僕は早口言葉が本当に苦手である。「隣の客はよく柿くう客だ」ぐらいの言葉でもなかなか早口で繰り返すことが出来ない。「東京特許許可局」も同様である。
ホトトギスの鳴き声は「特許許可局」とか「テッペンカケタカ」とかと聞こえるという。実は、僕はホトトギスの鳴き声をホトトギスの鳴き声として聞いたことがない(子供の頃のことは忘れた)。都市化の影響で近くに棲む処がないのだろう。
季節としては、ホトトギスの初音は田植えを促すものとしてされてきた。
伝承俳句の牙城である「ホトトギス」の誌名は、実質的な創刊者である正岡子規の名に由来するとはいえ、日本の詩歌におけるホトトギスの重要性にも因るのであろう。
ホトトギスの別名は多く、「不如帰」「時鳥」「郭公」「杜魂」「子規」などの漢字で表される他に、あやめ鳥、いもせ鳥、さなえ鳥、たちばな鳥などと呼ばれる場合がある。それだけ日本人と多面的で、複雑な付き合いをしてきた鳥だということであろう。
自然破壊や都市化の影響で、トキやコウノトリの二の舞にならないことを切に願う。いつか僕にもその声を聞かせてくれないものか。本当にトッキョキョカキョクと鳴くのなかなあ。
被災された方々の地域でのホトトギスの初音は、僕が棲息している地域より幾分か遅いだろう。が、必ず啼いて自然の優しさを聞かせてよ、ホトトギスよ。
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