『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
since 2000.3.7

2010年2月3日(水)

2010年02月03日 00時00分01秒 | Weblog
皆さんからのコメント、楽しく読ませていただいてます。
ありがとうございます。

やはり、共通の話題があれば、いいですね。
僕の歌に、「君の口笛」っていうのがあって、
歌詞に、
「なにか話したいのに、共通の話題の少なさに、いつか気付いて」
というところがあります。

「思い出を頼りに同じ話ばかり、僕は探って」
というところもあります。

話下手の「僕」が、「君」と、歩きながら、
結局、話すこともなくなって、
「君」が口笛を吹き始める、というお話。

口笛がそんなに吹ける女の人って、
いるのかな、とは思いますが、ま、歌の中では、
あまり鳴りはしないけど、味のある、という、
下手上手なイメージでしょうか。

「君の口笛を吹く、その唇に、思うことは決まっているけど
君の口笛を、ずっと聞いていたくて」
という、なんとも、消極的な、なんとかしろよ的な「僕」が、
はがゆい歌ですが、
そういうところが、好きでもあります。

「君」のほうは「君」のほうで、
「部屋の模様替えをした」とか「車の運転は下手だけどドライブは好き」とか、
なんとなく、誘いかけてるような、ニュアンスを言うんですが、
「僕」は「僕」で、「露骨な言い方を思い留まる」と。
そのへんは、楽しんで書いた部分ではありますが、
ほんと、もうちょっとどうにかしてほしい二人ですよね。

「あのときにもう少し、なんて今も思うよ」とは、
「泣きそうに咲いている花」という歌の一行ですが。

でも、そのもう少しが、いいところなのかもしれません。

「源氏の男はみんなサイテー」(大塚ひかり著)を、去年から、
まだ読んでいます。
「薫」と「匂宮」の対比が面白い。

言葉と行動が、ちぐはぐで、わかりにくい男、薫。
わりと、はっきりものを言う男、匂宮。
匂宮は、薫のことを、こう言う。
「面白いじゃないか。偉そうに人より誠実ぶっている奴に限って、人の思いも寄らない陰険なたくらみをしていたというわけだよ」

「源氏の~」では、
「惜しいのは、セリフの相手が薫ではなく~」別の人だと。
本当、惜しい、と僕も思いました。

いや、話はだいぶそれました。
「源氏物語」は、なかなか共通の話題にならないかもしれませんが、
これからも、楽しいことを、書いていきたいと思ってます。
よろしく。

洋司