原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

川霧の立つ朝

2012年01月20日 08時15分37秒 | デジブック

 寒い日が連続している。岩見沢では記録的な大雪が降り、内陸部では氷点下28.9度を記録した。道東も例年に比べて雪が多い。北海道の冬はまさに本番。外気温は流れる川の温度よりずっと低く、川から霧が静かに立ち上がる。道東の冬を彩る舞台が整う。朝日を浴びた川霧は赤く染まり、まるで暖かな湯気のようにも見えた。凍てつく大地を流れる川霧は、雪原の樹々に白い花を咲かせていく。静寂があたりを支配する。肌を刺す冷気に身体中が麻痺する中での、夢のひと時。陽が昇り始める朝の7時半から9時ころまでしか、目にすることができない冬の風景でもある。晴れ上がった冬の朝の、天からの贈り物を満喫。

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デジブック 『川霧の立つ朝』

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陽が昇ったばかりの薄明かりの中では、川も大地もまだまどろみの時間。夢と現の狭間のような風景が広がっていた。厳しい寒さは、そんな不思議な光景をも道連れにする。そう思った瞬間、寒さが消えていた。心を鼓舞する自然美に感謝したい。


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2 コメント

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幻想的、ですね。 (numapy)
2012-01-20 10:54:16
素晴らしい光景ですね。
同じ寒さながら、阿寒ではこの光景はなかなか撮れない。というより、撮りに行く気力にかけてるせいかもしれない。他人が撮ってきてくれる写真に感動するのがイチバンとここんところ怠けてます。
未だに、背中に寒気が走る身としては、本格的に寒さが怖くなりました。
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川の辺が条件ですね (原野人)
2012-01-20 11:20:42
釧路川と言うのが近くにありますから。
こうした風景は実は日常です。見慣れすぎて特別に感じなくなっていました。日常の中に貴重なものがあるということですね。
まだ30度を超す寒さになっていないのですが、ダイヤモンドダストが写せればと次に願ってます。
風流行ってます。お大事に!
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