シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

【記者手帳】八百長発覚でも観客増、不正に手ぬるい韓国

2012年02月23日 21時10分57秒 | Weblog
   韓国大手紙・朝鮮日報12年2月21日記事抜粋
八百長問題が発覚したプロバレーボールだが、試合を見に会場に足を運ぶ観客は今も多い。2月19日に行われたプロバレーボール「Vリーグ」の韓国電力公社(KEPCO)のホームゲームには、普段とほぼ同じ約2800人が入場した。選手たちは先日の試合前にファンに対し頭を下げて謝罪しただけで、Vリーグは現在も続いている。今シーズンはすでに24試合が行われ、観客動員数は28万9490人と、昨年のペース(34試合で28万1582人)を上回っている。試合会場には依然として多くの観客が押し寄せているのだ。
 不正な手口で金を手にしようと企む選手が、違法賭けサイトの運営者やブローカーらと組んで、試合中に巧妙な手口で不正を犯す八百長は、プロスポーツの存在意義を否定する最悪の犯罪行為だ。それでも観客にはこれを責め立てる考えがないようだ。昨年のプロサッカーも同様だった。事件発覚後も観客数に変化はなく、リーグ中止もないまま、やり過ごされた。
 今回発覚したプロバレーボールはもちろん、韓国最大の人気スポーツであるプロ野球についても八百長疑惑が取り沙汰され、捜査が進められている。これまでとは違い、今回のプロバレーボールやプロ野球界で提起されているのは「試合工作」だったという説だ。サッカーはゴール1本で勝敗が決まるため「勝敗工作」といえるが、バレーボールや野球はサーブ1本、投球1球で勝敗が変わることはないため「勝敗工作」とはいえないのでは、というわけだ。いくら弁明したくても、弁明すべき立場にないバレーボール界からこうした声が上がっている。さらに一部メディアではこの論理を受け入れ、バレーボールと野球については「勝敗工作」でなはく「試合工作」という表現を使って報じている。
 しかし、観客に対して事実上の詐欺行為を犯した選手が、試合で実力を発揮していないのは明らかだ。こうした行為は多かれ少なかれ必ず勝敗に影響を及ぼすことになる。スポーツ界が口にする論理が正しいというなら「試験で1問はカンニングしたが、成績の順位が上がらなかったから、単なる点数の操作にすぎず、不正行為ではない」という学生の口実も認めなければならなくなる。1問であれ10問であれ、順位が上がったにせよ下がったにせよ、不正行為は不正行為だ。にもかかわらず韓国社会ではこのような論理がまかり通っている。
 プロバレーボールの試合会場に訪れる観客の足が途絶えることなく、「勝敗工作」を「試合工作」と差し引いて表現することが可能なのは、不正行為に対し韓国社会が手ぬるいからだろう。「俺もお前も似た者同士だからこれでいいだろう」という共犯意識がなければ、こうした状況が許されるはずがない。
 これだから、大学生らも罪の意識もなく中間試験や期末試験で替え玉受験を依頼するといった不正行為が横行するのだ。政界で「慣例的な接待」として金が入った封筒が飛び交い、ライバル候補者に「善意の封筒」を手渡していた教育監(教育長に相当)を支持する人がいるのも、同様の理由からだろう。
社会部= キム・ドンソク次長




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。