遊爺雑記帳

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陸上自衛隊と米陸軍が日米共同訓練を実施 中露にらみ新戦術

2021-07-01 01:02:03 | 日本を護ろう
 陸上自衛隊と、米陸軍とで毎年行っている日米共同訓練「オリエント・シールド(東洋の盾)」が、29日、北海道の矢臼別演習場で実施。米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の多連装ロケットシステムの実弾射撃が公開されたのだそうです。
 鹿児島県の奄美大島に米陸軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)も初めて展開。
 宇宙・サイバー・電磁波(略称ウサデン)という新たな領域での能力と、火砲などの打撃力を融合させる「領域横断作戦」を強化するのが特徴だ。中国とロシアの脅威を踏まえ、日米が最先端の新たな戦い方に一歩を踏み出した訓練と位置づけられるものだそうです。
 
日米新戦術のカギは…「ウサデン」と火力打撃の融合 - 産経ニュース 2021/6/29 半沢 尚久

 陸上自衛隊が29日に米陸軍と行った日米共同訓練は、宇宙・サイバー・電磁波(略称ウサデン)という新たな領域での能力と、火砲などの打撃力を融合させる「領域横断作戦」を強化するのが特徴だ。中国とロシアの脅威を踏まえ、日米が最先端の新たな戦い方に一歩を踏み出した訓練と位置づけられる。

 自衛隊幹部は「領域横断作戦での日米の共同対処能力の進化を目指す」と指摘する。米陸軍が投入した部隊がそれを象徴している。

 
米軍は自衛隊が掲げる領域横断作戦と同じように、陸海空という従来の領域とウサデンにまたがる複数の領域で同時に戦力を発揮する作戦に力を注いでいる。米陸軍は作戦を担う部隊編成を明確化した。ウサデン部隊と火力打撃部隊で構成し、訓練でハイマースを実射した第17砲兵旅団はその火力打撃部隊にあたる。

 
日米が能力を高めようとしている領域横断作戦はどのようなものか。5月の富士総合火力演習のシナリオから作戦のイメージが初めて鮮明になった。

 
《敵の通信を妨害し、指揮機関を混乱させ、射撃効果を増大するためネットワーク電子戦システムが電子攻撃》

 
《電子戦システムによる電波情報の収集で敵の侵攻状況を察知し、火力発揮のために必要な細部の位置情報を無人機で収集》

 
これが総合火力演習で陸自が明示した領域横断作戦だ。敵を混乱させるため電磁波を使う電子戦とサイバー戦という非物理的な手段を組み合わせた上で、電子戦と無人機で得た情報により火力という物理的な攻撃を精密にし、戦闘を優位に進めることを目指す

 実は、
このシナリオは2014年から続くウクライナへの軍事介入で露軍が行った電子戦とサイバー戦を一体化させた世界初の作戦と酷似している。

 
露軍の作戦
 ①
敵の無線通信を電子戦の電波妨害で遮断
 ②通信手段が携帯電話しかなくなった敵兵士にサイバー戦で虚偽指令をメールで送り、誘導した上で火砲で攻撃
 ③無人機で敵の指揮所の通信装置兵士の携帯電話などの電波発信源を探知し、火砲の精密攻撃に活用
 というものだった。

 
中国軍も網電一体戦としてサイバー戦と電子戦を一体的に展開する作戦を重視している。防衛省幹部は「中国軍は露軍のウクライナでの作戦を手本に領域横断作戦の能力を向上させている」と警戒する。

 
中国による日本の南西方面の離島侵攻米陸軍はハイマースを輸送機で緊急展開すると想定されている。訓練で米陸軍がPAC3を沖縄本島から奄美大島に展開したことも離島侵攻対処を念頭に置いたものだ。

 つまり
陸自は作戦形態では露軍の最先端の領域横断作戦に対抗しつつ、露軍の戦い方に追随する中国への抑止力と対処力の強化につなげるその上で、呼応した米陸軍とともに対中牽制(けんせい)のメッセージを発信する。それが今回の訓練の主眼だ。


<動画あり>日米共同訓練、米陸軍ロケット砲を初実射 中露にらみ新戦術 - 産経ニュース 2021/6/29

 陸上自衛隊は29日、米陸軍と行っている日米共同訓練「オリエント・シールド(東洋の盾)」で、北海道の矢臼別演習場での米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の多連装ロケットシステムの実弾射撃を公開した。米陸軍のハイマースは米本土から展開したもので日本国内での実射は初めて。訓練では鹿児島県の奄美大島に米陸軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)も初めて展開し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺などで威圧を強める中国の眼前で日米の共同対処能力を実証する。

 
オリエント・シールドは陸自と米陸軍の実動訓練としては最大規模で、毎年行われている。今年は今月18日から来月11日にかけて実施し、これまでで最大級の約3000人が参加する。

 
実弾射撃は約10キロ離れた場所に敵部隊がいるとの想定で、敵の位置情報を共有した上で日米のどちらが射撃するか作戦を調整。午後1時半、ハイマースが1発を発射し、続いて約300メートル離れた地点から陸自の多連装ロケットシステムが15分間で4発を発射した。

 
ハイマースは米ワシントン州を拠点にする米陸軍第17砲兵旅団が展開させた。輸送機で運べるよう軽量化され、発射台となってATACMS(エイタクムス)という戦術ミサイルを搭載する。射程は約300キロで地上から艦艇を狙う対艦攻撃や島嶼(とうしょ)間射撃などへの投入も視野に入れている。

 
中国艦艇が太平洋に進出する際、通過を常態化させている沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡は約300キロの距離がある陸自の12式地対艦ミサイルの射程は約200キロだが、エイタクムスは海峡全体を射程に収める

 
米軍は分散配置が可能で、攻撃を受けても艦載機を搭載する空母のような壊滅的な被害を受けない地上ミサイルを重視している。海上で劣勢に立たされても地上戦力で中国の海上戦力に対処する構えだ。


 

 米軍は自衛隊が掲げる領域横断作戦と同じように、陸海空という従来の領域とウサデンにまたがる複数の領域で同時に戦力を発揮する作戦に力を注いでいるのだそうで、米陸軍が投入した部隊は、ウサデン部隊と火力打撃部隊で構成し、訓練でハイマースを実射した第17砲兵旅団はその火力打撃部隊にあたるのだそうです。

 日米が能力を高めようとしている領域横断作戦はどのようなものか。5月の富士総合火力演習のシナリオから作戦のイメージが明らかにされたと。
 《敵の通信を妨害し、指揮機関を混乱させ、射撃効果を増大するためネットワーク電子戦システムが電子攻撃》
 《電子戦システムによる電波情報の収集で敵の侵攻状況を察知し、火力発揮のために必要な細部の位置情報を無人機で収集》
 これが総合火力演習で陸自が明示した領域横断作戦。

 このシナリオは2014年から続くウクライナへの軍事介入で露軍が行った電子戦とサイバー戦を一体化させた世界初の作戦と酷似しているのだそうです。
 中国軍も網電一体戦としてサイバー戦と電子戦を一体的に展開する作戦を重視していて、防衛省幹部は「中国軍は露軍のウクライナでの作戦を手本に領域横断作戦の能力を向上させている」と警戒。

 中国による日本の南西方面の離島侵攻で米陸軍はハイマースを輸送機で緊急展開すると想定されているのだそうです。
 陸自は作戦形態では露軍の最先端の領域横断作戦に対抗しつつ、露軍の戦い方に追随する中国への抑止力と対処力の強化につなげる。
 今回の訓練の主眼は、米陸軍とともに対中牽制のメッセージを発信することだと。

 中国艦艇が太平洋に進出する際、通過を常態化させている沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡は約300キロ。陸自の12式地対艦ミサイルの射程は約200キロだが、米軍のハイマースが搭載する戦術ミサイル・エイタクムスは海峡全体を射程に収めるのだと。
 
 空母はミサイルで攻撃される可能性がありますが、米軍は分散配置が可能で、空母のような壊滅的な被害を受けない地上ミサイルを重視しているのだそうです。
 海上戦力の他に陸上戦力での抑止力も強化しようとしているのですね。
 
 ウサデン(宇宙・サイバー・電磁波)という新たな領域での能力と、火砲などの打撃力を融合させる「領域横断作戦」の強化が進められ、対中露への抑止力が高められています。



 # 冒頭の画像は、自衛隊が想定する「領域横断作戦」のイメージ図




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