ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

熱海ご一泊。

2007-03-21 | Weblog
今日は熱海でお泊り宴会。

泉質が塩泉で、あんまり好きじゃないんだけど、まあいいか。

2年連続で同じ宿というのも、初パターン。

当分そうだというんだけれど……。

箱根の某鄙びたホテルも多分同額くらいだから交互がいいなぁ。

とにかく、行ってきま~す。

*旅行は「日常」からの脱却ということで……。しかし、最近は「【非】日常」と称するに相応しくない記事が混ざってしまいますが……。まあ、いいよね。*

安易な続編は、所詮そこまでなのだが、登場人物は可哀相だよな……

2007-03-20 | 映画
キャリー2」“the RAGE CARRIE 2”

プロデューサーはポール・モナーシュであり、部分的には前作のフィルムを使っているくらいだから、正統な続編なのである。

1999年作品。23年を隔てた続編であり、スー・スネル役でエイミー・アーヴィングも出演している。

精神に異常を来たし、強制入院させられる母親。冒頭、蝋燭に照らされる部屋や、キリスト像など、前作を踏まえたギミックが提示され、しかも幼い少女の意志に逆らい、鳴動する窓・窓・窓……そして、回転する画面と、一匹の犬をターニング・ポイントとして、少女が娘へと成長したとわかる。

レイチェル・ラング(エミリー・バーグル)は養父母に世話をされながら高校に通っている。ある日スクールバスで、そろいのタトゥーを彫った親友が「遂に経験した」と嬉しそうに語り、「お相手の告白は昼のお楽しみ」と言っていたのに、屋上から飛び降り自殺してしまう。

レイチェルを慰めるカウンセラーのスネル先生は、彼女自身もいまだに抜け出せないトラウマを抱えているのだった。(もちろん、20年前のあの事件だ! しかも、あの火災現場は今もそのまま。ただしキャリー・ホワイトは悪質な放火犯と世間では思われている。)

高校のフットボール・チーム「ブルドッグス」のスター選手たちは許しがたい悪い遊びを繰り返していた。女の子を弄び、その「数と質」を競っている。「ブス」の「処女」を陥すと高得点なのだった。レイチェルの親友はその毒牙にかかったのだった。

……ラストのテレキネシスの嵐による惨劇に、「怒り(レイジ)」の暴走に、ひたすら物語は突っ走っていくのであるが、そのお約束ぶりが悲しいのである。

国語(English)の授業における作品理解が「ロマンチック」である「彼氏」というのが、トミー・ロス(ウイリアム・カットが前作で演じていた人物)の再来のようだが、トミーよりははるかにセコイ人物なのも悲しいような……。「惨劇」に遅刻した理由だって……。

おなじ役者がおなじヒーローやヒロインを演じている続編(たとえば「ダイ・ハード」や「ブレイド」のように)ではなく、とにかく無理やり続編系の作品は大概オリジナルの3分の1程度のテンションで出来上がっていれば及第点じゃないかな、と思うが、この作品はそれくらいの「面白さ」は具えていると思う。

その程度で許せるならばご覧ください。

スー・スネルが精神病院でレイチェルの母親から聞き出す「衝撃の事実」も……お楽しみに!!


結構な怪作だったぞ! 「香港ゾンビ」!

2007-03-18 | 映画
「香港ゾンビ」

イラクの細菌兵器なのか? ジュースのボトルに混入させられている(?)謎の薬。

香港のテナント・ビルの一角の、小さな海賊版VCDショップの店員のモーディとビー。ボスからの電話でボスの車を修理屋から受け取りに行く。その帰り道にひとりの男を轢いてしまう。

その男こそ謎の薬の所持者だったが、うわごとのようにいう「ボトル」という言葉に従い、「ジュース」を飲ませてしまう。死んだと思われたこの男を当初は放置するが、次に所在を確認するといない……。

結局はゾンビ化した男によって、地下駐車場から次第に感染が始まる。

以後、「馬鹿らしい状況」の「ゾンビ(Dawn of the Dead)」パロディという感じで進むが……、「東京ゾンビ」ほどトンデはいないものの、なかなか面白かった。

レンタルなら、お時間があるならOKというのが正しい評価。

物好き以外には勧められないかな。

そろそろ1回「電王」を語っておこう!

2007-03-17 | ドラマ
仮面ライダー電王

二回分溜めていたので、今日見た。

ウラタロスの後編。栗原瞳さんゲストの前編。

面白いねぇ。

「電車に乗る」のは確かにライダーじゃない。実は実際の彼らは「電ライナー」のコックピットに収まる「バイク」型の操作システム(かつ、着脱可能なシステムなので「オートバイ」そのものにもなる!)に跨るので「ライダー」なのである。

そんなことは、どうでもいい。

シナリオは「仮面ライダー龍騎」のメインだった小林靖子さん。7話現在全部担当である。とっても安心できる面白さだ。

不幸を招き寄せる少年、歴史の「特異点」である野上良太郎は、「イマジン」(「未来の人類」は時を越える際に「魂」だけの存在として「現在(過去)」に現われるのだった。それが「イマジン」である!)に取り憑かれ、歴史を改変しようとする悪の「イマジン」と闘うことになる。

イマジンは「魂」だけの存在なので「取り憑いた」相手の頭の中にあるイメージを借りて姿をあらわすのであるが、真っ赤な鬼の「モモタロス」(桃太郎なら正義の味方のヒーローだから、というのが良太郎がその姿を頭に浮かべた理由)の力を借りて彼が変身したのが「電王=ソードフォーム」。「モモタロス」の性格により「俺、参上!」と名乗りを上げる俺様キャラクターである。

良太郎の不幸は尽きず、「ウラタロス」にも憑かれる。「陸(オカ)釣り」専門ともいえる、「浦島太郎」な「イマジン」で、彼の力を借りると「電王=ロッドフォーム」となる。

これが面白いじゃないか!

ベルトにはあとボタンがふたつ。

キンタロスとタツタロスなんだそうな。金太郎は、アックスフォームということかな。

実は「イッスンボー」とかいうのがいないかな、と期待していたのだ。自分や相手をミクロ化・マクロ化するハンマーフォームとか、ありかな、と思ったので。

この作品の面白みは、アイデアの広がりの、裾野が広いところ。

当分小林シナリオでこのまま突っ走って欲しいな。

応援しています!

「新耳」史上「最恐」作品?

2007-03-16 | 映画
怪談新耳袋ノブヒロさん

前半はかなり文句を言いながら見ていたのです。

「ノブヒロさん」という「実話」の人物が、なんというか「オカマっぽい」「執着気質である」「不思議な宿命を臭わせる」だけで、あんなに「生前からストーカー」であるのは違うんじゃないだろうか、と思ったから。

映画は当然の如く「原作」「実話」から離れていいのですね。後半の内容を考えると、「実直生真面目なノブヒロさん」の要素を捨て去るしかないというのは、見終わって、理解できたのでありました。

曽祖父の生まれ変わりであるノブヒロ、そしてヒロインのエツコはノブヒロが見つけて確信した曽祖父の心中相手の生まれ変わりだったわけですから。

宿命に突き動かされる「邪霊」と、幼い娘を抱えてその「宿命」と対峙するヒロイン。

内山理名ちゃんはテレビ・シリーズ「新耳袋」最高傑作の清水崇監督三部作の主演。「新耳」の事実上最後の映像作品を飾るのに相応しい女優であったと思います。

*ところで、わたくし、つい先日「新耳袋」第九夜と第十夜をBookOffで105円×2で入手。まさに読んでいる最中。(もちろんコンプリートを目指している角川文庫版は新刊で買いますとも!)やっぱり、新耳は凄いや!*

*映像版「怪談新耳袋」、是非見ましょう! 原作「新耳袋」も読みましょう!*

懐かしくも美しく、物悲しく、それでいて怖ろしく……

2007-03-14 | 映画
キャリー」(Carrie)

ブライアン・デ・パルマ監督作品で、わたしが初めて劇場で見たのが「キャリー」だった。

新潮社から出版されていたハードカバー版がキング初体験。

殺しのドレス」や「ミッドナイトクロス」の回でも書いたけれどもピーノ・ドナッジョの音楽が美しいのです。そしてソフト・フォーカスの職人技なカメラ!

スプリット・スクリーンという手法での、事態の平行(パラレル)描写。ダンス・シーンでの定点回り込み。スローモーションで描くシーンもあれば、極端なジャンプ・カットもあり、映像テクニックの見本帳みたいなところがある。だから、好きなシーンはたくさんある。

そういえば、あの有名なラスト・シーンはその後さんざん真似されたものだ。
音楽のパターンといい、間合いといい、比較的新しいところで思い浮かぶラスト・シーンの「引用」は「催眠」(落合正幸監督 稲垣吾郎 菅野美穂 宇津井健 出演)かな。

原作と映画、双方を知る者としていえば、瑣末なシーンでは“Carrie White eats shit.”の悪戯書きもきちんとあるし、“Carrie White Burns in HELL!”なんていうのも、確か原作にある記述だったりする。

若いウイリアム・カット、ジョン・トラボルタ、ナンシー・アレン、エイミー・アーヴィングらを見ることも出来る。

未見の方は是非どうぞ。

最近の吸血鬼は南部の砂埃の中に棲息している模様です。

2007-03-13 | 映画
ヴァンパイア・ハンター」(THE FORSAKEN)

姉の結婚式のために車で故郷へと向かうショーン。しかもアルバイトとして車(メルセデスのオープンカー)の搬送をも果たしている。依頼主の忠告ではヒッチハイカーなど拾わないはずだったが、車がパンクして予定外の失費をし、「おれがガス代を持つ」という甘言に、ニックというハイカーを乗せる。

これが間違いのもと。ニックは吸血鬼に咬まれた、ヴァンパイア・ウィルスのキャリアであり、1年余も前から親ヴァンパイアを捜す「ハンター」だった。口も利けずに怯えるだけのブロンドの娘ミーガンに掌を噛まれ、ショーンもまた、キャリアになってしまう。

ここでのヴァンパイアは、窮地に陥った十字軍騎士が地獄の悪魔アバドンの誘いにより命永らえる代わりに「堕落したる者(The Forsaken)」と成り果てたという存在。四人までは退治され、現代には東アフリカひとり、ヨーロッパにひとり、アメリカにふたりいるのだという。

犠牲者も何も手を打たなければ1週間で吸血鬼化するが、ある「犠牲者」医師が開発した薬で二年ほどは発症を延ばせるという。

お色気も、アクションもほどほどで、見ていてなかなか気分は良いのだが、それ以上の中身がある作品では決してない。

「ブレイド」のようなヒーローものではない点で好感が持てるのだが、ミーガンなんて最初のシーンでヌードを見せてくれるためだけにいるようなものなのが残念だ。いや、結構楽しみなヌードだったのでばっちり掲示はしておくけれど。

続編を期待させる、ちょっとロードムービーっぽさもいい感じである。

見て、時間なりに楽しめるから、損はないかな。

まずまずよく出来たフェイク・ドキュメント

2007-03-12 | 映画
日本のこわい夜〈特別篇〉

フェイク・ドキュメントということで、一緒に借りてきたのが昨年の夏にテレビ放映されたこの作品。

心霊バラエティの体裁をとった、それこそ実はフェイク・ドキュメントという作品で、要所要所にそういう作り物臭さが漂うのだが、ほら、心霊ドキュメントとか、そっち系のバラエティというのはそもそも作り物臭いではないか! そこが巧みなのだな。

やっぱりチープなバジェットのオリジナル・ビデオには敵わない出来になるのである。

この作品の仕掛け人の白石晃士監督は他でもない「ノロイ」の監督である。

しかし、その白石監督はブロードウエイのうそ臭いシリーズ「ほんとにあった呪いのビデオ」シリーズに深く関わっている。

まあ、「月刊ムー」の心霊ビデオ「戦慄のムー体験」の演出を鶴田法男監督が演出していたりして、まあ、そういう経歴は安直には馬鹿に出来ないわけである。

未見の方は、まあ、テレビ的にはお手本といえるフェイク・ドキュメントとしてお勧めしたい。