はやと、ニューヨークをゆく   ~マンハッタン&ウエストチェスターで子育て~

こんにちは、僕はやと、6歳。
2008年9月マンハッタンで、2010年3月郊外のウエストチェスターで生活スタート!

ニューヨークで落とし物

2010年01月13日 | 街をお散歩<マンハッタン>
『赤い靴の物語』

1月8日金曜日、ぼくのプレキンダーのお迎えにママと妹が2人地下鉄で乗ってきた時のこと。
降りたと同時に妹は後ろを振り返ってワーワー何やら訴える。ふと見ると妹の片方の赤い靴が無くなっていたらしい。きっと車内に落としたんだろう。
日本で買ったばかりのお気に入りのフェルトの温かな赤い靴。
寒い中ママはがっかり肩を落とし、妹は片方だけ靴下を見せて、ぼくの教室まで迎えに来てくれた。

そしてその晩、ぼくは嘔吐の風邪をもらい翌日で治ったかと思うと、
パパが4泊5日の出張で出た日曜日の晩に妹とママが嘔吐した。
だからぼくは1日学校を休んだ。異国で誰も助けてくれないしんどさ、外へも出れず、ぼくは妹とケンカばかり。そしてママはぼくばかり怒りまくる。

そんな中でも、妹の靴が忘れられなかったママ。
地下鉄の落とし物に問い合わせをしようと調べたけれど、地下鉄からバスからニューヨークの公共機関すべての落とし物を扱ってる電話番号1つしかなく、英語に不安なママ。14日出張から帰ったらペンステーションのその落とし物窓口へ行ってくるよとパパ。

13日水曜日、またぼくのお迎えにママと妹が地下鉄に乗り、同じ1番前の列車から降りた後だった。
ふとプラットホームの下を見た。
あっ、赤い妹の靴があった!
車両とホームの隙間に妹は片方落としていたのだ。
すぐ近くにいた警察官に事情を話すと駅員に説明しなさい、と。先に息子をピックアップしてからまた来ます、とママはぼくを迎えに来た。

とはいうものの、地下鉄の窓口のおじさんおばさんって、とても無愛想な人が多し、英語で上手く言って簡単に取ってもらえるものか、ドキドキ緊張してきたママ。
どうしようどうしよう。
でも今しかない!
事前に英語で書いたメモを見ながら、1人しかいないガラス越しの女性に大きな声で事情を説明した。すると先ほどの警察官もやってきて事情を一緒に話してくれた。
女性は誰かに電話で相談。’1時間ほど待ちなさい。中のホームのベンチに座ってて。’という答えが返ってきた。




1時間?!すぐ下に落ちてある物を拾うだけなのに?棒で簡単に拾ってくれないの?
小さな子どもがいるし、こんな地下鉄のホームで1時間も。
電車を全て止めるのかしら、そしたら賠償金とか払わないといけないの?本当に取ってくれるの?どうしようどうしよう、不安になるママ。

でもぼくは妹とずっとお利口さんでお菓子を食べたり歌って待ったよ。
ラッキーなことに30分で、2人の男性が長い棒を持ってやってきた。
そして地下鉄が発車した後すぐに拾い上げてくれた。
ああ、どうもありがとう!!ママ脱力。
2人の男性と付き添ってくれた警察官にぼくも’Thank you!'とお礼を言ったよ。
靴は黒く濡れて汚れてたけれど、綺麗に洗ってあげようね。




大都会の地下鉄であきらめかけた落とし物。
赤い妹の片方の靴。

ニューヨークで見つけたもの。
いろいろ。