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ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

ジュード・ロウの『ヘンリー五世』を観る

2014-01-07 00:32:33 | ロンドン・hcla
現場のプロジェクト。金曜日の現場からの報告をもとに、ディレクターに確認のあと新たなスケッチを送る。合間に、来週月曜日の木造に関するレクチャーの準備と、ホールデンのバーゼルでのレクチャーの準備。昼休み、apple storeより連絡。預けていたMacbookProがやはり修理不可能なので交換対応になるとのこと。17インチは廃盤なので、15インチの同等品を受け取りに行く。

終業後、レスタースクエアのNoel Coward Theatreへ。タケさんに誘われてJude Lawが主演するシェイクスピア劇『Henry V』を観る。Jude Lawはあくまで役者の一人として扱われているので、登場シーンにも客席から歓声が湧いたりはしない。

今回の演出では、バックパックを背負ってストロー付きの水筒を持った黒人の少年が「説明役(コロス)」を演じる。ただ一人現代的な出で立ちをした彼が、ときに物語に巻き込まれながら、観客に向けて、劇の進行へのメタな解説を加えて行く。台詞の多い役であるが、舞台を多く観ているタケさんによれば、今まで観たどの『ヘンリー五世』の説明役よりも、リズム感のある魅力的な説明役だったらしい。

簡素な装置だけのある舞台上では、起こっている出来事のごく一部だけを不完全に見せることで、観客の想像の中で大きな物語や迫力のあるシーンを補完できるような演出がなされている。

物語の舞台は英仏間の百年戦争である。劇中では英国軍のウェールズ兵がウェールズ訛りの英語を話し、フランスの王室では王女が習ったばかりの片言英語を喋る。そうした異形なはずの台詞さえも、研ぎ澄まされた台詞回しなのだろう、音楽のように心地よい。

フランス軍を破ったあと、ヘンリー五世がフランス王女キャサリンに求婚するシーン。それまでシリアスな演技を続けていたJude Lawが、あの手この手で王女を振り向かせようとするコミカルなシーンを演じる。台詞回しの間合いと仕草、様々な表情。

装置にも衣装にも役者にも引き込まれ、時間があっという間に過ぎる舞台だった。一年半も前からチケットを確保してくれていた目利きのタケさんに感謝である。
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ミキさんエドくんリオンくん訪ねる

2014-01-06 00:39:48 | ロンドン・hcla
土曜日
昼過ぎ起床。奥さんとSkypeで話してから街へ。明日ミキさんエドくんの家を訪問するので、赤ちゃんへのプレゼントを探す。奥さんの助言に従いぬいぐるみを購入するためRegent StreetのHamleysへ。ひととおり店内を見て回ったあと、健康にも環境にも優しいというドイツ製手づくりぬいぐるみのコーナーを見つける。棚に並べられていたテディベアのうちの一つが目で訴えかけているような気がして、迷わず購入。よい買い物ができた。


日曜日
昼前起床。電車とバスを乗り継いで南ロンドンへ。建築学科の同期であるミキさんエドくん夫妻の家を訪ねる。二ヶ月前に生まれたばかりの息子さんリオンくんは、抱かれていてもベッドの上でも活発に動き回り今にも歩き出しそうである。あつこさんも僕とほぼ同時に到着し、赤ちゃんを観察しながら両親に似ているところを探したり、似ている有名人を言い合って将来の顔つきを予想したりする。そのあとは持ち寄った料理で昼ごはん。ミキさんとエドくんから出産の様子や退院してからのことをいろいろ教えてもらう。こちらの病院は出産の次の日には退院させるので、新米の二人には赤ちゃんの一挙手一投足が何から何まで心配になり、家に帰ってからの最初の一ヶ月は精神的にも体力的にも大変だったようだ。エドくんの手づくりお菓子などをいただきながら他の同期たちの結婚や出産の噂話をしつつ夕方まで。昨日購入したテディベアをリオンくんにプレゼントしてから、あつこさんの車に乗せてもらってセンターへ戻る。Tate Modernで少し時間を潰してからCitizenMへ。堀田くんいつかさんと待ち合わせてPythonの勉強会。Rhinoでコードを打ちながら、テキストRhinoPythonPrimerを最初から通読することにする。3時間ほど作業してから終了し地下鉄で帰宅。
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業務開始。勉強会も開始。

2014-01-04 04:24:26 | ロンドン・hcla
木曜日

休み中に寝過ぎたせいか、前日は朝まで眠れず。諦めて早朝に家を出て、コーヒを飲んでから出社。仕事始め。なのだが、スタッフの予定が共有されているカレンダーにはまだ on holidayの文字が多い。担当の現場はクリスマス休暇が明けて今日から動き出しているので、年始の挨拶に添えて今年もよろしくお願いしますと連絡。年末に指示した部分の工事の続きからなので特段のやりとりは無し。残りの時間は、HCLA退社&日本帰国に際して処理すべき公的な手続き書類のことをオフィスマネージャーに相談したり、担当してきたプロジェクト資料の整理などで初日の業務は終了する。帰宅後夕食の後すぐに就寝。


金曜日

ディレクターと同僚は昨日に引き続きホリデー中。月曜日の現場ミーティングに関して施工会社とやりとりしたほかは、引き続きプロジェクト資料の整理をして過ごす。空き時間に別作業。3月のイベントDで講師をお願いしている先生方へのメールや、堀田くんとの勉強会に備えた下調べなど。

終業後、SouthwarkのホテルCitizenMのラウンジへ。カフェは宿泊者以外も24時間利用でき、机には電源やWiFiも完備されている、有り難い空間。堀田くんいつかさんと3人でGhPython勉強会。僕はまったくの初心者であるが、いくつか例題を書き写しながら仕組みを理解する。Pythonは汎用的なプログラミング言語で、GhPythonはそのPythonがRhinoのPlugInであるGrasshopperの中に組み込まれたもの。モデリングのため定義したいプロセスを備え付けのコンポーネント群の中から見つけられなかったときに、Pythonを使って自作できるようになる。Rhino上で動くモデリングとシミュレーションのための他の言語も勉強しながら、使い勝手を比べてみるつもり。修理中のパソコンはあと一週間は戻ってこないので、今日はiPadに入れたインタプリタからPythonの基礎をこつこつ。

公式サイト(http://www.python.org)の他には下に挙げたリンクのあたりを差し当たって参照。
http://halspg.wordpress.com/2013/08/03/pythonista/
http://www.codecademy.com/
http://learnpythonthehardway.org/
http://www.pointcrowd.com/about.php
http://mikity.wikidot.com/installation-of-ghpython-introduction-of-rhinoscriptsyntax
http://s3.amazonaws.com/mcneel/misc/docs/en/RhinoPythonPrimerRev3.pdf

HouseOを踏まえたHouseHの計画について少し話し合って構造エンジニアとのミーティング日を決めてから解散。夜半前に帰宅。

AUSMIPの留学中にお世話になった二期生のドイツ人トーマスに、僕がドイツに一ヶ月滞在しようとしていることを相談。ミュンヘンのユースホステルや短期で借りられる物件を教えてくれたほか、友達に空いている部屋がないか問い合わせてくれた。生活費用のことなどもわかって、実行可能性が増す。シュトゥットガルトから入って工科大を訪ね、ミュンヘンにしばらく滞在してTUMの研究やTE5Tの仕事を見せてもらい、ライプチヒの日本の家に立ち寄ってから、ベルリンまで北上して澤谷くんと元同僚たちに会って、留学中に行けなかったハンブルグまでたどり着いて終わりたい。
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休暇終了

2014-01-01 22:20:58 | ロンドン・hcla
昨晩はBBCの中継で年越し花火を見てから明け方就寝。今日は昼過ぎに目が覚めてカフェを転々としながら読書。ぼんやりと考えごとをする。元日であるが、ロンドン市内はいたって通常営業。明日は仕事始め。クリスマス休暇はのんびりと過ぎた。
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データは救い出せていた

2013-12-31 20:13:17 | ロンドン・hcla
昨日は夜までカフェを転々としつつ読書。今日は昼過ぎに目が覚めて会社へ。Time Machineのバックアップデータと、先日壊れかけのHDDから取り出せた断片的なデータで、MacbookProの中の2011年以降のデータはほぼ全て補完できていたことがわかり一安心。とはいえ、本体は今もアイルランドに送られたままなので、休み中に終えるつもりだった諸々の作業は頓挫したまま。日本の奥さんからSkypeで新年の挨拶。2013年の反省や2014年の目標を言い合う。2013年は移行の年と考えていたので、ロンドンから群馬への道筋を探しつつこれまでと違うことに挑戦するよう努めた。2014年は群馬に帰る。地に足をつけて、自分の目で見て、新しい関係をしっかり構築していきたい。会社のパソコンでいくつか雑用のあと食料を確保して帰宅。大家さんに来月分の家賃を支払い、2月半ばの退去予定日を伝える。そのあとは再び読書しつつのんびり。9時ころ、フラットメイトが年越し花火を観に出かけて行く。僕はBBCの中継を観るつもり。
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2013-12-30 00:48:21 | ロンドン・hcla
昼過ぎ起床。カフェを転々としながら読書。群馬の父からメール。コンペ参加の誘いだったので近況報告と今後の予定を説明しつつ返信。帰宅後、奥さんから絵葉書が届いているのを見つける。
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クリスマス終わり、休暇ももうすぐ終わり

2013-12-29 02:59:02 | ロンドン・hcla
クリスマスは掘田くんから鍋に誘ってもらう。25日は交通機関が止まっているので徒歩で街を観察しながらTwitterでつぶやいたりSkypeで奥さんと話しつつ半日かけてゆっくり南ロンドンまで移動した。堀田くんいつかさんと僕に、竹山くんとドイツから隈くん。僕が持参した八海山や堀田くんの土佐鶴を開けたりして、年越しみたいな気分で朝までみんなで楽しく過ごした。

その日は堀田くんの家に泊まって、翌日バスで市内まで戻る。営業再開したデパートをめがけて人が集まり入店待ちの行列が生まれて道が混雑している。家に帰って食事をしたら、眠気が襲ってきて夕方からそのまま就寝。翌日は早朝に目が覚める。

イギリスは年明けからすぐに仕事が始まるので、クリスマス前後の3日間が日本の正月のような気分。早起きもできたし27日から早速仕事を再開と思ったが、ノートパソコンが故障し出鼻をくじかれる。購入した店舗に持ち込んでいろいろ調べてもらったりでこの日は一日潰れてしまい、ハードディスクからなんとか一部の情報は取り出せたものの、店舗では修理不能ということで本体は一時預かり状態に。意気消沈したまま夕方から会社のPCでコンペDの仕上げ作業。絵のデータはdropbox上にあったので無事であった。A1ボードを仕上げてdropboxとfacebookで共有。夜半すぎから日本とも連動して動き、そのまま朝まで作業して最終版が完成。一時帰国中のメンバーに提出をお願いして、帰宅&就寝。

翌日は昼過ぎに起床し、奥さんとskypeで会話しながら食事。僕が日本に帰る航空券と、それに合わせてロンドンに遊びに来てくれる奥さんの航空券を確保。渡英予定の母の日程ともうまく合いそうだ。帰国日が4月6日に決まったので、連絡をもらっていた歴史研の辻さんにも連絡。ワックスマンと日本に関する歴史的なことについて情報交換させてもらえることになって楽しみ。そのあと外出し、カフェを転々としながら読書。クリスマス休暇中に読みきるつもりだった本を読み始める。帰宅後、休暇中に旅行でもしようかと下調べしたり。電車に乗ると集中して本が読めるので、近場でもいいからどこか出かけたい。
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メリークリスマス&良いお年を

2013-12-24 21:47:25 | ロンドン・hcla
昼過ぎ起床。クリスマスカードをFacebookに投稿してから、近くのスーパーで食料の買い出し。25日26日は多くのお店が休業するので、備蓄をする人でにぎわっている。帰宅後、Skypeの向こうの奥さんと一緒にケーキを食べながらクリスマスイブをお祝い。奥さんがロンドンに来る航空券や、僕が日本に帰る航空券を探したりする。夕方からコンペDの作業。夜、最終版のドラフトをdropboxでチームに共有し、クリスマスが明けてからもう一度最終確認して提出することとする。そのあとは新谷さんからもらった日本酒と寿司でゆったりする。

2013年もいろいろな方に出会い、助けられ、素敵な一年でした。みなさまにメリークリスマス。そして良いお年を。2014年もよろしくお願いいたします。






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天気が悪い

2013-12-24 02:20:40 | ロンドン・hcla
昼前起床。昨日から天気が悪く、ずっと薄暗い。Oxford CircusのGolden Union Fish Barでタケさんと待ち合わせ。フィッシュアンドチップスを食べたあと、The Photographer's Galleryで『Home Truths』展を見たり、apple storeで新しいiPad Airを手に取ったり、ぶらぶらする。明日一時帰国するタケさんは東京で僕の知っているひとにいろいろ会う予定なのでよろしく伝えて別れる。夕方、帰宅し昼寝。夜起きて奥さんとSkypeしたあと、コンペDについてFacebookに来ていたフィードバックを確認。東京にいる新谷さんとSkypeで方針を話す。朝から雨が降り続いていて、風も強い。25日は公共交通機関が止まりお店も休業するので、明日は食料などを十分確保しておかなければ。
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ストーク・ニューイントンへ

2013-12-22 23:54:33 | ロンドン・hcla
九時起床。コンペDの作業。新谷さんからいただいた構造コメントへの対応を考えながら分担の作業を進める。

昼過ぎ、バスでストーク・ニューイントンへ。近くに住む岡崎くんとHOMAで昼飯。先日SHARISHARISHARIの報告会で発表してもらっていろいろ意見した鉄板焼きのお店の内装のことが気になっていたのだが、進捗は順調そうだったので一安心。その後は岡崎くんの進路相談にのる。

昼飯のあと、岡崎くんの住むスタジオに招待してもらう。倉庫を改修したロフト付きの工房。ロンドンの大学でNarrative Environmentを専攻するヨリコさんも紹介してもらう。異分野間のコラボレーションを補助する技術として、視覚コミュニケーションのためのグラフィックデザインを勉強しているというヨリコさんは、ロンドンの大学を卒業後、ドイツに活動の場を移すことを考えているということでそちらの相談にものる。SHARISHARISHARIの活動にとても興味を持ってくれていたらしく、1月の大アップデート会にぜひ参加してもらうことにする。

夕方、AAで堀田くん藤巻くんに合流し、『様相の屋根』ことキネティックテンセグリティルーフ模型の分解作業。SHARISHARISHARIとしてJapanese Junction 2012とKinetica Art Fair 2013の2度の展示会に出展し、先日提出された堀田くんの博士論文ではケーススタディとして使われたが、AAのスタジオを引き払うため分解することに。記録写真と動画を撮り、「次につくるときは…」と改善策を考えながら少しずつ解体していく。データがあればレーザーカッターで復元は容易とはいえ、イギリスと日本を往復しながらいろいろなひとに協力してもらってつくられたこの動く模型。3年前にSHARISHARISHARI結成のきっかけとなったプロジェクトとこんなに長い間関わり続けることができてよかった。LRTコンペで僕らを選んでくれた事務局の方に、その後の発展として経過を報告しよう。





帰宅後、コンペDの作業。明け方最終ドラフト一歩手前をまとめてdropboxで他の二人と共有する。登録も済んだので初めてボードに登録番号が入る。
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