今年もまたあの日がやって来る。僕の気持ちでは本当は胸中にしまっておけばいいのですが、記した後またしまいます。
コレガ人間ナノデス 原 民喜(「原爆小景」より)
コレガ人間ナノデス
原子爆弾ニ依ル変化ヲゴラン下サイ
肉体ガ恐ロシク膨張シ
男モ女モスベテ一ツノ型ニカヘル
オオ ソノ真黒焦ゲノ滅茶苦茶ノ
爛レタ顔ノムクンダ唇カラ洩レテ来ル声ハ
「助ケテ下サイ」
ト カ細イ 静カナ言葉
コレガ コレガ人間ナノデス
人間ノ顔ナノデス
広島出身の原民喜が大正13年に上京して以来、広島に住んだのは昭和20年1月から昭和21年4月にかけての一年数ヶ月だった。あたかも運命に導かれるかのように広島に帰り、原爆に遭遇した。代表作『夏の花』(原題は『原子爆弾』であったが、GHQの検閲を恐れ、掲載が見送られられたという経緯がある。)などを発表。昭和25年6月朝鮮戦争が勃発。民喜は人類の将来に対する暗い予感と戦争に対する抗議が届かない無力感に襲われる。翌年3月13日自死。享年46歳。
(繰り返しになりますが、原爆と原発のエネルギー放出原理は同じ。)
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