谷沢健一のニューアマチュアリズム

新ドメインに移行しました。

キャンプ地紀行(その2)

2006-02-02 | プロ野球への独白
 サンマリンスタジアムは練習の始動から南国の陽光に満ちていた。しっとりとした天然芝の一葉一葉がキラキラと光輝を放っているグランドを歩く。
 ダッグアウト前に行くと、吉田孝司運営部長と顔を合わせ、ひとしきり昔話に花が咲いた。大学の先輩である近藤昭人ヘッドも暖かく迎えてくれ、昼食時にはチームの食堂にまで招いてくれた。
 移籍組の尾花コーチ(ホークス)からは2年連続敗退の悔しさを聞き、同年代の内田コーチ(カープ)からは、期待の若手の話も取材できた。
 練習は、序章のアップから第2章のキャッチボールへと進む。今年の巨人は、キャッチボールから基本に忠実である。仁志、小久保両選手からして手本を示顕するのだから、「全員、右に倣え」だろう。
 やや驚いたのは、バント防御のサインプレーがスムーズに実施され、投手の牽制プレーも野手と息が合っていることだった。例年なら、こうなるのはキャンプの中盤頃だろう。昨年の秋期練習にみっちり行った成果であると、近藤ヘッドからうかがった。
 いずれにしても、私のスプリングキャンプの見方は変わってきている。「この練習メニューは選手指導の参考になるぞ」「この練習にはどんな意味があるのか。」これまでの自分の固定観念を白紙に戻して、コーチや選手に(練習の邪魔にならない程度に)教えを乞うのだ。
 宮崎に降り立った時にそう考えた。そのとたんに、昨年までマンネリぎみだったこの2月のキャンプ巡りが、急に楽しくなった。やらされる仕事よりも自分で見つける仕事、これもYBC流である。
 まだまだ環境も整わないYBCであっても、自主練習をして合宿に備えて待っている選手や優秀なスタッフたちに「土産」だけは豪華に持ち帰る義務が私にはある。さあ、明日はソフトバンクス・ホークスだ。何を学べるだろうか、楽しみだ。

キャンプ地紀行(その1)

2006-02-02 | YBC始動
 2月1日、最終便で宮崎入りした。本業のプロ野球解説者としての仕事である。今日から8泊9日の予定で宮崎県と沖縄県を巡行する。
 昨日は強雨の中のフライトだったが、機内でうとうとまどろんだ。と、後頭部に痛みを感じた。ふりむくと何と雛鳥フェニーが私の後ろ髪を引っ張っている。あっと思った瞬間、目が覚めた。(この夢の話は、じつは嘘です。)
 作り話をしたくなるのが、私の心中にある想いーYBCフェニーズに後ろ髪を引かれる想いである。合宿地が決定したとはいえ、不足している用具(昨晩、離京直前に副部長に手配を依頼した)の準備や旭市教育委員会の柴田氏と詳細な打合せを取り合ってきただけに、ついそちらが気にかかるのだ。
 柴田氏の計らいで、土屋正勝氏(銚子商業のエースとして夏の甲子園大会で優勝、さらに中日で活躍)と尾上旭氏(銚子商業、中央大、中日と、一貫して中心選手だった。とくに守りは天下一品)が、嬉しいことに協力してくれている。
 ともあれ、出発前に練習メニューもホームページに掲載し、選手に告知したので、あとはスタッフと選手にすべてを委ねるしかない。