大判カメラ日記。

ワイズクリエイト オフィス・木戸嘉一のブログです。

吉野信先生の本。

2010年06月08日 | BOOK
皆様ご存知の写真家・吉野信先生が表題の書籍を出版されました。内容をまとめますと『東京オリンピックを5年後に控え、皇太子ご成婚にわく昭和34年、日本の無名メーカーが出品した1台のカメラが米カメラショーで大反響を巻き起こした。「ゼンザブロニカ」―吉野善三郎が8年の歳月と1億円の私財を投じて完成させたこの6×6判カメラは、独創的なメカニズムで「夢のカメラ」と喧伝された。プロデビュー当時のS型から最後を飾ったRF645まで、歴代ブロニカとともにタフな撮影行に挑んできた写真家が、最高の「相棒」の魅力を語る!歴代ブロニカ仕様一覧や愛用写真家インタビューも収載。(光人社刊、2520円)』となります。是非書店にてお求め下さい。またワイズにサンプル誌がありますのでご覧になって下さい。話は変わりますがこの度、吉野先生が5x7インチのとても古い木製カメラを入手され、ご自身でメンテナンスを行い見事に4x5インチカメラとして再生。古いレンズと一緒にテスト撮りした作品をお見せ頂きましたが、腕さえ有ればカメラを選ばずで、とても古いカメラとレンズで撮影したとは思えない作品でした。3枚お撮りになった作品は、どれもアオリを使ったピントも露出も構図もベストの作品ばかり(こんな言い方はプロに対して失礼ですね)。やはりプロは違います。

「エアロアクタス」のお値段は?

2010年06月08日 | カメラ機材
昨日も芥川善行先生の写真集のお話をしましたが、今回は航空写真専門カメラ「エアロアクタス」についてです。芥川先生は航空写真の第一人者として活躍中ですが、より航空写真を撮影しやすい様にカメラもご自身で制作してしまいます。写真は先日頂いた最新の「エアロアクタス」。狭いセスナ機の小さな窓からでも撮影できる様にズームファインダーを左側面に装着し、左右ののグリップでカメラをホールディングしやすくしています。そしてビックリするのがヘリコイドを併用し4x5インチカメラでレンズ交換が出来る事。前面のレンズガードは芥川先生デザインの富士GX617やGS645のシルエットを彷彿させます。これだけのカメラをもし売って頂けるとしたら幾ら位ですかとの下世話の質問に対して「600万円くらいかな」と一言。もしこの様なカメラを設計図を起こすことから始めたらとてもこの金額では納まらないでしょうともありました。やはりプロのアイテムは私達が想像できないくらいにレベルが高いのです。