シニア花井の韓国余話

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韓国の大学にはびこる「替え玉」の悪習

2012年02月23日 22時12分16秒 | Weblog
   韓国大手紙・朝鮮日報12年2月21日記事抜粋
「卒業・就職で有利に」、成績アップのために塾講師や先輩に替え玉を依頼
「競争に勝ちさえすればいい」…学生たちに罪の意識は皆無
 釜山のA大学に通う4年生のチョン・ジウォンさん(27)=仮名=は昨年11月、学内の英語試験で、英語講師に替え玉受験を依頼した。同大学は、学内の英語試験(990点満点)で550点以上を取らなければ卒業資格が与えられない。英語に自信がなかったチョンさんは、釜山市内の有名語学塾の講師に自分の代わりに受験してもらい、卒業資格を手に入れた。チョンさんは「私の周囲だけでも、英語講師に替え玉受験を頼んだ人は10人くらいいる。正式なTOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)やTOEFL(英語を母語としない人のための英語能力試験)の試験ではなく、学内の試験なので、本人確認もおろそかで、試験監督も厳しくないため、英語講師が替え玉として受験するケースが多い」と語った。
■卒業・就職のためには罪悪感なし
 ソウルの名門B大学を卒業するオ・ミョンソクさん(27)=仮名=は、2006年に入学した後、会計学や統計学など難しい専攻科目の試験は全て、公認会計士を目指して勉強している友人や先輩に替え玉受験を依頼した。オさんは昨年12月の期末試験でも、会計士の試験に合格した先輩に替え玉受験を依頼し、平均点がA以上という高い成績を取った。オさんは「就職のため、成績などの“スペック”が重要なので、何ら問題意識を持たずに皆替え玉を依頼している」と語った。
 毎年、卒業シーズン間近の12月になると、大学街では「替え玉事件」が頻発する。TOEIC・TOEFLのテストのように厳格な本人確認手続きが行われるわけでもなく、成績や卒業資格に直結しているため、就職を控えた卒業予定者たちは、罪の意識もなしに替え玉を立てる方法を選ぶ。
■ずさんな試験管理・監督のため替え玉が横行
 大学側のずさんな試験管理・監督業務も、替え玉が横行する理由だ。
 B大学大学院で助教を務めるチェさん(28)は「受講生が100人を超える大型講義の場合、助教1-2人だけで試験の監督や本人確認を徹底的に行うのは、現実的には困難。学生たちの良心に任せるしかない」と語った。
 学生たちは、罪の意識も持たずに替え玉を立てているが、こうした行動は厳然たる処罰の対象となる。ソウル大学は、替え玉など不正行為が摘発された場合、学則により謹慎や停学の処分を下すことがあると規定している。また、2回以上摘発された場合、退学処分を下すケースもある。延世大学・高麗大学・西江大学など有名私立大学も同様だ。
 警察関係者は「単に本人の替え玉だけなら、大学側の処罰で済むだろうが、ブローカーや塾講師などが関与した組織的な行為になると、大学の成績管理などに関する業務妨害の疑いで刑事処罰の対象になり得る」と語った。
 趙成南(チョ・ソンナム)梨花女子大学社会学科教授は「競争で勝つためには、どんな手段や方法を使っても許されるという雰囲気の中で育った学生たちが、罪の意識もなく替え玉を立てている。社会全般で、こうした不正行為に対する厳格な道徳的基準を立て直すことが必要」と指摘した。
権承俊(クォン・スンジュン)記者 , イム・スンジン・インターン記者(延世大学経営学部4年)



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