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ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

前夜

2005-10-01 08:34:38 | 留学準備
AUSMIPメンバーで、松村先生と昼食。激励される。

その後、単発の用事を一つ一つ解決。
NOVAに借りていたテキストを返却。生徒カードを返してもらう。木曜会に会費振込み。締め切りに間に合ってよかった。Air-H"を解約。来春またすぐ再契約することになると思うけど。建築学科の図書館に借りていた本を返す。借りっぱなしですみませんでした。スーツケースに荷物詰め込み。思っていた以上にHDDが場所とる。

日付が変わる頃、荷造りがひととおり終わった。

何かに突き動かされるようにして、真夜中の春日通りを自転車で風切って走る。
最後の夜に何やってるんだろう自分(どうせならやり場に困っていた燃えないゴミを持ってくればこの辺で出せたな、とか思ったり)。ペダルをこぎながら、建築学科に入ってからのことが次々と頭に浮かんでは消えた。初めて学年全体が顔を合わせたときのこと、最初の敷地模型作り、ガッコウリノベーション、トウキョウサイコウ、尻上がりに充実していった日々…。季節はすっかり秋めいて、空気は冷たい。まるで砂漠の夜みたいだ。砂漠を舞台にした『星の王子さま』の中で、王子さまは“仲良し”になったキツネが別れ際に流した涙を見て“たいせつに思うこと”の代償に動揺する。

「ぼくは、きみにちっともわるいことをしようとは思わなかった。でも、きみは、泣いちゃうんだろ!じゃ、なんにもいいことはないじゃないか」
「いや、あるよ。麦畑の色が、あるからね。あんたがおれと仲よくしてくれたら、おれにゃ、そいつが、すばらしいものに見えるだろう。金色の麦をみると、あんたを思い出すだろうな。それに、麦を吹く風の音も、おれにゃうれしいだろうな。」

最近別れるのが寂しいことばかりだったけど、たいせつな“一本のバラ”、“一匹のキツネ”に気づかされる日々でもあったのかな。

『星の王子さま』をスーツケースの荷物に加えよう。そんなことを思う夜だった。
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