「アランフェス協奏曲」・・・・・この有名なギター曲の題名・地名が気になって、調べると以下のような「アランフェスの蜂起」という事件がある。
①時はフランス革命の真っ最中。スペインの王室は腐敗・混乱の極み。国王カルロス4世は愚鈍の象徴、王妃ルイサは我欲のかたまり。王妃の愛人で近衛兵のゴドイを宰相にまで仕立て上げ、フランス革命勃発に際しては異端尋問を強化するのみ。しかし若い皇太子フェルディナンドが「父母+ゴドイ体制」に反発することしきり。(ゴヤの絵「カルロス4世の家族図」)
②フランス皇帝になったナポレオンは、スペインの内情など先刻ご承知。先ずは国境付近へ軍を出す。ちょうどその時、皇太子一味のクーデター。マドリード郊外の離宮アランフェスで王・王妃を拘束し、ゴドイを逮捕、自分が王位に就いたと宣言。・・・・・これぞ世にいう1808年3月「アランフェスの蜂起」
③これを見たフランス軍はマド―リドへ進軍。ナポレオンは王・王妃・皇太子を国境付近に呼びつけて、強談判。結局は自分の兄のジョセフをスペイン王に押しつける(ホセ1世)。スペインは独立喪失、ゴヤの絵もフランスが没収。
④そこでスペイン民衆の堪忍袋の緒が切れた。マドリードでフランス軍追い出しを叫ぶ暴動が発生(ゴヤの絵「5月3日」)。地方も立ち上るが最初はフランス軍に歯が立たない。しかしナポレオンがロシア戦線に兵を移動し始めるにつれスペイン独立派が立ち直り、遂に1812年独立達成。・・・しかしスペインはこの後のご難続きなのだが、省略。
2006年の「宮廷画家ゴヤは見た」という映画、大変な秀作、必見。
まさにこの時代・事件を背景とし、フランス革命と異端尋問に翻弄されるスペイン社会の悲哀を余すところなく描いている。(了)
①時はフランス革命の真っ最中。スペインの王室は腐敗・混乱の極み。国王カルロス4世は愚鈍の象徴、王妃ルイサは我欲のかたまり。王妃の愛人で近衛兵のゴドイを宰相にまで仕立て上げ、フランス革命勃発に際しては異端尋問を強化するのみ。しかし若い皇太子フェルディナンドが「父母+ゴドイ体制」に反発することしきり。(ゴヤの絵「カルロス4世の家族図」)
②フランス皇帝になったナポレオンは、スペインの内情など先刻ご承知。先ずは国境付近へ軍を出す。ちょうどその時、皇太子一味のクーデター。マドリード郊外の離宮アランフェスで王・王妃を拘束し、ゴドイを逮捕、自分が王位に就いたと宣言。・・・・・これぞ世にいう1808年3月「アランフェスの蜂起」
③これを見たフランス軍はマド―リドへ進軍。ナポレオンは王・王妃・皇太子を国境付近に呼びつけて、強談判。結局は自分の兄のジョセフをスペイン王に押しつける(ホセ1世)。スペインは独立喪失、ゴヤの絵もフランスが没収。
④そこでスペイン民衆の堪忍袋の緒が切れた。マドリードでフランス軍追い出しを叫ぶ暴動が発生(ゴヤの絵「5月3日」)。地方も立ち上るが最初はフランス軍に歯が立たない。しかしナポレオンがロシア戦線に兵を移動し始めるにつれスペイン独立派が立ち直り、遂に1812年独立達成。・・・しかしスペインはこの後のご難続きなのだが、省略。
2006年の「宮廷画家ゴヤは見た」という映画、大変な秀作、必見。
まさにこの時代・事件を背景とし、フランス革命と異端尋問に翻弄されるスペイン社会の悲哀を余すところなく描いている。(了)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます