『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
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2012年2月24日(金)

2012年02月24日 00時00分01秒 | Weblog
昨日も、万葉集の講座、いいお話がいっぱいで、
ずっとわくわくでした。

巻十の秋の歌が続いていまして、
昨日は、水田(こなた)を詠む、河を詠む、月を詠む、風を詠む。

2219~2232までの歌でした。

万葉集は全部で、4516首の歌がありますから、
たぶん、次回で、全体の半分まで、いくのでは、と。

講座は、ここまで、12年ぐらいかかってるのかな。
僕は、3年ぐらい前からの参加なので、新参ですが、
歌、全部、終えるまでには、あと10年ぐらいかかることになります。

すごいな、と思います。
楽しみに過ごしていると、
過ぎてみると、あっという間なのかもしれませんね。

水田を「こなた」と読むのは、
平安時代の辞書、和名抄に、
「水田、古奈太」と書いてあるから、
これは、こなた、と読むのだと、わかるわけです。

なぜ、こなた、というか、というと、
土がよく耕されて、こなれた田だから、こなた。

名前には、それぞれ、そうか、というような理由があって、
面白いところです。

巻十のこのあたりの歌は、ほかにも沢山似たような歌があって、
あるいは、別の歌を、参考にし、お手本にし、真似て、
宴の席などで、官人たちが、披露しあったのだろう、ということですが、
また、面白いところは、
似てる歌のどちらが、本当は先にできていたのかは、
わからないことが多くて、
必ずしも、完成度が高いものを、お手本として、
わりと味の薄いものが作られた、という見方ばかりではなく、
味の薄い感じのものを参考に、もっと洗練されたものに、
作り変えられていったというようなことも、考えられる、と。

しかし、証拠は、ないのだから、決めることはできない。

どっちが先だろう、とか、偶然かなぁ、とか、
当時の人は、こういうことを面白いと思うから、
次々、同じような歌ができるんだな、とか、
いろいろ、思いをはせながら、読むのも楽しみですね。

今日も素敵な一日になりますように。
美しい明日へ心をこめて歌っています。

洋司