YBCにとって本年度締めくくりの公式戦を迎えた。初戦はJR千葉戦である。今年、企業チーム登録をした格上のチームである。ゲーム内容はホームページに掲載済みなので多くは触れないが、投手力をはじめ、攻守走のどれもがまだまだ弱い中で、全員がよく頑張ってくれたと思う。スポーツ界には「練習はうそをつかない」という言葉があるが、まさにそれが証明された試合だった。
DHで先発した松村君は、不定期な勤務時間の隙を縫って、グランドに来るやただちにランニングでたっぷり汗を流している。その真摯な姿勢をスタッフも選手も知っている。2点差を追う8回表、無死1,2塁になったとき、川村君にあえてバントを指示した。期待通り、きっちり3塁前に転がしてくれた。1死2.3塁。最悪でも次打者の松村君が犠飛を打ち上げてくれるはずだ。ともすれば速球に振り遅れがちな彼は、早めのタイミングで1振りし、左翼へ飛球を打ち上げた。そして、次の瞬間、野手が落球していた。上空で強く渦巻いていた風をうまく味方に付けたのだ。戦争映画でいえば、指揮官の読みを熟練した下士官が以心伝心で感じ取った場面である。
リードしていた4回裏に一気に5点取られて意気消沈の5回表、すぐに森、元野、瀬尾の諸君が連続安打してお膳立てを整え、3番の渡辺君が同点の満塁本塁打をかっ飛ばした。彼には私は厳しいことばかりを言ってきた。守備の要である遊撃と二塁という2つのポジションを往ったり来たりさせたが、日に日に成長を遂げていった。その締めくくりが、このホームランだった。いつも球場に応援の足を運んでいるご両親の喜びの声がベンチにいた私の耳に聞こえたような気がした。
DHで先発した松村君は、不定期な勤務時間の隙を縫って、グランドに来るやただちにランニングでたっぷり汗を流している。その真摯な姿勢をスタッフも選手も知っている。2点差を追う8回表、無死1,2塁になったとき、川村君にあえてバントを指示した。期待通り、きっちり3塁前に転がしてくれた。1死2.3塁。最悪でも次打者の松村君が犠飛を打ち上げてくれるはずだ。ともすれば速球に振り遅れがちな彼は、早めのタイミングで1振りし、左翼へ飛球を打ち上げた。そして、次の瞬間、野手が落球していた。上空で強く渦巻いていた風をうまく味方に付けたのだ。戦争映画でいえば、指揮官の読みを熟練した下士官が以心伝心で感じ取った場面である。
リードしていた4回裏に一気に5点取られて意気消沈の5回表、すぐに森、元野、瀬尾の諸君が連続安打してお膳立てを整え、3番の渡辺君が同点の満塁本塁打をかっ飛ばした。彼には私は厳しいことばかりを言ってきた。守備の要である遊撃と二塁という2つのポジションを往ったり来たりさせたが、日に日に成長を遂げていった。その締めくくりが、このホームランだった。いつも球場に応援の足を運んでいるご両親の喜びの声がベンチにいた私の耳に聞こえたような気がした。