プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

「自主避難者」Nさん親子との交流会

2012-07-25 12:51:06 | 日記
 昨夜は、秋田へ自主避難されているNさんとお子さんS君との交流会が持たれました。(Nさんは、実名でブログもツイッターもされておられますし、講演もされておられますが、許可を戴いておりませんので、実名は伏せてさせて頂きます)Nさんは、母親として子供を守るのは自分しかいないとの思いで、やっと今年になって秋田へと避難されました。それまでは、比較的線量の低い地域(0.1μSv)での放射線やその障害に関する無知と無理解に随分と苦しまれたようです。

 ご自身も髪の毛が抜けることを公表され、愛媛の松山に来る前に、府中におられる「ジュノーの会」のKさんを頼って、親子とも治療を受けられたそうです。(交流会にも参加された)Kさんによると、やはり脱毛は放射線による影響で、毛根に放射性物質が入り込んでいるそうで、こうした症状がフクシマ被曝者の間で広がっているとのことです。勿論、広島や長崎での被爆者での同様の症状があり、年間被曝量が1mSvに達しなくても、(残念なことですが)被曝の影響が確実に出ていることが分かります。

 また、放射性物質は、入り込む部位が人によって違う為、一人一人にあった治療を施さなければいけないと言われます。ご存知のように、チェルノブイリにおいて、世界で唯一治療活動を行ったのは「ジュノーの会」の医師だけであり、また、広島被爆後、その民家において東洋医学による治療が行なわれ、その成果を得て多くの被爆者が命を保った実績を元に、それを改良した漢方薬の貼付薬を、Kさんは仲間の方々とひたすら作り続け、配っているのです。

 西洋医学では、未病の病気が発症しないように予防を施します。西洋医学のように、病気が出てから、その対症療法に当たるのとは全く治療の概念が違います。放射線の影響も、病気が出るまで、全く治療がないのが、西洋医学です。Kさんによると、放射線の影響による病気の(言葉は違うのですが)「芽」は、全ての病気を内包しているそうです。つまり、ありとあらゆる病気が、次々と発症してくるのです。これは、チェルノブイリの実態が示している、(哀しい)事実です。

 Nさんは、兎に角「子供たちを一人でも多く、福島から県外、安全な場所に避難させること」を望んでおられます。しかし、避難された秋田でも、やはり放射性物質の問題で、食べる物に苦心されている方々が多いと聞きました。朝刊(『朝日新聞』)でも、昨年4月の時点でストロンチウムが0.3ベクレル検出されていたとありました。とても残念なことですが、秋田もまた、低線量被曝から逃れることのできる土地ではないようです。(Nさん親子の苦悩は、どれほどでしょうか・・・)

 Nさんも書かれていましたが、自主避難となると、やはり金銭的な問題がネックになります。Kさんは、兎に角、政府は何もしてくれないことが分かったのだから、何を置いても避難すべきだと言われます。その通りだと、今からでも、一刻も早く避難して欲しいと思うのですが、現実的には非常に膠着した感があります。しかし、1人に1家族に支援ができないものが、それ以上多くの方の支援に繋がるはずもありません。Nさんは、こうして治療が受けることができたこと、松山で滞在し、私たちに出会えたことを、不思議な「縁」だと言われました。こうした繋がりこそ、何より大切なものだと、改めて感じました・・・

P.S. 交流会は和やかな雰囲気で、直面している現実はあっても、楽しい時間でした。Nさんは、3・11後、こうして繋がってこられた方々を「戦友」と呼ばれていましたが、まさしく私たちは、この過酷な「内戦」の中で戦う「buddy(戦友)」なのでしょう。

P.S.2 Nさんのお子さんS君は、走るのが好きで、とても身体も柔らかく、明るい男の子です。(男の子がいなかった私は)随分と楽しく、S君に遊んでもらいました。店の店長に、ピエロの化粧をして貰えるというので、二人でメイキャップしました。(初めての化粧でした)S君はまだ可愛らしいのですぅが、私のおぞましいことといったら、直視ができない有様です。でも、皆さんに笑った戴き、(ギャグの一つも言えない私にとっては)こんなに嬉しいことはありませんでした。皆さんに感謝です・・・

P.S.3 楽しいだけで終われないのが、この世の現実で、(広島もチェルノブイリも見てこられた)Kさんは、「今が一番良い時」だと(ごめんなさい、私にとっては)不気味に言われます。未病の「パンドラ」の箱から、次々と病が飛び出す、その真空地帯だとでも言いた気なのです。Kさんに、そのように言われると、正直ぞっとしました。何とかしなければとも思いました。(最近は狭心症の胸痛と思われる痛みに日夜悩まされて、あまり深刻なことは考えないようにしてはいるのですが)でもやはり、この現実から目をそむけることは、できはしないと思いました・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年7月25日)

コメントを投稿