プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

安全審査なき原発輸出

2014-04-05 11:04:23 | 日記
 トルコとアラブ首長国連邦に原発を輸出するための「原子力協定」が衆議院を通過しました。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)しかし国会での委員会審議はたったの2日間、5時間しか行なわなかったそうです。その中でも、公明党の岡本議員は、輸出する原発の安全審査をする体制がなく、「誰も責任を負っている機関がない」として質しました。

 原発事故前は、旧原子力安全・保安院が書類上の安全審査だけは担っている状況でしたが、現在の原子力規制委員会では、(国内の原発だけに限るということなのでしょう)輸出する原発の安全審査を行なうことにはなっていないとのことです。また、旧原子力安全・保安院が規制委員会に吸収された経済産業省では、安全審査を行なう態勢はなく、このままでは、安全審査なき原発輸出が行なわれてしまいます。

 同議員の質問に対し岸田外相は、「政府全体として安全確認について検討し、制度を作りたい」としています。世界有数の地震大国トルコへ、どのような原発を輸出するのかは分かりませんが、安全審査が不十分な状態で、輸出だけを推進させるのは問題があると思います。トルコでは、原発を推進する当局と規制当局の分離が不徹底で、(日本も疑問ですが)規制側の独立性に問題があるようです。輸出する国、される国、どちらにも安全に対する体制に問題があるある中で、これほど危険なものを輸出するのはどうなのでしょか?(電気だけが欲しいのなら)コンバインドサイクル発電を売り込んだほうが、安全かつ輸出に寄与するのではと思うのですが・・・

P.S. 1~4号機の北西の高台にあるタンク群を囲む堰から、(量は書かれていませんが)汚染水が溢れたとのことです。堰に溜った放射能汚染水を別のタンクに移す作業を行いましたが、大雨のため間に合わずに流出したそうです。濃度は、セシウム134が1リットル当たり25ベクレル、セシウム137が39ベクレルだったとのことです。(ベータ線の線量も書かれていません)東電は、これぐらいの線量の汚染水が漏れ出ても、意に介していないのかもしれません。屋根を設置したりやビニールを張って少しでも雨水を減らしたり、根本的に雨水が汚染されないような対策を講じる気はないようにしか感じられません。(線量が高い中での作業は大変でしょうが)それほど難しいことでもなく、それほどお金も掛からないと思うのですが・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年4月5日)

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