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ゆりの木歯科医院通信

東京都文京区千駄木のゆりの木歯科医院での取り組み
「元気」「きれい」になるためにやっていることなど

ペコロスの母に会いに行く

2013年03月21日 | 面白かった本
ペコロスの母に会いに行く
岡野 雄一
西日本新聞社


40歳で故郷長崎にUターンした漫画家(62歳)が、親の老いを見つめてきた日々の、
笑えて、温かくて、どこか切ない家族の物語。
主人公は、認知症と診断され施設に暮らす現在89歳の母。
母が見せる「人生の重荷を下ろしたとびっきりの笑顔」や、
著者のはげた頭を見て名前を思い出すエピソード、
時折つぶやく亡き父との思い出話などを描いたコミックエッセイです。
「忘れること、ボケることは、悪いことばかりじゃないんだ。母を見ていてそう思った」
長崎市の老舗書店で2カ月間売り上げ1位を記録した自費制作本などから、
家族を描いた漫画を集め、新作やエッセイを加えて刊行!

内容(「BOOK」データベースより)



読み始めは軽い気分でしたが、
途中から涙がとめどもなくあふれてきました。

58歳で亡くなった父親に親孝行らしいことが出来なかった無念。
だんだん年老いてきた母親に対して、もっと優しくしてあげないと・・。

ほのぼのとした漫画の中にある、多くのメッセージを感じとり
涙が止まりませんでした。

誰でも親はいます。
生きていれば、年老いてきます。
人生の重荷を下してきた親を、
今まで全身で守ってきてくれたように
今度は子供が守っていかないと。

私にはそう思えた漫画でした。


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エンジェルフライト 国際霊柩送還士

2013年03月03日 | 面白かった本
エンジェルフライト 国際霊柩送還士
佐々 涼子
集英社


海外で命を落とした場合、遺体はどのようにして日本に帰ってくるのだろう?
もしくは日本で亡くなった外国人の遺体はどのように国に返すのだろう?
そんな疑問をもった著者が、日本で最初の国際霊柩送還の専門会社を取材する。

変色し、傷つき、変わり果てた姿の遺体を家族に見せるために、
生前のきれいな姿と同様になるように、あらゆる技術を施して戻していく。
社員の死者の尊厳を守ろうとする渾身の努力が随所に読みとれます。

こんな職業があったのか。

と驚愕しました。

震災があり、人の死が以前よりも身近に感じられてしまう、今だからこそ、
この本を読みながら生死観について考えてみるのもいいかもしれません

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ノンフィクション3冊

2012年12月30日 | 面白かった本
お休みに入りましたが

まだすんでいなかった家の大掃除
運転免許の更新
年賀状印刷

などなど

雑用に追われていましたが、ようやくひと段落
(大掃除は途中で諦め・・)

旅に出ています。

旅行には必ず本を持ち込み、さらに旅先の本屋でもつい購入してしまいます。

ここ最近はノンフィクションに凝っていまして
印象に残ったのは、この3冊。



僕の死に方 金子哲雄

41歳で急逝した売れっ子流通ジャーナリスト金子氏が、自分の余命を知り自ら綴った記録です。
「生」と「死」の間で激しく葛藤し、そして受け止め、
ご自身の「死生観」を貫き、最期まで真剣に生きる姿に心打たれました。

私の父は58歳で余命2か月と宣告され亡くなりましたが、
その時「死」は肉体が滅びるが魂は生き続けると思いました。
金子氏の奥様も同じように最終章で語っています。
残された人間は悲しいけど、どこかで繋がっているのではないかな。




拉致と決断 蓮池 薫

どこまで真実を語ってくれるのか?
と期待して読みましたが、肝心の内容にはあまり触れずに北朝鮮での生活が主な内容でした。
現状では仕方がないかもしれませんね。
まだ帰国できない方々がどのような生活を今尚続けているのか・・心配になりました。


この本の中で
日本は平和だが、自ら志願して海外の兵隊になる人がわずかにいる
と蓮池氏が語っており
「えっー!そんな人がいるんだ!」
とびっくりしていたら、こんな本を見つけました。



お父さん フランス外人部隊に入隊します。 駒村 吉重

内容(「BOOK」データベースより)
卒業旅行に向かった自慢の息子が、そのまま姿を消した。大学卒業を目前に就職先も内定し、すべては順調のはずだった。息子のなにをわかっていたのか。煩悶する父に、フランスから届いたのは、たった三行のエアメール。すべては、そこからはじまった。フランス外人部隊―。自らの意思で兵士となった息子は、「小市民」と決めつけたつもりの父への思いを捨て切れなかった。父はそんな息子を、「刹那主義」者だと思いながら、ただ、無事だけを願った。父と子、それぞれの思いは、手紙に託され、つながれていった。


フランス外人部隊に入隊するということにも驚きますが、
その事実を知り理解に苦しむ父が息子との手紙のやり取りを通じて、
心境を語ってゆきます。
親はいつまでも子が心配で愛おしいのが伝わります。



現実の話だけれども、自分の生活圏内では現実味が感じられない、信じられない
でも本当の話
だからノンフィックションは面白いし、いろいろ考えさせられてしまうのでしょうね・・。

お休み中は、フィクションに浸ります~。

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佐野眞一氏の本

2012年11月28日 | 面白かった本
少し前ですが、

「週刊朝日」がノンフィクション作家の佐野眞一氏の連載で

橋下大阪市長のことを取り上げ、

その内容に橋下さんが激怒し朝日新聞社に謝罪をさせた

という事件がありました。

この謝罪事件に関しては私の考えは述べませんが、

佐野眞一氏であったからこそ、橋下氏をここまで激怒させたのだと思いました。

佐野氏の本を読んだ方なら分かりますが

その人物の二世代三世代まで坂上り、ルーツを徹底的に暴き出す、すごい取材力です。



私も数冊読んだことがありますが、

孫氏の「あんぽん」に関しては孫氏さえ知らなかった事実が多数載せられていました。
(孫さんはそれに対して公表を拒否しなかったのでしょう)

さらに、取材した内容を分析し、最後は読者の想像力を沸き立たせるような
すごい筆の力なのです。


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誰でも治せる歯内療法

2012年11月02日 | 面白かった本
先日 歯内療法専門医の澤田 則宏先生のセミナーを聞きまして

著書である

「誰でも治せる歯内療法」

を購入しました。



奇をてらう内容でなく、
ベーシックに忠実にそして確実に積みかせねて、
歯内療法を成功へ導いてゆくことが書かれており非常に勉強になりました。


歯内療法(根の治療)は、やらない日はありません。

そして歯の予後を左右する重要な治療。

連休は、この本を熟読しようと思いました。
(旅行に行きますが・・・移動で読もうかな~)

若い先生には、特にお勧めです。


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夜と霧

2012年10月11日 | 面白かった本
夜と霧 新版
クリエーター情報なし
みすず書房


確か高校生の時に読んだ「20世紀を代表する一冊」

「夜と霧」。

ユダヤ人精神分析学者がみずからのナチス強制収容所体験をつづった内容に衝撃を受けたのを
覚えています。


近年、改訂版が新しく出版され、NHK教育TVで紹介されていたのを見て購入しました。



著者は精神科医師らしい観察眼で、極限におかれた人々の心理状態を分析しています。
人間のこころの奥深いところにあるものは・・。

多くのアウシュビッツ収容所関連の書籍が出版されていますが、
この本が世界中の人々に長く読み続けられている理由があります。

新書は読みやすくなっています。
21世紀にも受け継がれてゆくこの本を読むのをお勧めします。






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楽園のカンヴァス

2012年08月25日 | 面白かった本
楽園のカンヴァス
原田 マハ
新潮社


ニューヨーク近代美術館のMoMAが所蔵する、素朴派の巨匠アンリ・ルソーの大作『夢』。
この名作をめぐり繰り広げられる、論争。
そしてルソーの生きた時代のピカソとの謎。

美術に疎い私ですが、とても興味深く楽しく読めました。
美術館の運営の裏側も少し書いてあり、感心することも。


ルソーの生きた時代1900年初めのパリの日常も生き生きとした描写で書かれています。

アンリールソーの絵画を見に行きたくなりました。

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一瞬でいい

2012年07月26日 | 面白かった本
一瞬でいい
唯川 恵
毎日新聞社


軽井沢育ちの稀世と英次、東京から別荘へ避暑にくる未来子と創介。
4人の高校生たちが卒業記念に登った浅間山で、英次の事故死という悲劇が起きる。
残された三人は、彼の死を背負って生きる決意をし、それぞれの道を進む。
その後、18歳から50歳までの32年に渡る壮大な恋愛長編。
==

唯川 恵さんの本は、読みやすく以前から好きでした。

この本は、日本の高度成長期、バブル期、崩壊後・・と昭和の歴史とともに
3人の心理が年齢とともに変化していくのを丁寧に描かれ、
人生の深みさえ感じられます。
長編ですが、途中で止められずに困ってしまいました・・。

最近は恋愛小説を読んでいなかったので、十分に楽しめました
夏の読書にお勧めで~す。

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置かれた場所で咲きなさい

2012年07月16日 | 面白かった本
置かれた場所で咲きなさい
渡辺 和子
幻冬舎


35歳から85歳の現在まで修道女として人生を過ごし
岡山県のノートルダム清心学園の理事長を務めている著者。

キリスト教の教えにもとずき、心に染みわたる内容です。

==

Bloom where God has planted you.
置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。
咲けない時は、根を下へ下へと降ろしましょう。



「時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのですよ。
置かれたところで咲いていてください。
結婚しても、就職しても、子育てをしても、「こんなはずじゃなかった」と思うことが、
次から次に出てきます。
そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。
どうしても咲けない時もあります。
雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理に咲かなくてもいい。
その代わりに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのです。
次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。

現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。
いい出会いにするためには、自分が苦労をして出会いを育てなければならない。
心にポッカリ開いた穴からこれまで見えなかったものが見えてくる。
希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること。
信頼は98%。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておく。
「ていねいに生きる」とは、自分に与えられた試練を感謝すること。

amzonより

==

この本は

疲れたとき、人に優しくできないとき、なにか後悔したとき、自分が嫌になったとき

そんな時こそ読みたい永久保存版です。

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ワイルド ソウル

2012年06月26日 | 面白かった本
ワイルド・ソウル〈上〉 (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎

垣根涼介 著

第25回(2004年) 吉川英治文学新人賞受賞
第6回(2004年) 大藪春彦賞受賞

8年前に上記を受賞して話題になった時に「読みたいな」と思ったものの、
実現しませんでしたが、最近ようやく読みました。

スリルあり、躍動感ありで、睡眠時間を削って読んだ本は久しぶりです。

==

内容(「BOOK」データベースより)
1961年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。
しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。
戦後最大級の愚政“棄民政策”。
その四十数年後、三人の男が東京にいた。
衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。


==

戦後にブラジル移住をされた方々がたいへんな苦労をされた、ということは聞いたことがあったが
ここまで残酷で辛い現実が実在していたとは知りませんでした。
本を読み終えた後でも、彼らの無念が心の中にこだましています。


筆者の垣根さんが、この本を書くにあたり南米を取材した本

ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記 (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎


日本と全く異なる南米の国民性が面白く描かれています。
世界は広い、多くの民族と想像がつかないほどの思考がある。
だから生きているのは、時には辛いときもあるけど、楽しいんじゃないかな。
と思いました。

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