に対しては、中国に交渉説得役を押し付ける攻勢で、内向きから積極外交も見せ、オバマ政権との違いを具現化し支持率回復を謀っていますね。
そこで、中国には「為替管理国」指定の予定を取り消す譲歩をし、その代りなのか、日本やドイツなど8カ国・地域の炭素合金鋼が、米国で不当に安く販売されているとして、反ダンピング(不当廉売)関税を適用する方針を正式決定し、日本などバイでの経済関係を揺さぶり初めています。
米国の揺さぶりへの、反攻するカードが必要で、そのうちの重要なカードが「TPP11」だと考えます。去る者は追わず、「TPP11」でも、対中経済競争に益するし、米国抜きでもそれなりにメリットがあることが、カードになりうる由縁です。
余談ですが、北朝鮮外務省で対米交渉や核問題を担当する崔善姫(チェソンヒ)米州局長と、米国の民間代表団がノルウェーで非公式接触を開始したのだそうですね。
北朝鮮情勢 北高官が米側と非公式接触開始 ノルウェーで:イザ!
これに対し中国は、対北の交渉で、米国が当事者として参画することに、歓迎の意を表明しています。
【報ステ】米朝協議に中国「平和的な解決に」期待感
せっかく中国に対北への説得交渉の責任を負わせて、詰め寄っていたのに、ロシアの対北支援の横やりで苦慮していた中国に、かっこうの逃げ道を開いてしまいました。とんでもない、トランプ政権の失政だと考えます。
こんな、功を焦る失政をする不動産屋のトランプ政権。外交や安保では、失政の多さというか、ブレの多発が予見されます。それだけに何が勃発するか見通せない。だからこそ、外交カードは、出来るだけ多く持つ必要があるのです。
「TPP11」または、11ヵ国に満たなくても、合意する国々だけの、TPP先行発効を願う由縁です。カード化だけでも一定の効果が見込めますから、「TPP11」への道の自転車をこぎ続けるだけでも続けていただきたい。

この花の名前は、スイートタイバジル
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少子・高齢化で国内市場が縮小しているのですから、企業は需要を求めて海外(特に成長力のある東南アジア)に進出しなければならなくなっていて、ドーナツ現象で国内の雇用や設備投資が減り、デフレスパイラルを止めることが出来ません。
また、中国もバブル崩壊の危機をはらんで、肥大化した国策経済成長が飽和・高原期に突入し、成長維持のために「一帯一路」政策を掲げ、海外市場の取り込みに注力していて、日本や米国他と競合することとなっていることは、諸兄がご承知の通りです。
しかし、米・トランプ政権は、TPP離脱を実施し、二国間交渉の道を選択しました。
安倍政権は、米国のTPP離脱の引き留めから、ようやく「TPP11」の推進に転換し、欧州とのEPAも推進していますが、そうそう思い通りに進展しないのは、TPPでも各国が前向きに注力していても合意には時間がかかったのと同じでしょう。
通商交渉について、「自転車理論」と言うのがあるそうで、常に自由化交渉などを続けていない限り、保護主義的な流れが広がっていってしまうのだそうです。
トランプ政権誕生で止まってしまったTPP。しかし、日本は自転車を漕ぎ続けなくてはいけないと唱えるのは、伊藤元重教授。
TPP締結を諦めてはならない 学習院大学教授・伊藤元重 (5/9 産経 【正論】)
≪自転車を漕ぎ続けることが大切≫
通商交渉について若い頃に読んだ論文の中に、その後も記憶に残る印象的な考え方があった。「自転車理論」とでもいうものだ。自転車は漕(こ)ぎ続けなければ倒れてしまう。同じように、通商制度は常に自由化交渉などを続けていない限り、保護主義的な流れが広がっていってしまうというのだ。
トランプ米政権の誕生によって、せっかく合意にたどり着いた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が頓挫してしまった。この時点から、日本の通商交渉はどのような方向に向かうのかが問われることになった。TPPの締結は諦めてはいけない。ただ、米国が参加しないという姿勢を続けている中でじっとチャンスが来るのを待つというのでは、自転車を漕ぐことをやめてしまうことになる。その間にトランプ政権による一方的な保護主義的な政策が展開されるようになったら、事態は悪化するばかりである。日本は自転車を漕ぎ続けなくてはいけないのだ。
ここにきて、2つの重要な動きが見え始めてきた。一つは米国を除いた11カ国でTPPを締結する、いわゆるTPP11だ。そしてもう一つは日米の経済対話だ。どちらもまだ今後の展開が不透明な状況であるが、日本にとっては重要な動きであることは明らかだ。
TPP11が意味のあることかどうかの最大のポイントは、米国の姿勢だ。米国抜きのTPPに米国が強く反対するようでは、日本としてもTPP11の交渉に進みにくい。ただ、報道を見る限りは、米国はTPP11に特に強く反対はしていないようだ。中国を外したアジア太平洋の経済連携であるということも、米国の理解が得やすいのかもしれない。
≪日本は米国と積極的な協議を≫
TPPは日本にとって、これまでの経済連携協定とは別格の存在である。例外の非常に少ない高いレベルの自由化を実現している。関税撤廃以外のさまざまな取り決めでも、これからの自由化のスタンダードとなるような幅広い分野での合意を実現している。米国が入らない形でも、日本にとって相当な経済利益をもたらすということが、専門家のシミュレーション結果などで示されている。
TPP11は、将来、米国がTPPに参加するということになったときには、その受け皿ともなりうる。だからこそ、当初のTPPの合意の内容をできるだけ堅持した方がよいだろう。TPP11が成立すれば、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどの農産物が日本市場に低い関税率で入ってくるので、米国の農業者などもTPPに参加するように米国政府に強く求めてくるかもしれない。
日本が漕ぐべきもう一つの自転車が日米経済対話である。米国の一方的な政策発動をできるだけ避けるため、通商問題でも為替レートでも、たとえそれらが日本にとって難しい問題であっても、日本は米国と積極的に協議を続けるべきである。避けるべきは米国による一方的な保護主義的な政策であり、そのためにも2国間の協議の場を持つことが重要であるのだ。
今の段階で日米経済連携協定(EPA)の交渉の可能性についてコメントするのは、少し気が早いかもしれない。ただ、トランプ政権になって、経済連携協定の交渉の可能性が出てきたことは確かだ。本来であれば、TPPの方が日米の2国間協定よりも好ましいことは事実であるが、それが進まないのであれば、日米の2国間の協定を真剣に考えるべき時期はそう遠くないかもしれない。
≪自由化交渉は相互に影響し合う≫
もし2国間協議が行われるとすれば、農業の自由化、薬価制度、金融など、多くの分野で政治的に難しいテーマが取り上げられるだろう。結果によっては、日本にとってデメリットが出るような分野も出るかもしれない。それでも大きな視野で見れば、日本にとってもっとも重要な貿易や投資の相手国である米国との間で、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないものがある。
日米経済連携協定では、米国はTPPで合意した内容よりも強い自由化を日本に求めてくるだろう。日本も同様の要求を米国に求めることになる。TPPよりももっと難しい交渉になるだろう。自転車理論に戻って言うなら、交渉の結果はさておき、交渉を続けることにも意味があるはずだ。
日本は今、欧州連合(EU)との経済連携協定の交渉を進めている。外部からはその進捗(しんちょく)状況が見えにくいが、合意は可能であるという発言をする関係者も少なくない。あまり進展は見られないようだが、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉も続いている。こうした個々の交渉の進展は、他の交渉に影響を及ぼすものであるし、他の交渉からも影響を受ける。
どの交渉でも進展があれば、他の交渉を刺激することにもなる。経済連携協定は安倍晋三内閣の成長戦略の中で重点項目であったはずだ。今一度、これらの交渉が加速化していくことを期待したい。(いとう もとしげ)
≪自転車を漕ぎ続けることが大切≫
通商交渉について若い頃に読んだ論文の中に、その後も記憶に残る印象的な考え方があった。「自転車理論」とでもいうものだ。自転車は漕(こ)ぎ続けなければ倒れてしまう。同じように、通商制度は常に自由化交渉などを続けていない限り、保護主義的な流れが広がっていってしまうというのだ。
トランプ米政権の誕生によって、せっかく合意にたどり着いた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が頓挫してしまった。この時点から、日本の通商交渉はどのような方向に向かうのかが問われることになった。TPPの締結は諦めてはいけない。ただ、米国が参加しないという姿勢を続けている中でじっとチャンスが来るのを待つというのでは、自転車を漕ぐことをやめてしまうことになる。その間にトランプ政権による一方的な保護主義的な政策が展開されるようになったら、事態は悪化するばかりである。日本は自転車を漕ぎ続けなくてはいけないのだ。
ここにきて、2つの重要な動きが見え始めてきた。一つは米国を除いた11カ国でTPPを締結する、いわゆるTPP11だ。そしてもう一つは日米の経済対話だ。どちらもまだ今後の展開が不透明な状況であるが、日本にとっては重要な動きであることは明らかだ。
TPP11が意味のあることかどうかの最大のポイントは、米国の姿勢だ。米国抜きのTPPに米国が強く反対するようでは、日本としてもTPP11の交渉に進みにくい。ただ、報道を見る限りは、米国はTPP11に特に強く反対はしていないようだ。中国を外したアジア太平洋の経済連携であるということも、米国の理解が得やすいのかもしれない。
≪日本は米国と積極的な協議を≫
TPPは日本にとって、これまでの経済連携協定とは別格の存在である。例外の非常に少ない高いレベルの自由化を実現している。関税撤廃以外のさまざまな取り決めでも、これからの自由化のスタンダードとなるような幅広い分野での合意を実現している。米国が入らない形でも、日本にとって相当な経済利益をもたらすということが、専門家のシミュレーション結果などで示されている。
TPP11は、将来、米国がTPPに参加するということになったときには、その受け皿ともなりうる。だからこそ、当初のTPPの合意の内容をできるだけ堅持した方がよいだろう。TPP11が成立すれば、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどの農産物が日本市場に低い関税率で入ってくるので、米国の農業者などもTPPに参加するように米国政府に強く求めてくるかもしれない。
日本が漕ぐべきもう一つの自転車が日米経済対話である。米国の一方的な政策発動をできるだけ避けるため、通商問題でも為替レートでも、たとえそれらが日本にとって難しい問題であっても、日本は米国と積極的に協議を続けるべきである。避けるべきは米国による一方的な保護主義的な政策であり、そのためにも2国間の協議の場を持つことが重要であるのだ。
今の段階で日米経済連携協定(EPA)の交渉の可能性についてコメントするのは、少し気が早いかもしれない。ただ、トランプ政権になって、経済連携協定の交渉の可能性が出てきたことは確かだ。本来であれば、TPPの方が日米の2国間協定よりも好ましいことは事実であるが、それが進まないのであれば、日米の2国間の協定を真剣に考えるべき時期はそう遠くないかもしれない。
≪自由化交渉は相互に影響し合う≫
もし2国間協議が行われるとすれば、農業の自由化、薬価制度、金融など、多くの分野で政治的に難しいテーマが取り上げられるだろう。結果によっては、日本にとってデメリットが出るような分野も出るかもしれない。それでも大きな視野で見れば、日本にとってもっとも重要な貿易や投資の相手国である米国との間で、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないものがある。
日米経済連携協定では、米国はTPPで合意した内容よりも強い自由化を日本に求めてくるだろう。日本も同様の要求を米国に求めることになる。TPPよりももっと難しい交渉になるだろう。自転車理論に戻って言うなら、交渉の結果はさておき、交渉を続けることにも意味があるはずだ。
日本は今、欧州連合(EU)との経済連携協定の交渉を進めている。外部からはその進捗(しんちょく)状況が見えにくいが、合意は可能であるという発言をする関係者も少なくない。あまり進展は見られないようだが、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉も続いている。こうした個々の交渉の進展は、他の交渉に影響を及ぼすものであるし、他の交渉からも影響を受ける。
どの交渉でも進展があれば、他の交渉を刺激することにもなる。経済連携協定は安倍晋三内閣の成長戦略の中で重点項目であったはずだ。今一度、これらの交渉が加速化していくことを期待したい。(いとう もとしげ)
自転車をこぎ続ける、今見えている道は二つで、「TPP11」と、「日米の経済対話」。
TPPは、これまでの経済連携協定とは別格の存在で、これからの自由化のスタンダードとなる内容。米国が入らない形でも、日本にとって相当な経済利益をもたらすということが、専門家のシミュレーション結果などで示されているとし、「TPP11」の道の自転車をこぐことを提言しておられます。
チリでの閣僚級会議に続いて、カナダ・トロントで開かれた首席交渉官会合での「TPP11」への道。11ヵ国の思惑は開きがあり、実現への道は容易ではなく、11ヵ国揃わなくても、合意する国々だけでも先行発効させる、NZや豪州の提案もありました。
TPP 11 主席交渉官会合 意見隔たり大きく年内にどこまで道筋をつけられるかが焦点 - 遊爺雑記帳
もうひとつの道は、「日米経済対話」。
伊藤教授は、米国はTPP以上の自由化を求め、日本にとって難しい問題であっても、日本は米国と積極的に協議を続けるべきだと提言されています。日本にとってデメリットが出るような分野も出るかもしれないが、日本にとってもっとも重要な貿易や投資の相手国である米国との間で、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないものがあると。
甘利氏が、フロマン代表とタフな交渉を重ねて妥結に持ち込んだTPPでの内容。当然この双方が痛みを分け合った成果からの更なる譲歩は安易に譲るべきではありません。その牽制の為にも、「TPP11」や、11ヵ国に拘らない、TPPの早期発効が必要です。伊藤教授が指摘されている通りで、農産物や食肉では、TPPに加入していない米国品の日本での輸入は、米国品が高い関税となっていて、米国の生産者が窮する事態が生じます。(既に日豪EPAでは発効済で、TPP交渉で米国も譲歩した。)
伊藤教授は、対米貿易規模の大きさから、経済連携協定を締結することができるメリットは計り知れないとし、自転車理論に戻って言うなら、交渉の結果はさておき、交渉を続けることにも意味があると、譲歩を厭わないニュアンスですが、ここの一線は頑張っていただきたい線ですね。
個々の交渉の進展は、他の交渉に影響を及ぼすものだと指摘されているのは、伊藤教授です。ひとつが崩れれば、他の分野も雪崩現象が生じるのは明らかです。だから、甘利氏が苦労して妥結されたのです。
主な選挙公約ではTPP離脱くらいしか実現できておらず、支持率が低迷しているトランプ政権。シリアの化学兵器使用疑惑に対する空軍基地攻撃や、核とICBM等のミサイル開発を進める北朝鮮への軍事圧力強化といった外交攻勢に転じ、北朝鮮に対しては、中国に交渉説得役を押し付ける攻勢で、内向きから積極外交も見せ、オバマ政権との違いを具現化し支持率回復を謀っていますね。
そこで、中国には「為替管理国」指定の予定を取り消す譲歩をし、その代りなのか、日本やドイツなど8カ国・地域の炭素合金鋼が、米国で不当に安く販売されているとして、反ダンピング(不当廉売)関税を適用する方針を正式決定し、日本などバイでの経済関係を揺さぶり初めています。
米国の揺さぶりへの、反攻するカードが必要で、そのうちの重要なカードが「TPP11」だと考えます。去る者は追わず、「TPP11」でも、対中経済競争に益するし、米国抜きでもそれなりにメリットがあることが、カードになりうる由縁です。
余談ですが、北朝鮮外務省で対米交渉や核問題を担当する崔善姫(チェソンヒ)米州局長と、米国の民間代表団がノルウェーで非公式接触を開始したのだそうですね。
北朝鮮情勢 北高官が米側と非公式接触開始 ノルウェーで:イザ!
これに対し中国は、対北の交渉で、米国が当事者として参画することに、歓迎の意を表明しています。
【報ステ】米朝協議に中国「平和的な解決に」期待感
せっかく中国に対北への説得交渉の責任を負わせて、詰め寄っていたのに、ロシアの対北支援の横やりで苦慮していた中国に、かっこうの逃げ道を開いてしまいました。とんでもない、トランプ政権の失政だと考えます。
こんな、功を焦る失政をする不動産屋のトランプ政権。外交や安保では、失政の多さというか、ブレの多発が予見されます。それだけに何が勃発するか見通せない。だからこそ、外交カードは、出来るだけ多く持つ必要があるのです。
「TPP11」または、11ヵ国に満たなくても、合意する国々だけの、TPP先行発効を願う由縁です。カード化だけでも一定の効果が見込めますから、「TPP11」への道の自転車をこぎ続けるだけでも続けていただきたい。

この花の名前は、スイートタイバジル
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