ここのところ毎日溶けるように12時間寝てしまっている。すこぶる体調がいい。
先週のすずきせんせいとのエスキスで、修士論文のテーマがおぼろげながら決まる。(ハイテックの源流としての)19世紀イギリスの鉄骨造建築のジョイントについて。ライトコンストラクションや環境制御といったハイテックのポリシーがエネルギーの問題と結びつくのは当然で、彼らが現代におけるサステイナブルデザインのエネルギー志向でアクティブな一翼を担っているのは間違いない。ではそもそもいかにして彼らハイテックは生まれたのか。鉄という素材が建築材料として発見されたのち、木や石の代用ではなく、鉄本来の構法(軽量化とジョイント接合)を手にするまでのことを、図面を使って一度まじめに調べてみたらどうですかと先生からアドバイスを受けたのである。歴史系と構法系を横断するようなテーマ。
昨日は建築学会の
検索サービスを使って既往論文を調べてみた。検索の小窓は構造系環境系計画系と分類されていて、歴史系は計画系に含まれる。「ジョイント」「接合部」「鉄 イギリス」「ハイテック」などと思いつくままに打ち込んでみるが、どれも論文がヒットしない。試しに分類を構造系にしてみるととたんに鉄骨造のヒット数は上がるのだが、その歴史については公に発表された論文は皆無らしい。技術史は歴史系ではあまり触れられていないとは聞いてたが、「鉄骨造」のキーワードで見つかったのはわずかに『明治期の海軍工廠における鉄骨造建築の導入過程について』だけだった。鉄と鉄骨造の基本的な歴史からおさえてみようか。
夕方、DECoの分科会。雑誌に投稿する原稿のための準備会。「設備とデザイン/建築に溶けていく設備」について週末の資料収集をもとにブレインストーミング。
夜は院生室でべネヴォロの『近代建築の歴史』から鉄に関する記述を抜き出す。