古い杉並木

2010-08-15 14:51:49 | Weblog
 例によって例のごとく開館日ではないため外観と場所の確認だけすませ、よこやまの道に戻るべく一本杉公園を目指す。今日、折り返しの目安の一つにしていた場所だった(まさか本当にそうなるとはな……)。二回地図を確認して、右折し、その先の分かれ道を細い道のほうを進んで行くと、杉並木の中に一本だけ、幹からはとても杉とは思えないような大きな杉の古木があった。高さがないから杉に見えないのか、何か違うわけがあるのか、ともかく一見して何か不思議な杉の木があった。
 やがて見慣れたような門があり、そこが一本杉公園の入り口だった!(やっと本道に戻って来れた。。。長かったな。。。。。。)しかも中に入ると「ここを出稽古に来た土方沖田が通りました」の案内が。もうミーハー魂炸裂!!(笑)しばし感動にふけっておりました。

   

 そのまま森の中を抜けると道路に隔たれた一本杉公園のもう半分が出て来る。道に迷いながら歩き続け、また今抜け出てきた森が江戸時代さながらのようだったので(頭の中は新選組でいっぱいだったし)、子どもの遊ぶ声と明るいケヤキの若葉が茂るもう半分の公園の姿に、旧に現代に戻ったような気がした。公園でトイレを借りて、もう4時なのでここでUターンすることにした。もう一度森をくぐり、古民家二軒を見学して、おやつの大福を食べながらひたすら歩き続け、公園を出る。ここは年末年始は閉園らしい。
 恵泉女学園の脇を通り、お寺の前を右折(道標に再会である)し、歩き続ける。さあ、こうなるとどこで道を間違えたか、そのポイントが一番楽しみだ! そして進んで行くとまもなくあのさっきの鎌倉街道の上にかかる橋が現れ、あの案内図の前に出た。ここで階段を下りたのが間違いだったのか。。。でも、(さっきも書いたけど)葉っぱが茂って橋が見えないよ。。。。。。。
 国士舘大学から一本杉公園は本当にすぐだった。それをあんなに遠回りするとは、まさに荒野の40年のような出来事だ。唸ってしまう。

 そこから先はもう知った道、日暮れまでに戻れればいい。。。のだが、ここに来て残りの水があと少しのことに気がついた。今日は1リットルの麦茶と500ミリのポカリを持ってきて、途中で水を一本買った。それが残りわずか。しかも、少し頭が痛い。古代五叉路の手前で、熱中症と思われる横たわった少年と見守る人たち、そして救急車が到着したところに出くわした。ここは普通の道路だからいいが、あの尾根の道で救急車が来る場合、担架で運ばれるのだろうか。できるかぎり救急隊の人たちに迷惑をかけたくない、が、頭痛、そして自販機は影もかたちもない。途中、幹線道路に下りてみたが、やはり見えない。さっき小野路の里山を歩いていた時にはたくさん見かけたのに。
 あっという間に展望広場に着いた時、ちょうど5時だった。水を少し飲み、ストレッチをし、足をもみほぐし、少し考えてベンチに寝転がった。だれもいない展望台で横になると、ほんと気持ちいいんだよね~(笑)。持っていた本を読み、空を眺め、雲の合間に見える夕焼けを横目を見、20分も休んでいると頭痛がとれてきた。やっぱり、休息が一番だ。
 30分休んで元気を取り戻し、一気にゴールを目指す。難なく多摩東公園にたどりついた。一本杉公園までは4キロぐらいらしい。国士舘大学から鶴川中学経由小野神社はどれくらいか、まだ計測していない。まあ、40年と2週間ぐらいの比較だろうなー。

 停めてあった愛車に抱きつきたいくらいの感動の再会。私としては、往復よりも帰りは自転車で帰って来れる方がより楽しいのだけど、自転車通行はよろしくないようだし。

目指すは小島資料館

2010-08-15 14:23:52 | Weblog
 小島資料館はいつか行ってみたくて、そのたびに付近の地図をよく見ていた。だから携帯の画面を見た時に、見覚えのある地名と道路のかたちで判断できたのだと思う。
 あとで確認した限りでは、市立鶴川中学校のそばに出たらしい。そのまま西を目指し歩き、信号に「小野路」とある大きな交差点をもう一度携帯で地図を確認する。あっちがトンネルのあるほうだから、このまま直進すればいいらしい。いよいよの時は「鶴川」の文字を頼りに歩き続け、鶴川駅から電車に乗ることも考えた。が、自転車が多摩東公園にあるので、やはり歩いて戻りたい(という優先順位のわからない状態ではあった)。
 三つめの信号を左折、と記憶して歩き続ける。途中のバス停でトレッキングスタイルの中高年を数人見かけた。このあたりは縦走などできるのだろうか。
 やがて三つめの「小野神社前」の信号に到着。もう一度携帯で地図を確認していたら、突然話しかけられた。さっき小野路の交差点を過ぎた所で追い抜いた女の人だった。「どこまで行くの?」と話しかけられたものだから少し警戒したが(歩き姿も少しふらふらしてたし)、さっき追い抜いた人がいたので声をかけたというところだろうか。
 「ええ、ちょっと道に迷っちゃったんで小島資料館に寄ってみようと思いまして……」
 「どこで迷ったの?」
 「よこやまの道というのがあって、国士舘のところで迷ったみたいなんです」
 「えー?! 国士舘てあっちのほうじゃない?」
 「いやいや、そんなにでもないですよ、ちょっとあっちぐらい(笑)」
 あとで地図をみたら、相当あっちでした(笑)。
 ちなみにその方は、なんと夏休みの間に3キロやせるべく橋本方面まで毎日歩いているのだという。そっちのほうがびっくりしたよ。やせないと罰金をとられるそうだが、相当疲れて見えた。あの人、今日も歩いているのかな。
 毎日歩いているなら小島資料館知ってるかなと思ったら知らないようだった。お互いの無事を祈りながら別れて、旅先でその土地の人と話す楽しさを楽しみながら信号を左折、小野神社に寄った。そのまま坂道を上り始めたが、地図で見た感じだと信号からややもない感じ。こんなに行くかな? ともう一度地図を見て、小野神社で左折しなくていいことに気がついてまた戻る。あの人と同じ方向だったんだなあ、と思いながらまた曲がり、少し行ってすぐ小島資料館を発見した。
 道が狭くて一車線しか通れず、車が譲り合っている。昔道らしい。土方資料館のブログで「小島資料館の前の道が直されるので早めに行ってみてください」とあり、近隣の木塀が新しいものになっているのが気になった(今ブログを再読してみて、お庭が削られちゃうんですね! これは行かねば)。いざ門の前にたつとまたあの壬生や日野で感じる感動に包まれた。おおぅ、ここが小島鹿之助氏がおられたのか。。。感動。。。。。。。
 背後に迫る低い山並みが、少し鎌倉に似ている。

   

よこやまの道から外れて小野路

2010-08-15 14:04:44 | Weblog
 何せ天地がひっくり返った状態で突き進むのだからどんどん目的地から遠ざかる。こまめに出ていた道標がすっかりなくなったのは大きな道路沿いに道なりで、山に入るところで案内が出るだろうと思ってそのまま歩道を進んでいった。さすがにおかしいと思って、山中に続いているであろうよこやまの道に潜り込むべく適当なところで左に曲がり、尾根を目指す。地図で見たよこやまの道は大きく曲がることはないし、そんなに複雑なことにはなっていなかった。だからきっと尾根沿いに続いているはず、と山の中をどんどん進む。これが自転車だったらとっくに引き返して階段の下まで戻るのだが、歩きだと戻るよりも進んでなんとかならんかなと思うほうに傾いてしまう(笑)。
 東光寺というお寺に出、その先のふじみ霊園の案内を見て、これはさすがに違うと戻る。もちろん、途中で脇道を見かけるたびにあの道標を捜したがない。あとで地図で確認すると、そのままふじみ霊園を進んで行けば、先ほどの古代五叉路につながっていたらしい。そうすれば短い寄り道ですんだものを……(笑)。
 お寺の少し手前にあった分かれ道まで戻り、そのまま山の中を歩き続ける。田畑や家はあるが、人っ子一人いない。でも車は時々通る。抜け道なんだろうな。道自体は、車で通った時、歩いてみたいなあと思うような風景で、それはピンポイントで満足した(笑)。アクセルを踏み込めばすむような坂道を歩いて上るのはいやはやなかなか。また分かれ道に出、迷いながらも突き進む。このあたりは町田市小野路町らしい。小野路といえば、小島資料館のある辺りじゃないか☆この時点で、よこやまの道<小野路になりかけ始めた。日野を走っている時のような、壬生を歩いたときのような、不思議な幸福感でうっとりしてしまう。小島道場に出稽古に向かった土方さんや沖田さんが歩いていたあたりじゃないの(笑)。いやほんと、ミーハーです。

 それはそうと、小野路給水場を過ぎたところで携帯で地図を確認した。
 あーパソコンでググッたらもっととっとともわかるのに、小さい画面はそれだけでイライラする。その点、ipadはいいかも、と初めて使い道、いや魅力を感じた。スクロールできないのでボタンを押して次画面が出るまでがまたイラッとする。10分近く検索して、よこやまの道が出てこないこと(グーグルでも「よこやまの道」という表示はないのが危険と言えば危険だ)、それでも相変わらず天地がひっくり返ったままだったこと、どうして鎌倉街道の表示が出ているのかわかっていなかったこと、があとでわかったこと。そして、よこやまの道はどっかへ行ってしまったが(笑)、このあたりはどうやら小島資料館に近いようなのでいっそそっちを目指してみることにした。
 途中、電話ボックスを見つけ、タウンページを見てたが、あれには地図は載っていないんだね。バイト情報紙みたいな簡単なものでもつけていてくれたら(道に迷ったときはコンビニでそれを見て方向確認することが多い)、もうちょっと何とかなっていたかもしれないのだけど。
 ともあれ、山の中を抜けて、交通量の多い一本の道に出た。

よこやまの道 展望広場

2010-08-15 13:44:06 | Weblog
 軽いアップダウンをくりかえしながら、黒川配水場のところで道を間違えて(「鎌倉街道」となっていたのでそっちに行っちゃうのかと勘違いしたのだ)また戻り、ほどなくして多摩センターをのぞむあたりで展望広場に出る。こじんまりとした広場に視界が開ける。雲が多いので眺めはいまいちだが、それでも気持ちがいい。中央の異様に明るいオレンジの屋根が目をひく。
 ちょうど12時45分なので、ワンセグで「ゲゲゲの女房」を見ながら、レモンのスコーンと全粒山型食パンでお昼をとる。

   


 歩き始めたときは人影がなく、来る人いないのかな、と思ったが、それでも途中二人の中高年男性とすれ違い、また木の下でお弁当を広げている数人のグループもいた。そして私が休憩している間にも展望台には二人、やはり中年の女性(そういえば若い人の姿は見かけなかった)。夕方にはマラソンしている人もけっこういたし、地元の人の散歩コースといった感じ。
 1時を回ってから歩き始める。片道3時間くらい、というブログがあったので、もしかしたら早足で走破ならぬ歩破できるのかも? と思ったが、道に迷ったり案内板を読みふけったりしているうちに、まあ適当なところで折り返そう、と思うようになった。この間の自転車転倒事故の時思ったが、あんまり暑いときは、少し差し引いて行動するほうがいい。マジでいのちに関わる(笑)。
 途中にトイレもあるし、背の低い鎖の柵がずーっと続き(これが本道を示す目印でもある)確かに歩きやすいように作られている。ただ、自然のままの雑木林ではないので、道の記憶が薄いのが弱点かな。どこも同じような記憶しかないのだ(名古屋の道路みたいな感じ)。人が作ったものと自然にできたものの表情の違いが逆にはっきりわかる。
 さて、国士舘大学の運動場の間を抜けて古代五叉路に出て、そこからはコンクリートの一般道を進む。見慣れた案内図が出てきて、その脇に手すりのついた階段。今下りてきた道が右に続くのは、きっとターンして下に下りているのだろうと思い、階段を下りて大きな道路に出た。
 ここが運命の分かれ道だった。道はターンしておらず、そのまま尾根幹線道路ぞいの橋となって向こう側へつながっていたが、木が茂って見えなかった。橋がかかっていたのは交差する鎌倉街道。階段を下りて、目の前の鎌倉街道が尾根幹線道路だと勘違いした私は、そのまま間違いを悟ることなく自分の中の「西」の方角へ歩き続けた。
 考えてみれば尾根幹線道路なのに山間の道になっていることに、おかしいと思えるはずなのに、思い込みとは本当に怖い。。。

よこやまの道 古道

2010-08-15 13:20:43 | Weblog
  よこやまの道には、基本的にかなり丁寧な道標がある(にもかかわらず、二度も見落としたが……)。そして教育的配慮なのか土地柄なのか、あちこちに掲示板や説明の書かれた案内板がある。いちいち立ち止まって読み入っていたから時間もかかったのだろうが、なかなかおもしろかった。多摩ニュータウンからは縄文時代の住居跡がたくさん出ているらしいし、古代にも大きな道があり、万葉集にはこの地から徴集された防人の歌が残されている。鎌倉時代には鎌倉幕府へ通じる道が何本も築かれ、新田義貞の進軍の跡も残っている。時代が下って江戸時代には関戸関を迂回するルートとして発展し、土方歳三や沖田総司が町田の小野路村へ出稽古に行くのに使っている。
 私が知っているのは小野路村への出稽古の時に使った道ということだけだったが、遥か昔、飛鳥時代などにすでに人が暮らしていて(当たり前なのだが)、道ができて往来があったなんて、案内図を見ながらかなり長いことドキドキしてしまった。
 それに、今の感覚(おそらく江戸時代まで通じるかな)だと関東の中心は皇居のあるあたりだが、鎌倉時代には幕府のあった鎌倉をめざして道ができている!(これも当たり前なのだけど、地図で見て改めて軽いカルチャーショックを覚えた)。
 分倍河原の駅前で馬に乗った武者像を見かけた時、違和感を覚えたが、このあたりは古戦場になっていたり、すでに鎌倉時代の息吹明確に残っているのよね。

   


 そのほかにも、鎌倉裏街道とか軍事戦略鎌倉街道とか古代東海道とか、とりあえず一旦想像の域を超えてしまうときめき。郷土研究に取り組んだらすごく楽しそうな土地柄である。
 この辺りを古代の人も鎌倉時代の人も江戸時代の人も、たくさんの人たちがいろんな時代にさまざまな事情で行き来していたのかと思うと、空想が止まらん。
 (画像は拡大できないので、元データでどうぞ)

   

よこやまの道 多摩東公園

2010-08-15 13:19:59 | Weblog
 さて、よこやまの道。
 一晩明けてからだのあちこちが心地よいダルさ(笑)。ストレッチを多めにしたり、足をほぐしたりしていたので、久しぶりにしてはマシなのだろう。でも、いろんな風景を思い出して、ああ、楽しかったなと思う。

 さて、多摩東公園に自転車を停めて、出発したのは11時55分。おおーいよいよ登るぞ、と少し興奮した。

   


 登りきったところで端の端はどうなっているのかと、さらに左に進み、様子を見てみた。橋がかかっていて、住宅街が見える。ここら辺は高低差がすごい(平地育ちの私からみて)なので、複雑な立体交差になっているらしい(何せ平地育ちなもので)。わざわざ公園まで行かなくても登る方法がありそうなので、家に帰って地図見てみよう。

 今回歩いたのは一本杉公園までだが、下草の刈られた夏でも明るい広葉樹林の続く尾根沿いが続く感じ。根元から5本にも6本にも分かれたような大きな桜の木があるのを何本も見かけた。桜の季節に来てみたい。それと、子どものころによく見かけたどんぐりの木がたくさんあるようで、葉のついたままのまだ若いクヌギがあちこちに落ちていた(どんぐりの帽子ーーと呼んでいたけど、正式名称は何だろう?ーーがまだ白っぽくて、ココナッツみたいだった)。秋に来るとこれまた収穫が見込めそう(笑)。それに落葉樹ばかりだから、紅葉もいいだろうなあ。
 いざ西に向かって歩き出したら、さっそく足元ににやりと笑う落ち葉が。ハロウィンで使えそうだ。