先月末に私と同じ立場の高齢女性(嫁の実母)が老衰のため亡くなりました。
年齢は私のほうが下ですが、食も身体も細くて、転んだり、つまづいたりの
骨折で入退院、大きな病気はなかったけれど徐々に衰弱していったようです。
話し方も立ち居振る舞いも上品で、穏やか、地味で美しい人でした。
お元気だったうちにお会いしてもっとお話ししたかった、残念です。
お焼香でその寝姿を拝ませていただいたら、年齢が近いだけに
その姿がとても身近に感じられ、自分に重なってみえてきました。
誰にでもいつかやってくる最期ですが、老いて死をむかえるまで、
どんな意識下にあるのでしょうか、分かりません。
最近読んだモーム『片隅の人生』の最後はこんな文章で終わってます。
とても心魅かれたので紹介します。(天野隆司訳ちくま文庫 p.388)
・・・手際よく家事や農園の仕事をこなしながら、その一方で、
揺るぎない静謐な心をもって、やがて自分の身に訪れる運命をじっと
待ち構えている。はたしてどんな運命が待っているのやら?・・・
それがどんなものであろうとも、人間の想像力がもたらす最上の夢が
たとえ実現したとしても、それがすべてとどのつまり、命がつきる最後には、
ただ幻でしかないのである。
年齢は私のほうが下ですが、食も身体も細くて、転んだり、つまづいたりの
骨折で入退院、大きな病気はなかったけれど徐々に衰弱していったようです。
話し方も立ち居振る舞いも上品で、穏やか、地味で美しい人でした。
お元気だったうちにお会いしてもっとお話ししたかった、残念です。
お焼香でその寝姿を拝ませていただいたら、年齢が近いだけに
その姿がとても身近に感じられ、自分に重なってみえてきました。
誰にでもいつかやってくる最期ですが、老いて死をむかえるまで、
どんな意識下にあるのでしょうか、分かりません。
最近読んだモーム『片隅の人生』の最後はこんな文章で終わってます。
とても心魅かれたので紹介します。(天野隆司訳ちくま文庫 p.388)
・・・手際よく家事や農園の仕事をこなしながら、その一方で、
揺るぎない静謐な心をもって、やがて自分の身に訪れる運命をじっと
待ち構えている。はたしてどんな運命が待っているのやら?・・・
それがどんなものであろうとも、人間の想像力がもたらす最上の夢が
たとえ実現したとしても、それがすべてとどのつまり、命がつきる最後には、
ただ幻でしかないのである。