自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

「本屋のレジから」

2010年02月10日 | Weblog
(以前の徒然想から再掲)
 ミニコミ誌に面白い投稿があったので、多少編集を加えて転記しておきたい。
 「私が本屋のバイトの虜になったのには大きな理由がある。これは初めは分からなかったことであったが、本屋に居ると人の人生が垣間見られるということである。例えば金曜日、土曜日にお客さんが多い。きっと週末に本を読んで過ごすのだろう。クリスマス前にはラッピングを頼むお客さんが多い。おじいちゃんが『小学一年生』や絵本を探している。かわいい孫へのプレゼントなのだろう。『ゼクシー』という結婚情報誌を買っていく若い女性には、心の中で「おめでとう」と声をかける。ガン告知の本や在宅介護の本を買っていくお客さんを見ると、胸が痛む。毎週のようにエロ本を買っていく常連のおじさんの顔を覚えてしまったときは、何か複雑な気分になる。・・・世間の流行や動向は本に端的に表れると思う。阪神ブームのときには阪神特集の雑誌が飛ぶように売れる。他にも、漢方やらダイエットやらに新しい方法が出ると、テレビで取り上げられるのとほぼ同時に本屋にも関連書が並ぶ。そういった「文化」の流れを肌で感じられるところも私はとても気に入っている。
 時給も低いし、横柄なお客さんも居るし、少々腹の立つこともあるが、私はまだしばらくこのバイトを続ける。本屋のレジから沢山の人の人生を眺めていたいからだ。」

 僕はかねがね観点を変えて物事を見ることが大事だと思っていた。違う仕事を体験することも自分の為になるのではないかと思わされた。思えば、学生時代には様々なバイトを経験し新しい発見もあった。勤務していた頃はそれなりに充実した日々を送った。定年退職後の現在は、一年一日のような生活をしているのではないか。ちょっと反省させられる思いだ。

(僕んちのじゃじゃうまは『ゼクシー』なんていう雑誌は読んでいないだろうな。読まなくてもいいんだけど、もうそろそろ親を安心させてくれてもいいと思うんだけど。今日はちょっと遠出してきます。)