プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

石、砂利の放射線基準を! by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」

2012-01-17 11:30:46 | 日記
 福島県二本松市の新築マンションの土台のコンクリートに、昨年の4月11日、浪江町南津島の採石場の石が使われ(57.5㎥)、マンションの1階の室内で、(本当は床下やコンクリート自体の線量も知りたいのですが)高さ1mの位置で1.4μSvと高線量が検出されました。(以下、引用は『朝日新聞』)同「採石場では、原発事故前に採取した石を砕いて、事故後も野外に置いた後、3月23日に操業を開始し、計画的避難区域に指定される4月22日までの約1ヶ月間に、19社に対し5,200トン」が出荷され、既に流通してしまっています。

 放射性物質が多く降り注いだ浪江町では、野ざらしの状態で石にかなり付着していたのでしょう。これは、入居していた女子中学生が持っていた線量計で分かったそうです。同中学生の9月から3ヶ月の積算被曝量は1.62mSvとたった3ヶ月で1mSvを超えてしまっています。同マンションには、浪江町等から避難してきている家族が12世帯もあり、すぐに移転することはできない状況の中、二重の被曝を強いられているのです。

 これは全て、東電と政府の引き起こしたことであって、きちんとした(除染等の)対処と賠償が必要です。実は、同マンションの建設中の昨年4月に、二本松市が床下に使うコンクリートの線量が高い可能性があると経済産業省に問い合わせ、同省はサンプル調査を行いましたが、「問題ない」としています。さらに昨年末には、やはり線量が高いとの報告を受けましたが、経産省は詳しい調査をしようとはしませんでした。無責任体質、隠蔽体質は、東電同様、政府の姿勢そのものだということです。

 このコンクリートは、3キロ離れた水路にも使われており、やはり放射線が検出されています。また、市立旭小学校の通学路である道路100メートル間3ヶ所に補修の為にも使われており(0.5μSvあり、通り過ぎるとはいえ、年間積算被曝量に換算すると2mSvを超えてしまいます)、子どもたちや親御さんにも不安と波紋を与えています。今後経産省は、「17社の採石・砕石会社から出た石を対象に流通経路を調べていく方針」だそうですが、昨年4月の時点できちんとした調査を行っていれば、このような汚染した石やコンクリートが出荷され、流通する、そして住民が被曝することはなかったわけで、これまでの対応が、放射性物質を流布させるという、まさに「犯罪的」なものであったかは明白です。

そして何より、石や砂利には、放射性物質に関する基準がありません。(コンクリートに関しては、昨年6月に馬鹿げた基準が設けられました)経産省は、石、砂利の業界団体などに確認し、「砕石の際には通常、ふるいにかけて水で洗うという方法をとっている」とし、5月には「特に出荷制限を設ける必要はないと判断」したそうです。まさしく誤った判断をしているわけで、その悪影響が、住民を今苦しめているわけなのです・・・

市民原子力委員会提言 34

「石、砂利の放射性物質の基準を、これまでの放射性廃棄物同様、1キロ当たり100ベクレルとし、それ以上の物は厳重に管理すること。

 また、それ100ベクレル以下の物であっても、建物等人の居住環境、生活空間に使用されないよう使用制限をすること。

 同じくコンクリートの基準についても、100ベクレル/kgへ基準を見直し、厳重な管理を行なうこと。」

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