いよいよ大晦日になってしまいました。今年はいろいろなことがありました。特に今年6月から始めたブログ「大判カメラ日記」は同じ内容のモノをgooブログとワイズのホームページで紹介しいる影響か、沢山の方々から「読んでいるよ!」「毎日見てるよ!」等の言葉を頂いています。特にgooは150万以上あるブログの中で8~9千位のアクセスランクを頂くまでになりました。だからいい加減なことは書けないとの気持ちを持って毎日更新しています。これからも書き続けるつもりですのでご意見、お便り等をお待ちしています。さて大晦日ですが年末の情景を撮影するためにアメ横に出かけようとしましたが、あまりもの混雑が予想されたので急遽目的地を変更、東京下町台所のひとつ谷中銀座に行ってきました。ご存じ谷中・根津・千駄木は東京の下町を代表する町として人気のスポットですが特に谷中銀座は正月用品の買い出しで大変な賑わいでした。中には外人観光客もちらほらと見かけ、下町スポットが外国からの観光スポットと重複していることを実感。それにしても外国の皆様は日本でどのようなお正月を過ごされるのでしょうかね。もう後数時間で2011年を迎えます。来年が良い年であるように。
年末のある日、閉店と共にワイズの電動シャッターを閉めようとしていたら「ガシャ、ガシャ」と言う異音が。それっきりシャッターは動かなくなり営業に支障をきたす事態が発生。急遽文化シャッターに修理を依頼するも、電動シャッターを交換するには店内の天井を剥がし大工事が必要とのことで時間的に相当に掛かかると無情な答えが返ってきてしまった。年内完成と費用等も考慮し、新規にスライド式のシャッターを採用をすることに決定。その工事が年内最終営業日に間に合って無事終了しました。写真の様にちょっと檻っぽくなってしまいましたが、これで年末年始の防犯にも一安心。ただ左右に開くこのシャッターはオープンした状態でも店頭両側にシャッターが残ってしまい、まるで大判レンズのケラレ現象の様です。店内から外を見ると多少視界が悪くなった分、ちょっとした閉塞感がジワジワと込み上げてきます。そのうちに慣れる事を期待して、最終営業日は安心の新シャッターを締めて、新年4日からの営業日を迎えたいと思います。皆様良いお年をお迎え下さい。
今年もあとわずか。本当に慌ただしくなってきました。昨日出かけた帰りに、正月準備真っ最中の湯島天神境内を通ってみた。丁度本堂の前では職人さんが大きな賽銭箱を組み立て中、またその前には初詣客の交通整理をする櫓が完成している。受験生と思われる学生風の若者も最後の神頼みなのか両手を合わせて「合格祈願」のお参りに力が入っている。本当はそんな時間は無かったのだが、余裕の体で久しぶりに境内を一回りしてみると「何と!」早くも花が満開な梅木を発見してしまった。例年早い木でも1月中旬にゆっくりと開花するのに年末に完全開花しているとは私の記憶には無かったと思う(記憶もいい加減だが)。「まだ12月ですよ!」。いくら天候不順で今年は暑かったといっても、ちょっと異常ですよね。ただ、暫し梅の花を見上げていると「異常だの何だの・・・」と言う気持ちも吹き飛んで梅の花に見入ってしまった。開花した梅の花と湯島天神・本堂が絶妙な組み合わせだったのだ。
ワイズのある本郷は東京大学医学部が在る関係で、医療関係の会社が沢山あるエリアとしても有名です。宇田川哲夫さんとお会いしたのもそんな地理的関係だったかもしれません。ワイズが日本橋から本郷に移転した6年前に、宇田川さんが4x5フイルムの現像を出しにお立ち寄り頂いたのが最初でした。その後いろいろ話していると、宇田川さんは本郷に在る富士フイルム関連の医療関係会社の社長さんであることが分かりました。普通、大きな会社の社長の持つ「威厳」等のイメージとちょっと違い、どこか気さくで暖かみのある感じを受けたのは、実は宇田川さんは根っからの「山男」だったからでした。忙しい合間をぬって山に通い大判カメラで撮影を続けていました。今年、仕事を完全リタイアされ、来年新春早々に今まで撮り続けた「聖岳」周辺をまとめた写真展「聖岳を巡りて」をめでたく開催する事になりました(拍手)。山の中では決してメジャーなイメージがない「聖岳」ですが四季を通して撮影された大判カメラによる作品はどれも必見です。山の全貌、足下、木々、岩、雪、草、花等を捉えた被写体ひとつひとつに宇田川さんの山への想いを感じることが出来ます。是非ご覧になって下さい。また急な話だったのですが写真展記念パーティの幹事役をお引き受けすることになりました。宇田川さんリストアップの方々にこれからご案内しますが、私も是非出席して宇田川さんに「おめでとう」を言いたい言う方がおられましたらご相談下さい。
宇田川哲夫 写真展
「聖岳を巡りて」
富士フイルムフォトサロン/東京
2011年1月21日(金)~1月27日(木)
写真展記念パーティ
2011年1月22日(土)19時より
場所・六本木
宇田川哲夫 写真展
「聖岳を巡りて」
富士フイルムフォトサロン/東京
2011年1月21日(金)~1月27日(木)
写真展記念パーティ
2011年1月22日(土)19時より
場所・六本木
皆様ご存じの「コンタツおじさん」こと写真家の近藤辰郎さんから山と渓谷社発行の「美しき日本の山」カレンダーが届きました(写真)。私の様に山が好きでもとても自分では登山できない人間には最高の贈り物です。元来日本ほど山と海に恵まれた国は無いと思います。特に山に関しては昔から「100名山」などの名称に代表されるように日本人は山が好きで、山岳信仰もその現れかもしれません。カレンダーを開くと「利尻山」「白馬三山」「八甲田山」「岩木山」「妙高外輪山」「鳥海山」「大日岳」「宝剣岳」「槍ヶ岳」「十勝岳」「谷川岳」「剣岳」等の日本を代表する山々の四季の写真が目の中に飛び込んできて、それは迫力の写真ばかりです。よく調べるとこれらの作品は全て銀塩の大中判カメラでの撮影だったのです。更にその中の6作品がリンホフカメラでの撮影でした。だから見応えのあるカレンダーなんだと納得してしまいました。山に登れない人間が高い山に憧れを持てるのも近藤辰郎さんのような山岳写真家がこの様なカレンダー、写真集で作品を発表して頂けるからこそと思います。近藤辰郎先生、来年も頑張って下さい。ありがとうございました。※「美しき日本の山」カレンダー。発行・山と渓谷社。1470円(税込)。お求めは書店にて。
クリスマスは終わりましたが今日もクリスマスのお話です。子供の頃、クリスマスで賑わうおもちゃ屋を覗いていると丸いガラス玉の中にクリスマスツリーとサンタクロースが入った置き物に興味を持った事を覚えています。当時はガラス玉の中には何の液体が入っているか分かりませんでしたが、ガラス玉を逆さにして戻すとガラスの中に雪が舞って、それはそれは幻想的な世界が子供の心の中で広がったものでした。この正体は「スノーボール」又は「スノーグローブ」と言って19世紀前半にヨーロッパでペーパーウェイトとして使われたのが始まりで、球形の透明容器の中を水で満たし人形や建物などのミニチュア、雪に見立てたものを入れ動かすことで雪が降っている風景をつくるモノだったのです。子供の頃はいくら欲しくても直ぐに買える環境にはありませんでしたのでスノーボールの幻想的な世界を自分のものにする夢は叶いませんでした。ところが昨年ある服飾店でオルゴール機能の付いた大きなスノーボールを見つけました。ゼンマイを巻き上げるとメロディと共のサンタを乗せた赤い車が雪の中をゆっくりと走り出します。何で大人がと思われるでしょうが、お店に交渉してこのスノーボールを分けて頂きました。そして今年、やはり町を歩いていると小さなクリスマスバージョンのスノーボール3個を発見。これも大人買い!「子供の頃の夢が叶ったり」でした。(何て小さな夢だったのか?)
メリークリスマスです。昨日のブログでは年々クリスマスというイベントが遠くに感じられると書きましたが今日は一変です。実は久しぶりにクリスマスプレゼントをもらいました。クリスマスプレゼントをもらったことなど数十年無かったことでしたが今回像のマークの入った袋を渡され、中を開けると写真の像のマーク入り財布が飛び出してきました。像のマークというのは勿論「ハンティングワールド」の 事で、とてもオシャレなブランド財布だったのです。私の記憶ではハンティングワールドの創設者が過酷なアフリカの地でもカメラ機材を守るアウトドアグッズ(カバン)が必要になり自身で造ったカバンがハンティングワールドの始まりと記憶しています(間違っていたらごめんなさい)。と言うことでこの財布もカメラつながりだったのです。ハンティングワールドの大判カメラ専用カバンがあったらちょっとオシャレかもしれませんね。因みにこの財布をプレゼントしてくれたのは私の息子です。息子からこの様なクリスマスプレゼントをもらうのも初めてでした。久しぶりに嬉しい気持ちと「何倍にして返さないといけないのかな?」と思う気持ちがちょっと頭をよぎってしまいました。
今年も残すところ1週間となりました。巷間ではどうも今日はクリスマスイブの様です。年々クリスマスというイベントが遠くに感じてしまうのはやはり年齢のせいでしょうか?この時期、疲れがたまってきて正月の三が日はどうも身体の休養日と化しているようでもあります。さて疲れたときの食事に「ウナギ」があります。ウナギは疲労などに効果のある滋養強壮の代名詞的食材でビタミンA、B、B2、E、D、カルシウム、カリウム、鉄なども含む大変な食材なのです。風邪、ストレス、高血圧等にも良いとされてもいます。また何と言っても「味」がよろしい。てなわけで昨日は昭和22年創業の神田にある「きくかわ」に行ってきました。わたしの中ではここはウナギが一番美味い店の位置づけで年に5~6回は必ず訪問する店です。ここの鰻重メニューが(イ)2950円(ロ)3580円(ハ)4500円で、この価格の違いはウナギの大きさ(重箱の大きさ)ですが、みんな半端無く大きいのです。写真は(ロ)ですが(ハ)などをオーダーしてしまったら大食漢の私でも食べるのがやっとのでっかいウナギがでてきます。ただ「きくかわ」は人気のウナギ店いつも込んでいるのと、相席が当たり前です。もう少しゆっくり食べられる環境ならばもっと良いのになと思いつつ、肝吸い付きの鰻重を食べて残り少ない今年も頑張ります。ついでに「メリークリスマス」です。
皆様よくカメラの「無限遠撮影」と聞くことがあると思いますが、この無限とはカメラからどの位離れたところを無限(∞マークで表示)と思いますか?コンパクトカメラや一眼レフ等では10~30m先に∞マークが表示されているから「50~100m位」、「いや300mと聞いた」など幾つかの答えが返ってきますが、大判カメラではもっとシビアな数字が要求されるのです。実はこのブログでも何回か紹介している航空写真を撮影されているお客さんから「300mに無限調整して航空撮影しても近い場所と遠い場所が被写界深度に入っていない場合がある」と聞いています。特に望遠タイプのレンズで撮影した場合それが如実に現れます。航空写真家の芥川善行さんのオリジナル航空カメラ・エアロアクタスは標準に近いレンズでもヘリコイドに「100m 200m 300m ∞」の表示がされ、空を飛びながらこれを調整しながら撮影します。今回ワイズではフジノン400mm用のヘリコイドマウントを1個作りし、この調整にかかりました。通常撮影ならばピントガラス上でピント確認をすれば問題はないのですが、ピントガラスの確認の出来ない航空撮影は目測によるヘリコイドピント調整になります。まず比較的遠くを見渡せる場所を東大構内に想定し、グーグルで地図をダウンロード、「∞ 500m 300m 200m」等の目標となる建築物が確認できそうな場所を探した結果、東大御殿下の高台に決定。ヘリコイド付きT400mmをセットしたリンホフを構える。遠く見える東京スカイツリーに無限遠を合わせレンズを固定。ヘリコイドを回しながら次に池之端に建つ高層マンションを500mに設定。東大病院の奥の建物を300m設定と言う様な具合に次々とヘリコイド指標調整。完成したのが写真のヘリコイド付きフジノンT400mmです。無限遠から100mまでにこれだけヘリコイドの動きが必要です。航空写真撮影は勿論大判カメラ撮影はとても奥が深いのです。
三人の女性が大判カメラ、中判カメラ、デジタルカメラでそれぞれこだわりの被写体を撮影した作品を発表する「三人展『それぞれの視点』」が12月21日より川崎の「アートガーデンかわさき」にて開催スタートした。JR川崎駅東口より徒歩2~3分で雨にも濡れずに行くことの出来る写真展会場はとても広く三人の写真をゆっくり、じっくり鑑賞することが出来る。今回写真展を開催した松島寿子さん、酒巻澄江さん、沼田美奈子さんはワイズ創業の頃からのお付き合いで、石橋睦実さん、山崎正路さんらの先生について10年以上撮影指導を受けてきた、ある意味ベテランの域に達した女性カメラマンなのでその作品はみな見応えのあるモノばかりです。特にカメラを大判、中判、デジタルのそれぞれの特長を活かした作品を敢えて見比べるのも楽しいかもしれない。写真展は26日まで開催していますので年末の忙しい時期と思いますが是非お出かけ下さい。
以前のブログで紹介した、ワイズ近くのスタジオエメスさんは今年から犬を中心としたペット撮影が出来るスタジオを展開していましたが、この年末はスタジオ前でこだわり野菜の販売も開始しました。スタジオエメスの宮城さんはなかなかのアイデアマンで時代に合った面白い企画を考えて、これまでにもアキバ系コスプレ衣装の撮影会等も開催していました。今回の野菜販売は宮城さんが住む千葉県近隣の農家と提携し、こだわり野菜を出来るだけ新鮮な状態で販売しようと言う目的で開始され、昨年末に続いて確か2回目の出店です。写真の様にスタジオ前にオシャレにレイアウトされた野菜類は皆みずみずしくてとても美味しそうです。それもその筈で宮城さんは食品関係の写真も撮影していて、野菜を選ぶ目もプロだったのです。ワイズから本当に徒歩1~2分ですのでワイズにお越しの際は是非立ち寄り下さい。野菜料理のアドバイスもあります。
みなさん「2k540 aki-oka ARTISAN」って知ってますか?実は今月10日に秋葉原駅と御徒町駅間の高架下の一部が「2k540 aki-oka ARTISAN」としてオープンしたのです。ここは「ものづくり」をテーマとした施設で、工房とショップがひとつになったスタイル、ここでしか買えない商品、ものづくりの体験が出来るワークショップなど、さまざまな個性あふれるお店の集合体なのです。もともとお世辞にもキレイとは言えなかった高架下の柱、壁面をホワイトカラーで統一し、その中にブースを建造した全く新しいおしゃれな感じさえ漂う施設となっています。因みに聞き慣れない「2k540」とは、鉄道用語では東京駅を起点とした距離「キロ程」で場所を示すもので、この施設が2k540m付近にあるためだそうです。読み方は「ニーケーゴーヨンマル」。また「aki-oka」とは秋葉原と御徒町の中間に位置しているから、「ARTISAN」とはフランス語で「職人」の意味とのことでした。今回初めて訪れましたがどの店(ブース)も、ここでしか買えそうもない職人が造ったモノばかりでいくら見ていても飽きない状態でしたが、その中から同時開催の「群馬県ウッドクラフト作家展」を覗き写真の積み木(6300円)を購入。勿論この積み木は大判カメラの勉強会で被写体として使う予定です。高架下の暗いイメージの場所が芸術家や職人の作品を発信するベースとなる事、素晴らしいことだと思います。出来たらアートとしての写真もこれに同調できないかを真剣に考えてしまいます。
東大赤門から入って突き当たりにある第2本部棟の前は植木を配した芝生広場となっています。この広場、昼間は多く学生や東大を訪れる人々の憩いの場にもなっていてベンチに座り読書をする人や談話する人達を多く見かけます。そんなこの広場が夜になるとライトアップされていることはあまり知られていません。今年のライトアップは12月17日から始まりましたが、あまりライトの数が多くない様でちょっと寂しい感じがします。どこかの国のライトアップの体でもあります(ごめんなさい)。また赤門隣のコミュニケーションセンター内には青く点滅するクリスマスツリーもありますのでダブルでお楽しみを。因みに赤門通用口は22時に閉まりますので時間に余裕を持ってお出かけ下さい。
数日前のブログで航空写真カレンダープレゼントを行いましたが、そのカレンダーをご提供頂いた航空写真家の芥川善行さんが本年最後となるご来社を頂きました。因みに芥川先生は四国・松山在住で全日空を始めとする企業や出版社のお仕事で必ず月に1回、3~4日は上京します。その時は必ずワイズにもお立ち寄り頂けますので業界の大先輩としていろいろなお話をお聞きすることが出来ます。航空写真家の第一人者なのですが、カメラ等のデザインも手がけているインダストリアルデザイナーとしても確固たる地位を築いています。F社の中判カメラや自らのブランド「エアロアクタス」の製造も行っています。そんな芥川先生と今回は2010年の忘年会となりました。ワイズ周辺には沢山の飲食店がありますがその中で芥川先生の一番のお気に入りは「田奈部」と言うそば屋さん。ここの気の利いた「肴」と「ヱビスビール」締めの「せいろ」の組み合わせが最高で遅くまで会話が弾みました。芥川先生また来年も宜しくお願い致します。
ワイズのお客さんに岩手県・一関市在住の千葉秀さんがいます。この千葉さんから毎年12月に「曲がりネギ」をお送り頂いています。「曲がりネギ」は江戸時代から伝えられる栽培技法で土を盛上げながらある程度育てたら、一度抜いて横向きに植え直し植物の光に向かって伸びる性質を利用して曲げると言う、とても手の込んだ栽培法からつくられ、太く長く曲がった軟白部分は甘さと柔らかさ、独特の風味の良さが特長で生でも食べられるほどでもある。勿論この時期は鍋物に入れると絶品で多少生っぽさが残る状態で食べるのが美味しいと思います(私見ですよ)。一般のネギと比較してカルシウム、ビタミンなどが多く含まれていて東京では料亭等でしか食べられないと言うとても貴重なネギなのです。写真は新聞紙に包まれた泥付きの曲がりネギ。ネギも丹精込めて育てれば「美味い!」し、写真も丹精込めて写せば「上手い!」のです。