ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

何もかもが、火星からやってきた(1) 火星軍の攻撃!

2006-11-03 | 映画
マーズ・アタック」。

もう10年も経っていたのだね、この作品から。

ジャック・ニコルソン演じる大統領の俗物ぶりが、いまやジョージ・〈息子〉・ブッシュを思わせるが、96年当時はビル・クリントン時代で、ちょうどパパと息子の間の時代になるわけだが、この暴走ぶりは、なんともブッシュ・ライクだわなぁ。ことに「華氏911」なんてマイケル・ムーアのドキュメントを見てしまうと。しかも、彼は大統領と成金俗物王の二役だったではないか! 二役こなしていると、初見の時には気付かなかったと思う。今回、キャスト表でやっと認識した次第。

トム・ジョーンズご本人が、自身の役で朗々と歌って、笑わせてくれる。

ピアーズ・ブロズナンがぜんぜんジェームズ・ボンドじゃない、C調科学者を演じていて、これが笑える。

脳味噌剥き出しの、悪意火星人が、CGばりばりで、快感である。SFの名作(マスター・ピース)、フレドリック・ブラウンの「火星人ゴー・ホーム」を髣髴とさせる悪ふざけ火星人である。(ブラウンの作品を映画化した本物は、どうも評判が芳しくなかったようである)。

火星人がホワイト・ハウス潜入のために化ける“巨乳美女”がたまらん! なんだ、あの動きは!? うー、また見たくなるな、あのアクション。

そして、お約束の意表を突いた弱点で次々に退治されていくラストは、よいな。
「病原菌」ならぬ、「音」が弱点なのは、X星人(「怪獣大戦争」)だったよな。「(音痴の)歌」が弱点なのはキラー・トマト(「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」)か。

見直してみると、思った以上に、侵略SFの王道にかなった作品である。


……で、それならば、と時間の流れを遡り、見るべく買っちゃいましたよ。「スペース・インベーダー」こと“Invaders from Mars”を。1986年作品。

それは、また明日!