Praise the Lord!

聖書のことばを通して、生活の中で示されたことやインスピレーションが与えられたことをつらつらと書き記しています。

イスラエルの為に祈る

2020年02月13日 | 日記
 ホロコーストを知らない人はいないと思いますが、この恐ろしいナチスによるユダヤ人大量虐殺の歴史的背景を深く知らない方もおられると思います。先日、私はある会に参加し*1、ユダヤ人とキリスト教国の歴史をまざまざと映像で見る機会があり、自分の無知さと、この悲しい現実にショックを受けました。ユダヤ人はA.D.一世紀に現、パレスチナ地域にあった国を滅ぼされ、全世界に離散して街を作り住んでいたのですが、キリスト教がローマ帝国に国教として認められて以来、キリスト教は彼らを徹底的に迫害し続け、根拠のない反ユダヤ主義思想を人々に植え付けてきたという歴史が1700年間に及ぶという背景があります。そして、ホロコーストが起こったときも、全世界は見て見ぬふりをしました。彼らは全ての人々から見捨てられたと言っていました。

 イスラエル国は、シオニズム運動(ユダヤ人国家建設運動)を経て1948年5月14日に建国 、以後それを認めない周辺のアラブ諸国との戦争、いわゆるパレスチナ問題が続いています。西欧諸国にも、いまだ反ユダヤ主義思想が残っているという恐ろしい現実があります。このような辛い歴史を歩んできたユダヤ人が、幾度もの民族的絶滅と迫害の患難にあいつつも、希望を捨てずに生き続けてこられたのは、彼らの神(ユダヤ教)を信じる信仰と民族のアイデンティティ保持によります。従って他国の人と交流をせず、自分たちだけで結束し、勤勉に働き財をなし、様々な社会の分野で活躍しているのも理解できます。

 このような歴史から、他民族がユダヤ人に寄り添うというのは難しいことです。しかし、いくつかの民間団体はなんとか和解の架け橋になろう活動を続け、特にイスラエルの貧しい人々(貧困率が高い)の支援をしているNPOもあります*2。また、ユダヤ人は日本人に対してはとても好意的に思ってくれています。なぜなら、ホロコーストの際、リトアニアの日本領事館領事に赴任していた杉原千畝氏が、政府の命令を守らず多くのユダヤ人に日本経由で亡命するビザを発給し、手助けしたからです 。当時7歳だったユダヤ人の女性は、2016年のイスラエル建国記念式典(MOL)*3に参加した日本人のクリスチャン・ロックグループに、「私は杉原千畝によって生き残れたのよ!」と熱く語りかけたそうです。

 日本には西洋諸国のようにユダヤ人街もないので、彼らと接する機会も少ないしあまり情報も入らないでしょう。ユダヤ人は、イエスがキリストだと信じず、いまだに神が送ると約束しているメシヤ(救い主)を待っています。キリスト教による迫害の歴史のゆえに、彼らにはクリスチャンと大きな溝がありますが、それでもメシアニック・ジュ―と称する(クリスチャンとは決して称しません)、イエスをキリストと信じるユダヤ人信徒も少数派ですがいます。そして、旧約聖書の預言によると、ユダヤ人はメシアの再臨(イエス・キリストが再びこの世に来ること)の前に「恵みと哀願の霊」を注がれて、イエスがメシアであると信じる時が来ると記されています。*4 

 ユダヤ人であったキリストの使徒パウロは、神様の救いに関してユダヤ人と異邦人との関係について、選民であるユダヤ人がつまずいたおかげで、キリストの救いが今まで全く縁のない他民族(異邦人)にもたらせれたという、不思議な神様の計画があるのだと、ローマ人への手紙にて記しています。もともと、神様はアブラハムを選んでイスラエル民族を起こし、以後イスラエルの民をずっと愛されてきました。かれらが他の神を信じた時期もあったり、メシヤを受け入れなくても、彼らを決して見捨てず、いつかメシヤを信じる時がくるという計画を持っておられます。ですから、下記のみことばにあるように、民族に関わらず、誰であっても、ただキリストを信じれば救われるという恵にあずかることができたのは、ユダヤ人がイエスをキリストと認めなかったおかげなのです。

 よって私たち異邦人は、与えられた信仰を誇ることも出来ないし、ユダヤ人を見下すこともできない、ましてやユダヤ人を迫害するというのは、クリスチャンであれば本来あり得ないわけです。しかし、私も他人ごとではありません。無知のゆえにユダヤ人に対する偏見を受け入れ、彼らの祝福のため、救いの為に祈らなかった罪、聖書に記される神様の大きな計画を考慮せず、世界のメディアにより放映されるイスラエルに批判的なニュースをそのまま受け止めていた罪を、今回悔い改めました。ユダヤ人がイエス様を信じた時の喜びは、私たちの想像をはるかに越えますが、そのために祈ります。そして99%の日本人もキリストの福音を知りません。私は、ユダヤ人のため、そして日本人の救いのために忘れずに祈ろうと、今回強く思うきっかけが与えられたことは、本当に感謝でした。

「彼ら(イスラエル)がつまずいたのは、倒れるためであったのか」。断じてそうではない。かえって、彼らの罪過によって、救が異邦人に及び、それによってイスラエルを奮起させるためである。しかし、もし、彼らの罪過が世の富となり、彼らの失敗が異邦人の富となったとすれば、まして彼らが全部救われたなら、どんなにかすばらしいことであろう。 」ローマ人への手紙11章11-12節 ()は筆者追記

*1 2020年2月11日東京オープンハイナイト @淀橋教会 イスラエル(ユダヤ人)のため、また4月に行われるイスラエルの建国式典(Int”l Mrach of the living, MOL)に参加して、ヘブル語で賛美を歌う日本人のゴスペルクワイアーの方々のために祈る祈祷会。 
参照リンク https://www.christiantoday.co.jp/articles/27704/20200212/blessing-zion-2020.htm

*2 Biridges for Peace Japan (B.F.P. Japan) クリスチャンがユダヤ人の方々に愛と尊敬を実践的な行動を通して伝え続ける団体。イスラエルに帰還するユダヤ人新移民や子供たちを継続して生活品、食料品を支援するプログラム、家屋の修繕、ホロコースト生存者支援など16の支援活動をしているNPO。

*3 MOL とはInt”l Mrach of the livingの略で、世界のユダヤ人の若者が参加するツアーで、ポーランドのアウシュビッツの死の行進がなされたところを「命の行進」として歩き、続いてイスラエルへ飛び、エルサレムの嘆きの壁まで歩き、イスラエル建国式典に参加するという催し。2016年に日本のクリスチャン・ロックバンド、ナイトdeライトがこの式典に異邦人として初めて参加した。

*4 ゼカリヤ書12章1-14節 イスラエルの民がどのようにしてメシアを受容し、回復されるかが預言されている。 (引用:口語訳聖書)