プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

青森県キノコの放射能汚染

2012-12-25 10:03:37 | 日記
 今年10月、青森県和田市の野生のチチタケから(半減期30年の)放射性セシウム137が120ベクレル検出されました。(以下、引用は『朝日新聞』)しかしながら、半減期2年のセシウム134は検出されませんでした。福島第1原発事故による放射能汚染であれば、当然134も検出されなければいけませんから、「不検出ということは、原発事故以前に汚染された証拠。1940年代後半から60年代後半の旧ソ連や中国による核実験や、1986年のチェルノブイリ原発事故が影響している」と指摘されるのは、学習院大学の村松教授です。

 同教授の1990年代のキノコの調査では、「北日本を中進に放射性セシウムが100ベクレルを超えるものが見つかった。中には1千ベクレルを超えるものも。放射性物質が濃縮される乾燥キノコだと、1万ベクレルを超えるものもあった」そうですが、(何故でしょう?)「当時、国による出荷制限は」なされなかったということなのです。60年も70年も前から、放射能汚染されたキノコを食べ続けていた可能性があるのです。

 キノコが「(地中に伸ばす)菌糸は、森林の土に含まれた放射性セシウムを取り込みやすく」、野生のキノコはセシウムを溜め込みやすいそうです。そのキノコを食べるイノシシが、26年以上経ったドイツで未だに高い放射能汚染されているのも頷けます。当然ドイツだけでなく、日本でも、やはり野生のキノコ、そしてイノシシが汚染されている危険性は高く、きちんとした検査が必要です。(詳細な疫学調査が必要なのですが)私が関わった処分場の周辺でも、(水銀や砒素、鉛が漏出している)処分場に隣接する海で魚介類を採って食べていた住民の方で、脳腫瘍で亡くなったとか癌で亡くなった方が随分多いと聞いています。

 核実験やチェルノブイリ事故の影響ですら、(分かっているのは、ほんの一部だけなのでしょうが)これだけの放射能汚染の実態があるのですから、今後本格化するフクシマによる汚染の影響は、余りにも大きくて、計り知れないものがあると思います。しかも、その影響は数十年といった短いものではなく、少なくとも数百年といったスパンで考えていかなければなりませんし、調査や検査を続けていかなければいけないということだと思うのです。くれぐれも、野生のキノコを食べる場合は、(愛媛県でも県に持っていけば調べてくれます)きちんと検査をして貰って、確認した上で安全な物を食べるようにする必要があるようです・・・

P.S. 大飯原発3.4号機の再稼動取消訴訟で、大阪地裁は先日、定期検査の「修了証の交付は、行政訴訟の取消対象である『(行政)処分』に当たらない」として、原告の訴えを却下しました。「修了証」云々の問題は複雑なので置いておきますが、結局、本案審理に至る前に、「処分」なのかどうかとか、原告適格とかといった「要件審理」のみで住民の訴えを却下、棄却するのが裁判所の役割です。「本案審理」であるところの、大飯原発が「安全」であるのかどうか、裁判所はそのような判断をするところでは決してない、ということのようです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年12月25日)

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