ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

火星の同類ども(2)

2006-11-11 | 映画
ゴースト・オブ・マーズ」(GHOSTS OF MARS)

なんだ、カーペンター、やっぱり問答無用の面白さじゃないか!


地球の植民化、テラフォーミング化が進む火星。

火星の地中に封じられていた古代の火星人の亡霊が、蘇った。その赤いもやもやとした煙のようなものが人間に乗り移ると、乗り移られた者は凶暴な火星戦士となるのだった……。

今まで三度(たび)無罪となったという犯罪者ウイリアムズが、辺境の炭鉱町で捕まったという。その受け取りと護送のために火星警察の一部隊が派遣されるが、到着した炭鉱町は既に全滅していた。町唯一の遊技場には首を刈られ逆吊りにされた遺体が無数……。

凶暴な、古代火星人に取り憑かれた者たちに襲撃された警察官は、ウイリアムズとその兄弟たちと手を結ぶが、死を怖れない(なにしろ、宿主が死んでも次の宿主に移るだけだから)火星戦士に追い詰められていく。

起死回生。原子力発電所を暴走させ、半径三キロ規模の核爆発を起こさせるが……。

なんとまあ、「アサルト13」を待つまでもなく、カーペンター、「要塞警察」の実質リメイクをこんなところで行なっていたのだね。まあ、さらにその原典はジョン・フォードの「アパッチ砦」だそうだが。

*火星人の円盤型手裏剣が怖いね。しゅるしゅる飛んできて、首を跳ね飛ばすのね。*

*「巨大アメーバの惑星」とか、古代火星人の呪いみたいな話は、50年代B級SFでも見かけるネタではある。*

*しかし、「バイオレンス・ジャック」的アイデアを「ニューヨーク1997」(と「エスケープ・フロム・LA」)で、きちんと作品化したカーペンターだから、ここはこれもやっぱり永井豪作品と重ねて語っておかねば!*

*古代火星人が「侵略者=地球人」を攻撃する話といえば、「MAJIN SAGA(マジン・サーガ)」じゃないか! 地獄皇帝(ヘルカイザー)ね!*