『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
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我が背子を今か今かと待ち居るに~。明日は代官山でランチライブ。今日の出来心2014年5月9日(金)

2014年05月09日 07時49分11秒 | Weblog

我が背子を 今か今かと 待ち居(を)るに 夜の更けぬれば 嘆きつるかも 【万葉集巻十二 2864】

訳)あの方を まだかまだかと 待っているうちに 夜が更けたので 思わずため息をついてしまった

昨日は、朝、楽しみにかよっている、万葉集の講座に。

巻十二「正(ただ)に心諸(おもひ)を述ぶる歌」に入りました。

巻十二は、十一に続いて、恋の歌です。

正述心諸となると、ストレートで、生々しいような歌も出てきますよ。

昨日も、楽しいお話、たっぷりでした。

上に書いた歌は、注釈書などでは、「幼い歌だが、思っていることをそのまま素直に言っているのがいい」と、

ほめてあったりするそうです。

一方で、2870の歌、

我が背子が 来むと語りし 夜は過ぎぬ しゑやさらさら しこり来めやも

訳)あの人が 来ますと言った 夜は過ぎた えいもういまさら 間違っても来てくれるものか

こちらは、声をはりあげてくどくど言っているニュアンス。

待ちぼうけをくった女性の嘆き。

おかれた状況は同じでも、この二つの歌の反応の違い。

注釈など書くのは、だいたい男性だから、2864は、ほめるけれど、2870は、ちょっと、ということになるのだ、

と、ユーモアをまじえて、先生。

どう表現すれば、男性にうけるのか、ということを考えて歌っているかと思えば、

男女それぞれで、歌の見方は、変わるかもしれませんね。

ちょうど、昨日朝、テレビのニュースで、とっても人懐っこい、野生のアザラシの子供の映像を紹介していて、

それを見た女性アナウンサーが、

「甘え上手ですね、見習いたい」と。

なぜか、背筋がゾクっとしました。

昨日は、講座のあと、6月のライブに向けてのリハーサルへ。

はじめての曲が多く、すべてが新しいアレンジで、25曲ほど、ほとんど休まず、夜まで、

ぐらぐらになるほど、がんばりました。

帰って、録音したものをチェックすれば、初めてにしては、良い感じになっていて、

自分の演奏の反省も含めて、朝方まで、聞きこんでしまいました。

今日は、そのファイルの整理と、次回のリハーサルに向けての資料作り。

そして、明日、あの「鼓動は三拍子」史上最高のコンサート、させていただいた、

代官山「晴れたら空に豆まいて」での、

モーメント・ストリングカルテット、コルーチェ、ゴルーチェのライブに、

僕も少しだけ、出演します。

カルテットさんの取り組んでいる、映画音楽シリーズ、

映画「微熱少年」のサウンドトラックから、「君の名前をよびたい」を弦楽四重奏で。

郷田祐美子さんのための新曲を、郷田さん、西本明さん、僕の三人で。

コルーチェに書いた「はじめての星座」を、久々に。

など、他ではなかなか聞けない組み合わせでの出演になります。

代官山で、ランチタイムを、また、ご一緒しませんか。

***

■2014年5月10日(土)
「Moment Strings Lunch Box Vol.2」
大雪で中止になりましたライブの延期公演を5月10日ランチタイムに行います。
代官山の昼下がりに、生の弦楽演奏を聴きながら、ランチを楽しんでみてはいかがでしょうか。
2014年5月10日(土) 開場11:30/開演12:00
東京・代官山「晴れたら空に豆まいて」
出演 Moment String Quartet/Colluce/Golluce
ゲスト:西本明(pf)、他
前売¥3500/当日¥3800(1ドリンク代込)
当日ご用意しているスペシャルランチメニュー
◇コルーチェランチ ¥500
◆ゴルーチェランチ ¥500

***

今日も、力いっぱいがんばろう。

素敵な一日になりますように。

美しい明日へ心をこめて歌っています。

洋司