兵庫県は、大飯原発、或いは高浜原発で福島第1原発並の過酷事故が発生し、各原発の4基全てがメルトダウンなど破損した場合の放射性物質の拡散予測を公表しました。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)同シミュレーションでは、(近年平均的だった)2009年の気象条件を元に、4基の原発が破損し、放射性物質の放出が6時間続くと仮定した場合の、7日分の放射性ヨウ素の被曝線量を積算しています。
その結果、(全ケースの中で)最大値は、高浜原発で事故が起きた場合の三田市139,4mSv、続いて猪名川市の115,7mSv、丹波市107,8mSvとなっています。また大飯原発で事故が起きた場合、猪名川市が128,3mSvで最大値でした。
また、IAEAが安定ヨウ素剤の服用を必要だとしている50mSvを超える地域は、高浜原発事故の場合で32市町村が、大飯原発事故の場合で38市町村に及ぶとのことで、いずれの場合も(多分最南端の)原発から約150キロ離れた南あわじ市まで含まれています。
原子力規制委員会の指針では、安定ヨウ素剤や放射線の測定器を備えるための政府からの財政援助は、避難計画が必要な30キロ圏内に限られており、今回のシミュレーションの結果を受けて同県は、「30キロ圏外も備えが必要なのは明らか」として、「指針」の見直しや財政援助を国に求めるとのことです・・・
P.S. 両原発で過酷事故が起きれば、京都府や大阪府、奈良、和歌山など広範囲に放射性物質が拡散することになります。事故時の風向きによって少なくとも150キロ圏内の地域で、安定ヨウ素剤を服用する必要性があり、その備蓄や避難計画が必要になってきます。150キロ圏外でも、(50mSvというのは、IAEAの規定に過ぎません)服用のした方が(当然ながら)被曝を低く抑えることができるのは言うまでもありません。こうした結果を踏まえて(あくまで原発を稼働させるというのであれば)、指針の改訂や(少なくとも150キロ圏内の)自治体にヨウ素剤の備蓄、避難計画が必要になってくると思うのです・・・
P.S.2 静岡県は、南海トラフ巨大地震と津波が発生し、浜岡原発で過酷事故が起きた場合、津波で沿岸部の道路が使えないこと、1世帯当たり1台のマイカーで避難した場合の、避難に掛かる時間をシミュレーションしています。最短なのは、規制がなく86万人が一斉に避難し始めた場合の32時間25分、しかしこの場合は大渋滞が起こり、屋内より被曝の危険性の高まる車内での時間が最長の30時間45分になるとのことです。最長なのは、46時間15分で車での移動時間が最短になるように地域を細かく区切り、道路状況に応じて避難を行なう場合です。地域によっては(まずは5キロ圏内の住民が避難するまで待たなければいけなかったりして)屋内待機時間が長くなるとのことです・・・
P.S.3 同市シミュレーションでは、中越沖地震では道路が寸断されましたが、地震による道路の損壊は想定せず、入院患者や高齢者などの要避難援護者への配慮はありません。また、「指示」時に皆が家にいるわけではありませんから、マイカー1台というのはないと思います。大抵の家が2台以上の車を持っていますので、さらなる渋滞が起きるのではないかと思います。いずれにしても、風向の情報が一番大事だと思います。どちらに向って放射性物質が拡散しているのか、それに応じて対応するしかないと思います。1方向に逃げるのではく、拡散のラインといいますか、その範囲から脱出するようにしなければ、拡散ライン上をいくら逃げても、(風速にもよりますが)あっという間に放射性物質に追いつかれてしまいます。その為には、(福島第1原発の時のように隠蔽するのではなく)「避難指示」と同時に放射性物質の拡散シミュレーションを公表して戴きたいと思うのです。情報さえあれば、どちらに逃げるのかは、自分で「判断」できるのですから・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年4月25日)
その結果、(全ケースの中で)最大値は、高浜原発で事故が起きた場合の三田市139,4mSv、続いて猪名川市の115,7mSv、丹波市107,8mSvとなっています。また大飯原発で事故が起きた場合、猪名川市が128,3mSvで最大値でした。
また、IAEAが安定ヨウ素剤の服用を必要だとしている50mSvを超える地域は、高浜原発事故の場合で32市町村が、大飯原発事故の場合で38市町村に及ぶとのことで、いずれの場合も(多分最南端の)原発から約150キロ離れた南あわじ市まで含まれています。
原子力規制委員会の指針では、安定ヨウ素剤や放射線の測定器を備えるための政府からの財政援助は、避難計画が必要な30キロ圏内に限られており、今回のシミュレーションの結果を受けて同県は、「30キロ圏外も備えが必要なのは明らか」として、「指針」の見直しや財政援助を国に求めるとのことです・・・
P.S. 両原発で過酷事故が起きれば、京都府や大阪府、奈良、和歌山など広範囲に放射性物質が拡散することになります。事故時の風向きによって少なくとも150キロ圏内の地域で、安定ヨウ素剤を服用する必要性があり、その備蓄や避難計画が必要になってきます。150キロ圏外でも、(50mSvというのは、IAEAの規定に過ぎません)服用のした方が(当然ながら)被曝を低く抑えることができるのは言うまでもありません。こうした結果を踏まえて(あくまで原発を稼働させるというのであれば)、指針の改訂や(少なくとも150キロ圏内の)自治体にヨウ素剤の備蓄、避難計画が必要になってくると思うのです・・・
P.S.2 静岡県は、南海トラフ巨大地震と津波が発生し、浜岡原発で過酷事故が起きた場合、津波で沿岸部の道路が使えないこと、1世帯当たり1台のマイカーで避難した場合の、避難に掛かる時間をシミュレーションしています。最短なのは、規制がなく86万人が一斉に避難し始めた場合の32時間25分、しかしこの場合は大渋滞が起こり、屋内より被曝の危険性の高まる車内での時間が最長の30時間45分になるとのことです。最長なのは、46時間15分で車での移動時間が最短になるように地域を細かく区切り、道路状況に応じて避難を行なう場合です。地域によっては(まずは5キロ圏内の住民が避難するまで待たなければいけなかったりして)屋内待機時間が長くなるとのことです・・・
P.S.3 同市シミュレーションでは、中越沖地震では道路が寸断されましたが、地震による道路の損壊は想定せず、入院患者や高齢者などの要避難援護者への配慮はありません。また、「指示」時に皆が家にいるわけではありませんから、マイカー1台というのはないと思います。大抵の家が2台以上の車を持っていますので、さらなる渋滞が起きるのではないかと思います。いずれにしても、風向の情報が一番大事だと思います。どちらに向って放射性物質が拡散しているのか、それに応じて対応するしかないと思います。1方向に逃げるのではく、拡散のラインといいますか、その範囲から脱出するようにしなければ、拡散ライン上をいくら逃げても、(風速にもよりますが)あっという間に放射性物質に追いつかれてしまいます。その為には、(福島第1原発の時のように隠蔽するのではなく)「避難指示」と同時に放射性物質の拡散シミュレーションを公表して戴きたいと思うのです。情報さえあれば、どちらに逃げるのかは、自分で「判断」できるのですから・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年4月25日)